21日のラ・リーガ第17節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのセビージャ戦に2-0で勝利した。シャビ・アロンソ監督は試合後、自チームのパフォーマンスが完璧ではなかったと認めながらも、何よりも勝利に価値を見出している。
マドリーはセビージャの5バックを前に攻めあぐねながらも、38分にセットプレーからMFジュード・ベリンガムがヘディング弾を決めて先制する。後半にはセビージャに何度も決定機を許したが、GKティボ・クルトワが好守を連発。そして68分、ベリンガムを倒したDFマルカンが2枚目のイエローカードで退場となり数的優位に立つと、86分にPKからFWキリアン・エンバペが追加点を記録して、勝負を決めた。流れの中ではゴールの予感がなく、再びクルトワが救世主となるなど非常に苦しんだ試合だった。
敗戦していれば解任の可能性もあるとされたシャビ・アロンソ監督は試合後、次のような感想を述べている。
「勝たなければならない試合だった。もっとうまくプレーできることは分かっている。来年はより良い形でスタートを切りたいと思う」
「今回も相手にチャンスを与え過ぎた? プライオリティーは勝つことだった。期待通りにならないこともあったね。自分たちがどういう状態だったかを考えると、3連勝は良いことだ。もちろんプレーの改善も伴う必要がある」
またスペインのラジオ局『オンダ・セロ』のレアル・マドリー番フェルナンド・ブルゴス氏から、「今日の見出しとして『マドリーは勝った。しかし監督は信用を失った』はどうか?」という辛辣な質問を受けたシャビ・アロンソ監督は、次のように返答している。
「私は見出しを評価するためにここにいるわけではない」
チームの最たる問題は何なのだろうか。
「ボールを持っていないときには異なるリズムで、より縦に速くプレーしなければならない。だが選手たちはギリギリの状態だ。今日のプレーレベルには満足していない。しかし、これから選手たちが回復すれば、もっと良くなると思っている」
「私たち自身も反省している。自分たちのレベルはこれじゃない。私たちはもっとできるはずなんだ」
後半途中、存在感のなかったFWヴィニシウス・ジュニオールがピッチから下がる際、観客は同選手に対して辛辣なブーイングを浴びせていた。
「観客は自由に表現できる。だが、この試合が難しかったのも、また事実だ。チームの現状、負傷者が続出していることも考慮すれば、私たちは価値ある勝利を手にしている」
2026年に向けて願い事があるかを問われたシャビ・アロンソ監督は、こう返した。
「私は願い事をするタイプではない。今後やって来ることに心構えをしておくだけだ」




