インテルの指揮官アントニオ・コンテが、15日付のイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』のインタビューに応じ、自身の哲学を語った。
近年、低迷が続いていたインテルだが、昨シーズンにコンテが指揮官に就任すると、リーグ戦で9年ぶりとなる2位の好成績を収めたほか、コッパ・イタリアではベスト4、ヨーロッパリーグ(EL)では準優勝と躍進を見せた。かつてユヴェントスの指揮官としてセリエA3連覇を果たした経験も持つコンテは、自身の考える勝者のメンタリティについて論じた。
「多くの者は、まるで簡単に達成できるものであるかのように勝利について語る。私はそれより勝者のメンタリティから話をしたい。勝利を収めるためには、必要な準備がある。1シーズンだけなら、ライバルが失敗したり、すべてが上手くはまったりして勝てるかもしれない。しかし“勝者のクラブ”になるためには、別の要素が必要になる」
「私の目標とは、クラブとともにインテルをそのレベルへと引き上げること。たった1人の選手の補強や指揮官の能力だけで頂点にたどり着けるものではない。インテルがここ10年間、優勝することができなかったのは、偶然ではないはずだ。私は自分でも自覚しているように頑固一徹だ。しかしそれが成長するための唯一の方法なんだ。私はこの職を受けた時、どれほどのギャップを埋めなければならないかを理解していた。これまでも努力してきたが、さらに努力しなければならない」
「目標を達成したと言えるのは、我々が対戦相手にとってたった11人の選手だけでなく、価値観を共有する1つのグループ、アイデンティティとして感じられるようになった時だろう。スクデットやカップ戦のタイトルはその結果でしかない。勝者となるための修練なしに成功は収められない」
コンテはスクデット獲得について、「ファンにはそれを夢見る権利がある」と指摘しつつ、「昨シーズンはユーヴェと1ポイント差で終えたが、それはユーヴェが優勝決定後に力を緩めたからだ」とコメント。現時点での実力差を認めた。しかし「ナポリに大きな差をつけたことを誇りに思う」と述べたほか、「対戦相手がインテルに抱くイメージが変わった。我々が相手となると、いつもとは違う準備を行い、全集中で死ぬ気で挑んでくる」などと分析し、チームの成長に胸を張った。
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