4年に一度の祭典がついに開幕した。
『Goal』では、ロシア・ワールドカップ開幕に際して選手や指揮官に独占インタビューを実施。今回は、元ポーランド代表FWアンジェイ・シャルマッフ氏に話を聞いた。
現在、68歳のシャルマッフ氏は現役時代、3度のワールドカップ出場を経験。うち1974年西ドイツ大会、1982年スペイン大会ではポーランド史上最高となる3位入賞を果たしている。ロシア・ワールドカップでは日本と同グループのライバルとして最終節で対戦するポーランド。かつての名ストライカーはロシアW杯に臨んでいる母国にどのような思いを抱えているのだろうか。『Goal』だけに語ってもらった。
■W杯での最高の記憶は?
――あなたは代表選手として3度のワールドカップに出場されました。どの大会が最も印象深いでしょうか。
最高の記憶というのはいつも最初のもの、というね。1974年の西ドイツ大会だよ。この時の我々は他国にあまり知られていない存在だった。我々もいったいどこに向かっているのかはっきりわかっていなかったし、何を成し遂げることになるかも全く分かっていなかったよ。結局、我々は準決勝進出を果たし、チームの全員がとても幸せだったよ。これはポーランドの歴史上初めてのことだったんだ。
――あなたがプレーした1970~80年代の代表は、歴代でも最高のチームだったと思われますか?
何とも言えないな。現代表チームは我々の世代が残した記録を上回る可能性がある。私は彼らが良い結果を残してくれることを本当に期待しているんだ。そうしたらどちらが最高かは明白だね。彼らはW杯優勝だってできるだろう。だが我々にそうなるかはわからない。なぜならフットボールというのは誰もが誰を相手にしても勝てるスポーツなんだ。
――美しいチームでしたが、タイトルやトロフィーを勝ち取ることはできませんでした。後悔はありますか?
我々はタイトルに遠くないところにいた。最初は74年だ。準決勝に進出して、(開催国である西ドイツと対戦という)難しい状況で試合に臨んだんだ。ピッチは水浸しでびちゃびちゃだった。我々は本当に良くやったと思う。だがいずれにしたって、準決勝に行けたんだ。我々はハッピーだったよ。
■「優勝だって不可能じゃない」
2018年、現在のポーランド代表には世界最高のストライカーとの呼び声も高いロベルト・レヴァンドフスキが存在する。初戦ではセネガルに敗れてしまったものの、シャルマッフ氏の期待は高いままだ。
Getty Images――ロシア大会でポーランド代表は優勝できるでしょうか?
できないと思うのかい? フットボールだ、なんだって起こり得るよ。真の優勝候補がいないね。ポーランド代表は決勝にだって進める可能性はある。優勝だって不可能じゃないね。
Getty Images――レヴァンドフスキ抜きではチームは平凡になってしまうのではないでしょうか?
彼は確かに非常に優れた選手だ。だが全く替えの利かない存在というわけではない。もし調子が悪ければ、たとえ彼でもレギュラーにいられるわけじゃない。そんなことはできないんだ。
インタビュー・文=ナイーム・ベネドラ/Naim Beneddra

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