グローブメーカーが語るGKとの新たな関係…ドイツで今注目すべき若手選手は?/インタビュー

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クリストフ・ノヴァクが作成するキーパーグローブ『POPE's』は今日たくさんのゴールキーパーに使われている。本インタビューではこの"キーパーグローブの法王"がインタビューに応じ、ジャンルイジ・ブッフォンやロリス・カリウスについて語ってくれた。

"キーパーグローブの法王"としてドイツで知られるのはクリストフ・ノヴァクだ。現在、『POPE's』というグローブを製作し、販売するノヴァクが『Goal』と『SPOX』の共同インタビューに応じた。

そこでは、プロのゴールキーパーとの交友関係、ジャンルイジ・ブッフォンとの魅力的な会談、元スウェーデン代表の記録保持者であるトーマス・ラヴェリとの劇的な出会い、そして代表GKの後継者候補について語り、ロリス・カリウスの昨年のチャンピオンズリーグ(CL)決勝でのプレーについて解説した。

■ブンデスでも知られた存在に

――ノヴァクさんは、成功したゴールキーパーのグローブを若い頃に収集し始めたそうですね。そして同僚の間でついたあだ名が"キーパーグローブの法王"でした。今や、あなたの販売するグローブ『POPE's』はたくさんのプロ選手に使われています。あなたのグローブの特徴とは何でしょうか?

私たちはプロレベルで、真摯な商品をアマチュアにとっても手頃な価格で提供したいと思っているんだ。大会社の商品はみんなブランド名を見て買うけれど、今やそういう商品の特色は意味のないものとなってしまっている。重要なのはグローブを身に着けた感覚が心地いいことに限る。私達はそれを提供できると思っている。

ーーそして、プロのキーパーにもあなたのグローブをつけてプレーしている人がいます。

ノヴァク:そのとおり。ブンデスリーガでは今、"シャルケの星"アレクサンダー・ニューベル、フォルトゥナ・デュッセルドルフのミヒャエル・レンジング、それからレヴァークーゼンの二人のプレイヤー、ラマザン・エーズガンとトルステン・キルシュバウムが使ってくれている。みんな何年も前から僕の友人だよ。

■親友であり、ビジネスパートナーでもあるレノ

 
 
 
 
8 um 10:27 PDT

ーーあなたのグローブを愛用するキーパーたちから話題は離れますが、あなたは他のたくさんのキーパーとも交友関係をお持ちですね。

そのとおり。例えばロリス・カリウス、ベルント・レノ、ケヴィン・トラップ、ティモ・ホルン、それからティム・ヴィーゼと仲がいいよ。彼らの用具について僕からアドバイスしたり、フィードバックしたりしているんだ。

ーーロリス・カリウスの名前が出ましたが、カリウスとはチャンピオンズリーグ(CL)決勝(※2018年に所属したリヴァプールでレアル・マドリーに1-3で敗戦。カリウスはミスで2失点に絡んだ)について話をしましたか?

ああ。『WhatsApp』で少し連絡を取ったよ。けれどすぐに、彼に構わないほうがいいと気がついたんだ。もっと細かい話は去年の秋イスタンブールに彼を訪ねたときにしたよ。ロリスは本当に素晴らしい人だ。まさにああいうタイプのゴールキーパーは大好きだ。あのタイプの選手はどんどん少なくなっていると思う。なぜああしたことが決勝で起こってしまったんだろう? 想像するのが難しい。私は、試合前に彼に寄り添ってロッカールームにいるような気持ちで応援していたけれど、あの試合では彼に大きな事故が起こってしまったと思う。1失点目は、彼が(カリム)ベンゼマを見逃していたとは私には思えないんだ。2失点目については比較的簡単に分析できる。キャッチするかパンチングするかの選択についてだった。彼は少し逡巡し、判断が遅くなりすぎた。私も残念に思っているよ。彼がマインツにいたときから個人的に知っているからね。

ーー他にあなたと親密な関係にあるプレイヤーといえば、ベルント・レノがいます。

携帯の履歴を見てみると、ベルントは私が一番『WhatsApp』で連絡を取っている人になるね。私たちはお互いのことをとてもよく分かっていて、ちょっとした義兄弟みたいな関係でもある。特にプロサッカー界の悪口を言っているときはね(笑)。レヴァークーゼンで一緒に仕事をして以来、本当に長いこと彼とは仲が良いんだ。だから、本当の信頼関係が根付いているよ。

ーー『ビジネスと友人関係は切り離したほうがよい』とはよく言われますが、あなたの場合は素晴らしいことに、明らかに良い関係を築いていらっしゃいます。ご友人を顧客として扱うことは難しいのでしょうか?

もちろん、しっかりした線引きはある。私たちは小さい会社としてスタートしていて、アスリートたちに(※スポンサー料などの)支払いをしていない。もちろんキーパーは我々のやり方とは違う、他の方法を取ることもある。そういう時、私も最初の頃はいつも傷ついて、少し感傷的になっていた。強い情熱を注いで仕事をしていたからこそ、感情的になりすぎていたかもしれない。だが残念なことに、それはビジネスなんだ。一方で、他のメーカーが滅多に提供していないサービスを、我々はキーパーに提供ことができると思う。どんな願いも私は彼らの目から読み取るし、すぐに満たしてあげられる。例えば指のケガのような問題が生じたら、私はすぐに対応できる。彼らにとってかけがえのない用具の提供を受けるために、選手契約の金額と比べたらおおかた雀の涙程度の用具契約を結ぶことは、果たしてそれに見合う価値があるだろうか? 最終的に選手はみんな自分で決断しなければならないよ。

ーーあなたのインスタグラムのアカウントには、ジャンルイジ・ブッフォンと映った写真があります。どうやって彼と知り合ったのですか?

2017年にブッフォンにコンタクトを取ったんだ。当時、ユヴェントスのCLの試合がミュンヘンであったんだ。試合は火曜日だったから、月曜日の夜に僕の友人に連絡したんだ。「ホテルに行こう、彼との写真が欲しい」ってね(笑)。そして私たちはチームが泊まるホテルに行ったんだ。もちろんただ行くだけでは彼には会えないけど、僕には経験があった。私のクラブであるSSVディリンゲンのロゴと私の名前が入った、50cmもある巨大キーパーグローブを手土産に用意していったんだ。ちなみにうちのクラブでは、例えばジャン=マリー・プファフがレジェンドマッチでプレーしたこともあるよ。幸運なことに、ちょっと経った頃にブッフォンは公式会見のために練習から戻ってきた。私たちは一緒に写真に映る機会をもらって、グローブを渡すこともできた。ユヴェントスのメンバーがちょうどロッカールームから出てきたので、控えのキーパーとも一緒に写真を取ることができたよ。それから半年後、キーパー用具を扱っている販売店から招待を受けて、トリノでブッフォンに会う機会をもらったんだ。もちろんそのチャンスを活かさない手はなかった。彼は常に平静を保っていて、本当に魅力的な存在だった。そして彼はこう言ってくれたんだ。「おお、君のことを知っているよ。ちょっと手を貸して欲しい」とね。彼は僕のことをすぐに思い出してくれたんだよ。

■スウェーデンのレジェンドGKとの奇妙な出会い

 
 
 
 
 

ーーユヴェントスのレジェンド、ブッフォンに加えて、グローブ収集をしていた頃にはスウェーデン代表GKで、記録保持者でもあるトーマス・ラヴェリとも知り合う機会を持っています。それについて教えてください。

90年代の終盤に、トーマス・ラヴェリがミュンヘンでCLを戦う機会があったんだ。あのスウェーデン人GKは長いこと代表の記録を保持しているよね。私はグローブコレクターとして思ったんだ。「実に彼のグローブをゲットしたいものだ」とね。私はチームの泊まるホテルに電話して、彼につないでもらったんだ。この作戦がうまく行った。彼の母親がオーストリア出身なので、彼はドイツ語を話すことができた。そこで私は彼にグローブ収集の話をして、彼の持つグローブを欲しいと申し出たんだ。彼は僕にこう言ってくれた。「ああ、問題ないよ。試合後にオリンピア・シュタディオンでチームバスのところに来てくれ。そうしたらいくつかあげるよ」。

そして、試合が終わってから、こっそりチームバスのところに行ったんだけれど、もうすでに遅かったんだ。23時を回っていて、真夜中だった。チームバスはちょうど行ってしまったところだった。けれど、ラヴェリはバスに乗っていなかった。オリンピア・シュタディオンは真っ暗になっていて、警備員もいなくなっていた。まさに誰もいなかったんだ。ラヴェリも見えなかった。「こんなの無理だ。でも彼は帰っていないかもしれない……」と思いながら、深夜の地下室を通ってロッカールームに向かった。彼は本当にまだキャビンにいて、酔っ払ってさえいるようだった。彼はドーピングテストを受けていたからね(笑)。そして、本当に彼は私にグローブをくれたんだ。最近、彼に再びコンタクトを取ってみたよ。

ーーゴールキーパーのスカウティングについてですが、どのくらいの若い世代から調査を行っているのですか? そして、次の才能をすでに見出されていますか?

ユース世代の情報からは距離を置くようにしているんだ。毎日のようにちょっとしたコンサルティングを要求されているからね。ユース世代のブンデスリーガに対してはどんな用具も与えてやれるとおもうけれど、かといって彼らはキーパーグローブだけもらえればよいわけではなく、誰かを頼らなくてはいけない。私は手助けできると思うけれど、ネットワークの他にちょっとした運も必要となる。私たちは子どもたち自身を観察していて、互いの性格がマッチするかどうかを見極めているんだ。アレクサンダー・ニューベルとはそれがうまく行った。私は、彼がバイエルン・ミュンヘンを背負って立つ存在になるとさえ思っているよ。カイザースラウテルンのU20代表GK、レナト・グリルも、ユース世代の中ではナンバーワンだね。個人的に最も期待しているのは、バイエルンのクリスティアン・フリュヒトルだね。彼とは非常に良い関係だよ。

ーーあなたはすでに、ドイツ代表GKの後継者について考えていらっしゃいますよね。たくさんのファンがすでにドイツ代表の正GKとしてマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンを推しています。後継者問題についてあなたはどのようにお考えでしょうか?

Manuel Neuer Marc-Andre ter Stegen Germany Split

私は、マヌエル・ノイアーが正GKの座にふさわしいと思っているよ。彼は常にリスクを冒すプレースタイルを時々批判されてきたけれどね。(※2014年W杯の)決勝トーナメントでのアルジェリア戦で起こった、開始8分のタッチライン際での決死の飛び出しはレッドカードを受ける可能性のあるリスクあるプレーだった。また、決勝でのゴンサロ・イグアインに対してのアクションも称賛できる。あのプレーで試合を0-0で終えることができたのだから。あのシーンでPKになっていたとしても誰も文句は言えないよ。

一方で、どこかの地域リーグの監督か何かのような、いわゆる専門家が、今はテア・シュテーゲンのほうが優れているなんて言っていることは、全くもって狂っていると思う。これには全く同意できないよ。世界一のGKと称賛された人物が数年でこんな扱いを受けるようになっているなんて、敬意に欠けている。彼はスーパーマンではないが、誰かが突然主張し始めたようには彼のプレーは悪くなんかない。彼は以前のようにドイツの1番であり続けている。代表監督を批判することはできるかもしれないが、ケガによる長期離脱のあとすべてを2018W杯でのプレーに捧げたプレイヤーに対して、難しい時期であっても監督が誠意を示しているということについては、この界隈では共通の理解ではないみたいだね。

インタビュー・文=Berken Menges/ベルケン・メンゲス

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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