「ケイスケにはチャンスを掴んで欲しい」
日本代表ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、約半年ぶりに代表に戻ってきたFW本田圭佑について奮起を促している。
日本サッカー協会(JFA)は15日、ベルギー遠征に臨む日本代表メンバーを発表。リーガMXのパチューカでプレーする本田圭佑が、2017年9月のW杯アジア最終予選以来約半年ぶりに代表復帰を果たした。
11月に行われた欧州遠征(ブラジル、ベルギー)で代表メンバーを外れたのは、本田自身にとって悔しかったのは間違いないだろう。
ロシア・ワールドカップに最高の状態で臨むため、今季からメキシコに活躍の舞台を移す。序盤はケガに苦しめられたが、初出場を果たした8月の試合ではいきなりゴールを決めた。その後も順調にコンディションを上げているように見えたが、「本来のパフォーマンスではない」とされ、招集は見送られていた。
■“集大成”のロシア大会へ
それでも、何度も逆境を乗り越えてきた男は諦めなかった。
12月には、北中米カリブ海王者としてクラブ・ワールドカップに参戦。世界最高峰の舞台で経験を重ねると、年明けから圧巻のパフォーマンスを披露する。
1月7日のリーガMX後期リーグ開幕戦でいきなり得点を奪うと、10試合で4ゴール5アシストを叩き出した。出場した10試合はすべて先発出場、さらに右サイドやトップ下、1トップなど多くのポジションで起用され、チームの絶対的なエースに君臨したのだ。
本田の招集について、ハリルホジッチ監督は「単純に良いプレーをしている」と語り、求める役割を語っている。
「得点をとらせる役割ですね。FWですけど、守備も大事。日本がどういったプレーを目指すか、選手には配っています。私自身、本大会でどういうプレーするのかわかっていますし、各選手も私と同じく把握しているはずです。攻撃と守備のところは選手の能力にもよりますが、しっかり把握していると思います。規律のところで厳しい要求をしていますが、選手はそれを理解している」
「FWに関しては、まず得点をとるということ。いつも降りてきてボールを受けるのではなく、相手の背後を狙って欲しい。そういったことを圭佑や中島に要求したい」
本田は、自らの実力を結果という形で証明し、代表に戻ってきた。
ハリルホジッチ監督も、「ケイスケはずっと追跡し続けているが、チャンスを掴んでほしい」と奮起を促している。
メキシコで真価を発揮する31歳のFWは、指揮官の期待通り本大会でも躍動することは出来るだろうか。自身が“集大成”と位置づけるロシアW杯へ向け、本田の新たな戦いが幕を開ける。
