カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の日本代表vsオーストラリア代表が、12日に埼玉スタジアム2002で行われた。
ここまで1勝2敗の勝ち点3でグループB・3位に沈む日本。同組では2位・サウジアラビアと勝ち点9で並ぶオーストラリアが、得失点差の関係で首位に立っている。
勝てば巻き返しの可能性が広がるが、負ければ2位以上への浮上が難しくなるオーストラリア戦。スタメンにはサウジアラビア戦からディフェンス陣は変わらずに長友佑都、冨安健洋、酒井宏樹、吉田麻也。中盤の守備の鍵を握る遠藤航や背番号10の南野拓実、大迫勇也らも引き続き先発起用された。
一方で、出場停止によりサウジアラビア戦に出場できなかった伊東純也が復帰。柴崎岳はベンチスタートとなり、守田英正と田中碧をインサイドハーフに配する4-3-3で試合に入っている。
試合の立ち上がり、オーストラリアは前からプレッシャーをかけながらもロングボールを織り交ぜて得点を狙いにくる。それでも4分には大迫がポストから右サイドにパス。伊東が縦に大きく蹴り出して突破を図り、中央にクロスを入れる。しかし、南野には合わない。
5分にも右CKから日本にチャンス。キッカーの田中が蹴り込んだところに遠藤が反応してヘディングシュートを放つ。惜しくも左に外れたが、日本が続けざまにチャンスを作っていく。
そして8分、ボックス左の南野が逆サイドに振ったところ、田中がトラップして右足を丁寧に振る。フリーの状態で放ったシュートがゴール左を射抜いた。日本が幸先よく先制する。
その後、立て続けにセットプレーを獲得してシュートを浴びせてくるオーストラリアだったが権田を中心に奮闘する守備陣が得点を許さず。前半半ばにかけては受ける展開も目立つが、中盤では元同僚でもある田中や守田が連係して落ち着かせる。
23分には南野が高い位置でパスをカットしたところから日本のカウンター。大迫を経由して右サイドでボールを受けた伊東がカットインして左足を振り抜いたが枠を外れていく。
さらに35分、ボックス手前中央でボールを持った大迫が数的優位の状態で細かいフェイントを入れながらドリブル。相手DFを翻弄してボックスに入ったところでシュートを放ったが枠を捉えなかった。
伊東の突破や長友のオーバーラップを生かしてサイドからオーストラリアを揺さぶっていく日本。41分にはボックス左のアーロン・ムーイにシュートを浴びせられるピンチもあったが、遠藤がブロックして事なきを得る。日本は試合の主導権を握って時間を進め、1点をリードして試合を折り返した。
後半に入るとオーストラリアが攻勢をかける。51分にはボックス手前左でボールを持ったムーイに右足で強烈なシュートを放たれたが枠を左に外れていく。
日本もチャンスを作っていくものの最後の精度を欠いて追加点はなかなか決められず。61分に大迫に代えて古橋亨梧を送り出した。古橋は最前線のポジションに入っている。
65分、日本にとって最悪のシーンが生まれる。ボックス中央で味方からのパスに反応したアイディン・フルスティッチに対して守田がスライディングをして倒してしまい、主審がPKの笛。しかし、VARオンリーレビューによりファウルはボックスの外と判断され、PKではなくFKに変更された。
それでも70分、キッカーのフルスティッチがボックス手前中央から左足で狙うとこれがバーに当たりながらもゴールイン。高精度の鋭いシュートを沈められてオーストラリアに追いつかれた。
日本は78分に南野に代えて浅野拓磨を投入。直後にはボックス右に抜け出した古橋のシュートがブロックされたところ、反応した浅野が再度シュートを浴びせたがGKマシュー・ライアンに阻まれた。日本は終盤の84分にさらに2枚替えを敢行して長友と守田に代えて中山雄太と柴崎を送り出す。
すると直後のボックス左でボールを受けた浅野のループ気味のシュートが右ポストに当たる。跳ね返りがオーストラリアの選手に当たってゴールに吸い込まれ、日本が土壇場でリードを奪った。
試合は日本がリードしたまま終了。この結果、日本はオーストラリアとの勝ち点差を「3」に。他会場の結果次第ではあるが、次節にも2位以上に浮上する可能性が出ている。
続く11月の活動では、11日にベトナム代表、そして16日にオマーン代表とのリターンマッチを戦う。他会場では、第5節でオーストラリアvsサウジアラビアのカードも開催予定だ。
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■試合結果
日本代表 2-1 オーストラリア代表
■得点者
日本:田中碧(8分)、オウンゴール(86分)
オーストラリア:アイディン・フルスティッチ(70分)
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