Johan CruyffGetty Images

がんで亡くなったフットボール界の伝説クライフ、その並外れた言動…「グッドニュースだ!新しい腫瘍が見つかったぞ」

フットボール界の伝説ヨハン・クライフ氏は、自身を死に至らしめたがんと、並外れたポジティブシンキングで闘っていたようだ。

新型コロナウイルスの感染が拡大する欧州で、ヨハン・クライフ氏の息子であるジョルディ・クライフ氏はスペインのスポーツ新聞『スポルト』にコラムを寄稿。そのコラムでは、2016年3月24日にがんとの闘病の末に亡くなったクライフ氏が、逆境の中でも、あくまでも前向きであったことが綴られている。

「私たちが本当に不安を覚えていた、あの日のことを思い出す。がんと闘っていた父が、治療を受ける病院からなかなか帰ってこなかったのだ。そして家に帰ってきたとき、母は困惑した様子で何かあったのかを父に質問した。すると父は満面の笑みで『グッドニュースだ!』と告げた。『新たな腫瘍が見つかったぞ』、と。母は父を追い出すような勢いで『なんてニュースなのよ!』と声を張り上げたが、父は落ち着き払って『見つかったんだよ。これから治療して、解決法を見つけることになるのさ』と語ったのだった」

「ほかの人間ならば、打ちひしがれて家に帰ってきたことだろう。しかし私の父は、どんな災難にあっても、いつだってポジティブなものを見ようとしていた。実際、彼は化学療法を自分にとって最高の協力者と見立てていたのだ。『これからが辛いということは分かっているが、私は立ち向かうのさ。(化学療法を)友として扱っていくんだ。がんとの闘いを助けてくれるのだからね』。彼は前向きにそう語った。その快活でありながら落ち着き払った言動は、治療室で苦しむほかの患者たちにとっては、まさにオアシスだった」

「私の父は、逆境の中でも楽観的だった。誰かにとっては、過剰なまでに。しかし、それが彼という人間だったのだ」

3月14日に非常事態宣言が発令されたスペインで、国民は不要な外出を控えることを義務付けられ、自宅にとどまり続けている。非常事態はさらに15日延長される見込みで、少なくとも30日間はこの生活が続くことになる。ジョルディ氏はクライフ氏がもし生きていたならば、どのようにして過ごしていたのかという想像も巡らせている。

「この先行き不透明で悲観的な日々に、ヨハンなら何をしていたのだろうか? きっと、ポジティブなものを探していただろう」

「まず私が想像するのは、彼の大好きな二つの趣味を楽しむことだ。取り憑かれたように遊んでいたパズルとクロスワードを、陽が差し込むバルコニーや中庭で取り組んでいただろう。そして絶対確実なのは、彼であれば息苦しさを感じたりしないということだ。彼は退屈を防ぐ方法を見つけ出すのに、いつだって躍起だった。モバイルを持たず、新たなテクノロジーによる社会文化も認知していなかったにもかかわらず、である」

「明日、彼の死から丸4年を迎えるが、今回は家族で食事をすることができない。母と兄弟と私は隔離生活を余儀なくされており、おそらく連絡を取り合って、最良の形を模索しながら、その日を過ごすことになるだろう。とにかく私たちは、逆境にも辛い顔を見せたりしない。不透明な時期を過ごしてはいるが束の間ことだ。ヨハンなら、そうするだろう」

▶ラ・リーガ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

【関連記事】
DAZNを使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
DAZN(ダゾーン)をテレビで見る方法7つを厳選!超簡単な視聴方法を紹介
DAZNの2020年用・最新取扱説明書→こちらへ  ┃ 料金体系→こちらへ  ※
DAZN番組表|直近のJリーグ放送・配信予定  ☆
DAZN番組表|直近の海外サッカー放送・配信予定  ☆
Jリーグの無料視聴方法|知っておくと得する4つのこと
「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です
「☆」は提携サイト『 DAZN News 』の提供記事です

広告

ENJOYED THIS STORY?

Add GOAL.com as a preferred source on Google to see more of our reporting

0