「キッカーではなかった」メッシ、芸術的FK修得までの秘話…彼を変えたレジェンドの言葉とは?

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■「ラ・マシアではキッカーではなかった」

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先週のチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグで、メッシはリヴァプール相手に華麗なゴールを決めた。これは今季、メッシが直接フリーキックで決めた8得点目のゴールであり、バルセロナのキャプテンはサッカーで最も難しい技術のひとつをマスターしていることを見せつけた。

しかし、メッシのセットプレーからの得点能力は偶然のものではない。それどころか、何年もかけて技に磨きをかけてきた結果、あれほどの恐るべき直接FKを身に着けたのである。

2005年、バルセロナは育成組織のラ・マシアの若きスターたちを紹介する動画を作成した。簡単な形式で、若者たちはひとりずつ、自身の技をまず披露したあと、カメラに向かって「僕の名前を覚えてください」というのだ。自信満々の者もいれば、そうでない者もいた。

その動画を締めくくったのは、すでに前年、トップチームでのデビューを飾っていたアルゼンチン人の若者だった。

メッシは華麗なフリーキックを放ち、ボールはネットの隅へ飛びこんだ。そのゴールはクラブの内外で大いに話題となった。しかしながら、皮肉なことにメッシのFKの腕前は広まらなかった。

「それまで、彼はラ・マシアであまりFKを蹴らせてもらえないでいた」と、バルサの育成組織でメッシの元チームメイトだったロジャー・ジリベは『Goal』に語った。

「フリーキックは、スターだったビクトル・バスケスや、左足のファンホ・クラウジが蹴っていた。メッシはほとんど蹴らせてもらえなかった」

ラ・マシアの元監督のアルベルト・ベナイジェスによると、かの有名な由緒あるアカデミーは、技術を第一に重んじるわけではないという。

「我々は技術を練習するのではない」とメッシの元恩師は言った。

「バルセロナでは時々、壁をおいてフリーキックの反復練習を行なっていた。少しはアドバイスをすることもあったが、サッカーの技術として特に力を入れて教えていたわけではない」

ラ・マシアの希望の星たちは、フリーキックの練習の後、「ピッチにいてもよいと許されれば」居残り練習をした。しかし、バルサの若手育成の哲学としては、より自然に試合を理解する力を養うために、特定の反復練習にこだわることはなかったという。

それでもジリベは、若手のスターだったメッシがいくつかのうまいやり方を身に着けていたことを覚えている。

「僕らはその頃、どうボールを置けばうまく蹴れるか、話しあったものだった。(元バルセロナBの監督で現在はチリのウニベルシダ・デ・チレの監督である)ギジェルモ・オジョスだったと思うけど、芝生の上に空気弁を使ってボールをセットするといいと言ったんだ。そうすれば、蹴った後、ボールが簡単に落ちてくるようになるって」

メッシは練習で学んだことをすべて吸収した。彼の才能は別格だった。ボールを扱う天性の才能があったのだ。

「バルサに来た頃と今と、メッシのフリーキックは全然違う。ラ・マシアで教わったことではない」と、ベナイジェスは説明する。

「彼がひとりで身に着けてきた能力が自然と現れている。経験を積んだ結果だ」

■マラドーナの言葉

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そして、メッシのフリーキックの能力を引き上げたのは、誰あろうディエゴ・マラドーナなのだ。

2009年2月、マルセイユのスタッド・ヴェロドロームで、アルゼンチン代表の元監督は背番号10を受け継いだメッシに、技を高めるための特別レッスンを施した。

マラドーナのアシスタントだったフェルナンド・シグノリーニがラ・ナシオン紙に語ったところによると、ある特別練習の後、フリーキックを何度かミスして苛立っていたメッシが帰ろうとしていたとき、指揮官がメッシに声をかけたという。

「ディエゴがメッシに近づいて、肩を抱き、こう言ったんだ。『リオくん、リオくん、こっちにおいで。もう一度やってみなさい』。まるで生徒に話しかける教師のようだった」と、シグノリーニは言った。

「それからディエゴはこう言った。『ボールをここに置いて、私の話を聞きなさい。足をそんなに速くボールから離してはいけない。それでは自分の意志をボールに伝えられない』」

「そしてディエゴはボールを左足で蹴り、ボールはまっすぐネットの隅に飛んだ。メッシはただただ感心していたよ」

この運命の出会いの後、メッシは壁を越すのが素晴らしくうまくなった。

メッシが初めてフリーキックを全世界に披露して自己紹介してから13年が経ったが、ジリベはそれを昨日のことのように覚えている。

「メッシ以外の選手は全員、2回か3回撮りなおした」と、彼は笑う。

「1発でうまくいったのはメッシだけだった。30秒で終わりさ。カメラマンもびっくりしていたよ」

そして今、最高に華麗なフリーキックでさえ、ルーティーンのようになっている。

事実、バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は、先週のリヴァプール戦について、全世界の視聴者に向けて、こう言った。

「メッシがフリーキックを蹴った瞬間、我々のほとんど全員が入るとわかっていた」

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の記事です

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