昨季、何とか残留を成し遂げたジュビロ磐田だったが、今季も開幕から苦戦を強いられている。第16節を終えて17位に低迷するチームは、果たしてここから巻き返すことができるのか。DAZN(ダゾーン)の『Jリーグプレビューショー』では解説者の岩政大樹氏が、磐田の問題点を指摘するとともに、第17節で対戦する川崎フロンターレ戦の見どころを語っている。
■ゴールへ向かう形が問題
©DAZN「今季のジュビロ磐田は一度も波に乗れる時期がなく、苦しいシーズンとなっていますね」
岩政氏が話すように、今季の磐田は開幕からなかなか調子が上がらず、大きく低迷している。直近の4試合も勝ちがなく、前節はセレッソ大阪に敗れて、自動降格圏となる17位に転落。こうした状況下で、クラブはオフィシャルホームページ上に、サポーターに向けて謝罪文を掲載する事態となっている。
なぜ、磐田は低迷しているのか。その要因について岩政氏はこう指摘する。
「攻撃面に着手するといってシーズンに入り、ポジションチェンジや、攻撃時の立ち位置をどんどん動かしていく試みは新しいことですが、試合中に動き続けるなかで、ゴールに近づいていく絵がなかなか描けていません」
攻撃データもその状況を物語る。1試合平均で約10本のシュートを放っているものの、決定率はリーグワーストの6.3%。ゴール前に迫ることができていても、崩し切れていない現状が浮かび上がる。
岩政氏はロドリゲスとアダイウトンの2人のポジショニングに、崩しきれない原因があると見ている。
「2人の突破力を生かすために、全体の絵を具体的に描くことがスタート地点になっていると思いますが、彼らが外に張り出し、それ以外の選手が内側に入る。でも結局ロドリゲス選手とアダイウトン選手が、ゴールに迫れば迫るほど中に入ってシュートを打ちたがってしまう。最終的に中が渋滞している状態で、外を使えていないんです。そうすると相手は常に正面で待ち構えて守ることができるので、対応がしやすくなる。ゴール前になればなるほど、そういう状態が継続して見られています」
C大阪戦でも、その傾向は見られた。エリア手前でボールを受けたロドリゲスの外側を回る選手がおらず、C大阪の守備陣はペナルティエリアの幅で対応することができていた。最終的にロドリゲスが強引にシュートまで持ち込んだが、相手とすれば守りやすい状況となっていたのだ。
■田口が川崎F戦のキーマンに

苦戦が続くなか、第17節の対戦相手は川崎フロンターレである。昨季王者で、現在は11試合無敗を継続中。3位につける難敵に対して磐田はどのような戦いを見せるのか。岩政氏は川崎F戦のキーマンに、MF田口泰士の名前を挙げた。
「(磐田は守備時に)後ろは5バックで、5-2-1-2みたいな形になりますが、ボランチの田口選手と山本(康裕)選手の2人で、(横幅の)68メートルを見ないといけない状況が結構あります。ここのポジショニングだったり判断が難しくなってきますし、特に川崎はそのエリアをたくさん使ってくるので、彼の守備面での働きが求められると思います」
また攻撃面での役割も重要になると指摘する。
「攻撃でも田口選手を一度経由したいというのはジュビロしてもあるので、ディフェンスからボールを受けたときに、どれくらいキープできて、前線につなぐことができるかも試合の流れを左右すると思います」
苦戦が予想されるなか、岩政氏は期待できるポイントもあるという。
「ジュビロは黄金期がありましたよね。昇格してきたチームのように、すべての試合で『チャレンジャーです』というのはなかなか言いづらいと思いますが、今年のジュビロは『チャレンジャーです』と言い切れた試合は意外と思い切った試合ができている。躍動感が見えて勝点に結びつく試合は結構あるので、その期待はこの試合にもありますね」
チャレンジャーの立場として王者に向かっていくことができれば、磐田の勝機は高まるかもしれない。
「中盤戦に向けて、勢いを増していきたいなかで、確かなものにできるのか、よりふらついてしまうのか。この試合で大きく変わってくると思うので、シーズンの分岐点になりうる試合になるのではないでしょうか」
まさに今後を占う重要な一戦で、磐田は好転のきっかけを掴むことができるのだろうか。試合は30日の19時にヤマハスタジアム(磐田)でキックオフされる。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

