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【原博実の超現場日記/第11回】秋晴れの爽やかな一日。調布の『MARCH』上映会から味スタへ

調布駅の周りが変わった。調布は「映画のまち」と言われてきたが、それは昔から日活撮影所や大映撮影所があったからだ。京王線の地下化に伴って、調布駅付近は昔の面影がすっかり影を潜めてしまった。自宅から自転車で行ったのに、慣れ親しんだ調布駅で迷子になってしまった。

9月29日、調布に待望の映画館がオープンした。イベント会場のオープン間際のイオンシネマ シアタス調布はすぐ分かったのだが、待ち合わせ場所の調布市役所の場所が分からなくなってしまった(何とかたどり着くことができたが)。

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この日は東日本大震災復興支援映画『MARCH』の上映会にゲスト参加することになっていた。ともにゲストとして参加する福島県南相馬市で活動しているマーチングバンド「Seeds+」(シーズプラス)と、日本代表を応援しているちょんまげ隊のツンさんがすでに到着していた。

Seeds+のみんなはドキュメンタリー映画の撮影時より大きくなっている気がする。市役所に集合したけど、結局打ち合わせがイオンシネマだったので、Seed +のメンバーとみんなで歩いて向かう。調布の街は人々で溢れ、イオンシネマでは映画が数多く上映されていた。街が新しくて活気がある。

Seed +のメンバーは前夜、学校の授業が終わってから新幹線に乗って東京に来たという。今回は調布市の招待で来ることができた。本当にありがたい話だ。

まだ『MARCH』を見ていない人のために、まずは予告編を見ていただきたい。

この映画はJリーグも後援させていただいた。イベントは11時開演。冒頭でつんさんからドキュメンタリー映画を作ることになったきっかけを伺い、みんなで『MARCH』を見た。上映終了後、観客の皆さんにSeed+のメンバーを紹介。彼女たちの中に福島県の英語弁論大会で3位になった子がいて、英語と日本語で論文を朗読してくれた。素晴らしい英語の発音に驚く。

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震災で大好きなマーチングバンドの活動が休止したこと。やれないことじゃなくて、やれることは何か考えようと思ったこと。音楽やサッカーは言葉を越え、心を繋いでくれること――。Jリーグからも多くのスタッフが参加してくれたが、皆の目も赤くなっている気がした。

イベント終了後、味の素スタジアムに向かい、皆でFC東京対ジュビロ磐田のゲームを観戦。試合は0-0の引き分けに終わる。

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先週末、ドイツ視察で見たドルトムント対ボルシアMGの一戦と比べると、圧倒的にゴール前のシーンが少ない。攻撃に時間が掛かり、縦に速い攻撃が少ない。何よりもシュートが少ない。FC東京は前線の3人、前田遼一、大久保嘉人、永井謙佑のコンビネーションが今ひとつかみ合っていないように感じた。何となくボールは保持するが、決定的なシーンやゴール前に攻め込む場面が少ない。チームはすでにYBCルヴァンカップ、天皇杯でも敗退しており、ここからのシーズン終盤に何を目指しているのか、どこに向かっているのか、正直この日は分かりづらかった。このような状況でも最後まで必死に応援してくれるファン・サポーター、彼らの応援に応えるためにも、ますばシンプルにゴールを目指してほしい。

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磐田は中村俊輔のFKやCKからチャンスになる。キック種類や精度、そして視野の広さはまさにお手本だ。合わせて川辺駿の成長が目に付いた。たくましくなって自信満々にプレーしている。俊輔とプレーしていろいろなことを学んでいるのだろう。このまま成長してほしいと切に願う。この日、味の素スタジアムにはジュビロのサポーターもたくさん来ていた。ありがとうございます。

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秋晴れの爽やかな一日。帰り道で漕ぐ自転車のペダルも心なしか軽く感じた。

文=原 博実

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