ゴールネットを揺らしたという自信はあった。それでも、主審は一貫してゴールを認めなかった。湘南ベルマーレDF杉岡大暉は「なんで?という思いが一番強かった」という。
湘南は17日に行われた明治安田生命J1リーグ第12節で浦和レッズと対戦し、3-2の逆転勝利を収めた。前半は浦和に2ゴールを許し、杉岡自身のシュートがネットを揺らしながらも、ノーゴールとなるなど苦境に立たされた。それでも後半、菊地俊介の2発で追いつくと、極めつけは後半アディショナルタイムに山根視来が豪快にシュートを決めて勝負あり。苦しみ抜いた末に、劇的なドラマが待っていた。
「ベルマーレの凄さというか、底力というのをピッチに立った自分自身も感じた。本当に素晴らしいチームということを自分たちが一番感じることができた」
激闘をそう言って振り返った杉岡。勝ったとはいえ、前半にノーゴールとなったシーンは試合を終えた今でも疑問が残るという。「ほんと、なんで?という思いが一番強かった。確実に入っていたので、びっくりしました」と回想。「そんなに俺、抗議していないんですよね、ゴールは入ったと思っているので。なので、ちょっと信じられなかったです」と、当時の心境を口にした。
それでも「(主審は)『入っていない』と一点張りだった」ことを明かし、「浦和の選手も『入っている』と言っていた」ことにも言及。「さっきビデオを見たら西川(周作)選手も入ったと思ってボールを投げているので。そこまで…判定を変えても誰も怒らないと思いました」と率直な感想を述べた。
今回の判定については、他クラブの選手もSNSで苦言を呈するなど、批判の声が挙がっている。杉岡も「我々が勝ったからOKではなくて、もっとしっかりやってほしい」と判定の質向上を求め、「世界的に見てもビデオ判定が、いろいろ物議を醸していますけど、ゴールラインテクノロジーは確実にあっていいものだと思うし、来年にでも導入してほしい」と最新テクノロジーの導入を渇望した。
そう思うのにも無理はない。「人生を賭けて試合をやっているので。そういうルールのところで難しい部分はあると思いますし、人間なのでミスもあると思いますが。やっぱりそこはしっかり見て欲しい」と続けた。
曹貴裁監督はハーフタイムに「指示は何もしてないです。逆にやるかやめるかって言いました」と語っていたが、杉岡は「やめるということは、僕の中でも考えていなかった」とキッパリ。「逆転してやろうという思いだけがみんなにありましたし、実際にそれをできるのは、そういう力がついてきたことだと思うし。本当にいいゲームができたと思います」と、最後は劇的な逆転勝ちに満足感を示していた。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

