4年に一度の祭典がついに開幕した。
『Goal』では、ロシア・ワールドカップ開幕に際して現役の選手や指揮官、レジェンドらに独占インタビューを実施。今回は、3大会ぶりにW杯の舞台に返り咲いたスウェーデン代表のレジェンド、マルティン・ダーリン氏だ。
ダーリン氏は、現役時代にマルメやボルシア・メンヒェングラッドバッハで活躍。スウェーデン代表として通算60試合30得点の記録を残し、1994年のアメリカW杯では母国の3位入りに大きく貢献した。そんなダーリン氏に、キャリアの思い出やロシアW杯のスウェーデン代表について語ってもらった。
■W杯の思い出
(C)Getty Images――W杯はあなた個人にとっても特別な大会ですよね?
もちろん。W杯でプレーすることは特別なことだよ。現役時代にそれができてよかった。予選を良い成績で突破でき、本大会でも素晴らしい結果が残せた。夢が叶ったんだ。そう、本当に美しい経験だったよ。私にとっても、チームにとっても、スウェーデンのみんなにとっても。
――1994年のアメリカ大会のことですね。あなたのキャリアにおいて最高の思い出なのではありませんか?
そう、私のキャリアにおける最高の思い出の一つだ。W杯は今ある最高の大会の一つだよ。しかも、チームとしても個人としても、良い結果だった。素晴らしかった。素敵な機会を得られて今でも感謝している。
――スウェーデンのサッカー史上、最高の世代だったのでは?
世代ごとにチームを比較するのは、あまり好きではないね。何もかもが違いすぎる。自国開催で決勝に進出した1958年のチームと、我々とではまったく違う。現在のチームもまた別物だ。我々のチームがとても強かったのは本当だし、たくさん良い結果も残した。1992年のユーロでは準決勝に進出したし、1994年のW杯でもそうだった。ある意味、スウェーデンはこの2つの優れた結果によって、コンプレックスを克服したと言える。だけど、我々の世代が前の世代より強かったとか、現在のチームより優れていると言うのは適切ではない。ただ、我々が強くて世界最高のチームの一つだったことは本当だ。
■栄光の世代と成績

――あなた方はいくつかの大会で素晴らしい結果を残しました。ただ、最後まで勝ち進んで、トロフィーを獲得できなかったことに後悔はありませんか?
後悔はないよ。少し残念だったことは事実だけどね。1992年のユーロでは、もう少しで優勝できそうだった。我々は準決勝でドイツに負け、そのドイツは決勝でデンマークに負けた。この大会でデンマークを負かしたのは我々だけだった(グループステージで勝利)。決勝に残れなくて残念だったのは本当だ。1994年のW杯もそうだった。優勝したブラジルに準決勝で敗れた。世界最高のチームに対して我々はコンプレックスなく戦えた。いま振り返れば、すごいことだったと思う。
――その栄光の世代が、その後に結果を出せなかったのは、なぜでしょうか。1996年のユーロと1998年のW杯では予選で敗退してしまいました。
それには、いくつか理由があると思う。第一に、当時はユーロ本大会に出場できるチーム数が今ほど多くなかった。だから予選を突破するのが今より難しかった。それに多分、その前にあれほど輝いていたから、少し揺り戻しがあったのかもしれない。チームにも駒が揃っていなかったと思う。予選期間中、選手全員がプレーできる状態であったわけではなかったし、重要な選手が引退した後、代わりとなる選手がいなかった。
■現代表の評価

――現在のスウェーデン代表をどう思いますか?
とてもよく組織化されたチームだよ。全員がお互いのためにハードワークできるチームだ。本物のチームスピリットがある。有名なスターは多くないけれど、チームとしてはどこにも負けない。これまでの活躍は素晴らしいね。
――あなたが高く評価する選手は誰ですか。この夏、世界を驚かせそうな、1994年の時のあなたと同じようにやれそうな選手はいますか?
名前を挙げるなら、エミル・フォルスベリ、ジミー・ドゥルマズ、ヴィクトル・クラーソンかな。とにかく、世界を驚かせそうな選手は中盤にいるものだと思う。
――今回のW杯でスウェーデンが輝けるチャンスはあるでしょうか?
少なくとも決勝トーナメントに進出できるチャンスは十分にあると思う。最後のメキシコにも勝てると思っている。確かにドイツに勝つのは難しそうだ。だけど、少なくともベスト16に入れるチャンスは大いにあるはずさ。
――スウェーデン対ドイツの試合は、あなたにとって特別だと思います。ドイツには知り合いが大勢いますよね?
そう、そのとおり。あそこには何年も住んでいたからね。特別な試合になるのは間違いない。僕にとってはもちろん、とりわけ今の代表チームにとって特別な試合だ。もちろん、難しい試合になるに違いない。だけど、W杯では何が起こるか分からない。どんなことでも起こり得るんだ。
インタビュー・文=ナイーム・ベネドラ/Naim Beneddra

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