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ブンデスリーガ大注目の若手10選|新世代スーパースターからオリンピック&EUROで躍動した逸材も!

ドイツが世界に誇るリーグ戦、ブンデスリーガには、今後スーパースターに上り詰めるであろう若手選手が多数在籍。すでにEUROやオリンピックで輝きを放った選手から、今季大ブレイクを果たすポテンシャルを秘めた逸材も多い。

今回はブンデスリーガに精通するジャーナリスト、遠藤孝輔氏に新シーズン大注目の若手スターを紹介してもらう。

  • Matheus Cunha - Hertha BerlinGetty Images

    マテウス・クーニャ(22歳)|ヘルタ・ベルリン ※東京五輪出場

    近未来のセレソン(ブラジル代表)を引っ張りうる逸材であり、ヘルタ・ベルリンの命運を握るテクニシャン。敵陣で前を向けば、巧みな足技と相手の逆を取るセンスを融合させたドリブルで局面を切り開き、一流のストライカー顔負けのフィニッシュで歓喜をもたらす。

    主軸として臨んだ東京五輪では3ゴール1アシストとMVP級の活躍を披露し、母国のオリンピック2連覇に大きく貢献した。スペインとのファイナルで先制点となるハーフボレーを突き刺したように、大舞台に動じないメンタリティーや勝負強さも兼ね備える。

    昨シーズンは開幕8試合で6ゴールと目覚ましいスタートを切った。その再現を期待するファンは少なくない。真夏の東京で輝いた男が、今度はドイツの首都を熱くさせる。

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  • Dani Olmo RB Leipzig 2020-21Getty

    ダニ・オルモ(23歳)|ライプツィヒ ※EURO2020&東京五輪出場

    新時代の“鉄人”だ。2020-21シーズンのライプツィヒで公式戦46試合に出場した後、EURO2020の5試合、東京五輪の6試合を戦い抜いた。2020年秋開催のUEFAネーションズリーグやフレンドリーマッチを含めれば、ピッチに立った回数はさらに膨れ上がる。この異常なスケジュールで、パフォーマンスの質を高く維持し続けたのだから驚くほかない。

    そのタフネスと並ぶ大きな魅力は、ボールスキルとパス能力。ここぞというタイミングで2ライン(DFとMF)間にボールを引き出し、素早い判断と技術で狭いスペースをこじ開ける。ハーフスペースの最深部に入り込む感覚やオフ・ザ・ボールの動きも秀逸だ。

    主戦場とする攻撃的MFに必要な要素はほぼすべて備わっている。課題のシュート精度さえ高まれば、ブンデスリーガを代表するような名手へと飛躍を遂げるに違いない。

  • SzoboszlaiLeipzig

    ドミニク・ショボスライ(20歳)|ライプツィヒ

    ハンガリー国民から「世界トップクラスのアタッカーになるかもしれない」と期待を寄せられる天才が、ブンデスリーガでベールを脱ぐ瞬間が近づいてきた。内転筋のトラブルが長引き、ライプツィヒに加入した2021年1月以降はピッチに立てていなかったが、今季初の公式戦となったDFBポカール1回戦(対ザントハウゼン)で新天地デビュー。78分に途中出場を果たすと、その2分後にいきなりゴールを奪う最高のリスタートを切った。

    ドリブル、パス、シュートの三拍子が揃い、前所属先のザルツブルクでは通算26得点35アシスト(83試合出場)。流れの中からはもちろん、プレースキックでもビッグチャンスを生み出せる。今季からライプツィヒを率いているジェシー・マーシュ監督は、ザルツブルク時代の恩師。その指揮官とともにブンデスリーガを席巻するかもしれない。

  • Jamal Musiala Bayern München Bundesliga 10042021Getty

    ジャマル・ムシアラ(18歳)|バイエルン ※EURO2020出場

    2020-21シーズンのバイエルンに彗星の如く現れたティーンエイジャー。非凡なボールタッチを活かしたドリブルで崩し、GKの意表を突くロングシュートを叩き込む技術と思い切りの良さも併せ持つ。ウイング、トップ下、セントラルMFに対応する汎用性、百戦錬磨のスターに囲まれても怯まないパーソナリティーもこの俊英の持ち味だ。

    ドイツ代表の最年少メンバーとして参加したEURO2020では、大会史上4番目の若さでデビュー。敗退の危機に瀕していたハンガリー戦の途中からピッチに立ち、限られた時間の中でレオン・ゴレツカ(バイエルン)の同点弾につながる貴重な仕事をこなした。

    ヤングタレントの力を伸ばす手腕に優れるユリアン・ナーゲルスマン新監督の指導を受け、すでに目を見張るほどの成長スピードをさらに加速させる可能性は十分にある。

  • Erling Haaland Borussia Dortmund 070821Getty

    アーリング・ハーランド(21歳)|ドルトムント

    もはや「注目の若手」に分類するのも憚られるスターであり、向こう10年はサッカー界の主役を演じうるストライカーだ。冬の加入ながら13得点(15試合出場)の1年目に続き、2年目の昨季も27ゴール(28試合出場)と量産し、ドルトムントの攻撃を力強く牽引した。チーム状態に左右されにくく、いかなる時もゴールの香りを漂わせているレフティーは今季、クラブ史上3人目となるブンデスリーガ30得点を達成するのではないだろうか。

    194cm・88kgの頑強な体躯を誇りながら、リーグ屈指のスプリント力(昨季28節のシュトゥットガルト戦で時速36.04kmを記録)も兼備。さらに自陣の低い位置までプレスバックするほど献身的に守備をこなす。モダンなFWの理想像を体現しているような男だ。

  • MalenGetty

    ドニエル・マレン(22歳)|ドルトムント ※EURO2020出場

    マンチェスター・ユナイテッドに去ったジェイドン・サンチョのように、ゴールもアシストも決められるドルトムントの新戦力だ。素早いパスワークに絡みながら、機を見たドリブル突破でチャンスメイクする。2020-21シーズンのエールディビジ得点王に輝いたように、シュート技術や裏に飛び出すスピードも一級品だ。前所属はPSVだが、幼少期にアヤックス、16歳からの2年間はアーセナルのアカデミーで研鑽を積んだ経歴を持つ。

    左右のウイングでも機能するが、マルコ・ローゼ新監督が4-3-1-2を採用するとみられる新生ドルトムントでは2トップの一角が主戦場か。その際はエースであるホーランとの良好な連係の構築が輝くための条件になるだろう。FWとしての能力に疑いの余地はない。

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  • Dayot Upamecano FC Bayern 0721Getty

    ダヨ・ウパメカノ(22歳)|バイエルン

    10代の頃からライプツィヒで主力を担い、今夏に満を持してバイエルンの一員となった。そのドイツ王者ではダビド・アラバ、ジェローム・ボアテングが退団したCBの主戦としてフル稼働しそうだ。同じくライプツィヒから移籍したナーゲルスマン監督の存在もあり、のっけからDFリーダーの重責を担っても不思議ではない。リュカ・エルナンデズやタンギ・ニャンズら同胞との切磋琢磨によるレベルアップにも期待できるだろう。

    CBとしての能力は折り紙付き。対人戦で後手に回るケースは稀で、スペースに飛び出した敵を捕捉する脚力も光る。ビルドアップの起点としても優秀。正確なフィードを放つだけでなく、柔らかいタッチでボールを持ち運べる。セットプレー時の得点力が上がれば、それこそ鬼に金棒だろう。

  • Florian Wirtz Bayer LeverkusenGetty Images

    フロリアン・ヴィルツ(18歳)|レヴァークーゼン

    2021年3月にドイツ代表初招集を受けたレヴァークーゼンの至宝。一昨シーズンにクラブ史上最年少デビューを飾ると、17歳34日でブンデスリーガ初得点を記録した。それも名手マヌエル・ノイアーの牙城を崩して、だ。迎えた昨シーズンは開幕から主力として躍動。10代とは思えぬクレバーな状況判断やキックの技術を武器にチームを引っ張った。

    インサイドハーフ、ウイング、トップ下と複数のポジションで機能するユーティリティー性もあり、ジェラルド・セオアネ新監督からは「自分が見てきた中で、もっとも完成度の高い18歳」と絶賛されている。これまで負担となっていた学業からも解放される新シーズン、超が付くほど早熟のアタッカーがさらに凄みを増すかもしれない。

  • Florian Muller FreiburgGetty Images

    フロリアン・ミュラー(23歳)|シュトゥットガルト ※東京五輪出場

    マインツから期限付き移籍していたフライブルクで頭角を現し、東京五輪ではドイツ代表のゴールマウスを預かった。ドルトムントに去ったグレゴル・コベルの後継者として、新シーズンはシュトゥットガルトの正GKを務める予定だ。ただ、「コベルよりポテンシャルは高い」というエキスパートの声もある。実際、知己の日本人指導者(ブンデスリーガのクラブでGKコーチを務めた経験を持つ)もコベル以上の評価を下していた。

    最大の魅力はシュートストップ。適切なポジショニングで構え、抜群の反応で弾き出す。目の前にこぼすようなシーンは滅多になく、相手に二次攻撃を許さない。10代から20代前半のタレントが小粒ともいわれるドイツのGK事情を一変させてほしいところだ。

  • VfB Stuttgart Wamangituka JubelGetty Images

    カトンパ・ムブンパ(23歳)|シュトゥットガルト

    昨シーズンまでの登録名は「ワマンギトゥカ」で、生年月日は実際より1年遅い「1999年10月6日」としていた。それらが「偽り」と所属先のシュトゥットガルトに告白したのは今オフ。詳細は割愛するが、母国のDRコンゴからヨーロッパに渡った際、頼りにしていた当時の代理人に個人情報を変えられ、銀行口座などを管理されていたという。図らずも別人を演じていた「ここ数年は、常に恐怖を感じていた」と胸の内を明かしている。

    その心の枷が外れたカトンパ・ムブンパが、パフォーマンスレベルをグッと高めてもおかしくない。期待されるのは爆発的なスピードでリーグを席巻し、11ゴールを記録した昨シーズンを上回る活躍だ。3月の重傷(十字靭帯断裂)から復帰を目指している段階で、序盤戦の欠場を余儀なくされるが、早ければ11月にもピッチに戻ってきそうだ。

  • そのほかのブンデス特集

  • ブンデスリーガはスカパー!が独占配信

    2021-2022シーズンのドイツ・ブンデスリーガは、スカパー!が独占中継・ライブ配信する。スカパー!は2024-2025シーズンまでブンデスリーガの独占放映権を獲得している。

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