Gagliardini Candreva - Inter

CL出場を逃しかけたカンドレーヴァ…インテル退団寸前からの反撃

サッカーとは、信じられないほどに全く思いもよらない予想外の展開をもたらす。良い意味であれ、悪い意味であれ、何らかの形で常に我々を驚かせてくれる日常生活のようでもある。

アントニオ・カンドレーヴァは最近、満足できる結果を残せていなかった。右肩上がりのキャリアとは全くの正反対で、インテルでの2シーズンを終えた彼は、まるで停滞してしまい、ミラノでの冒険を失意のままに終えてしまう可能性さえあった。

昨シーズンの得点は0。ラツィオ時代は、3年連続で2ケタ得点をマークしていた選手だけに、異例とも言える成績だった。これまで常に得点力を武器としてきたサイドアタッカーは、明らかな衰えが心配されていた。

Antonio Candreva Genoa Inter Serie A 02172018

先月、閉幕したばかりの今夏の移籍市場では、このまま不運にもインテルとの別れへと導かれていくように見えた。ケイタ・バルデとのトレードによるモナコ移籍は、もはや成立寸前だった(その後、ケイタのインテル移籍だけが実現)が、インテルはカンドレーヴァの反撃への貪欲さを計算に入れていなかったようだ。これまで数々のチャンスをフイにはしてきたが、手元に残された最後のカードで勝負し、チームに残ることを決断したのだ。

親善試合では全般的に頼もしい結果を残した。7月にピサで行われたゼニト戦では得点の奪い合いとなり、3-3というスコアになったが、カンドレーヴァはスーパーゴールを決めてシーズン開幕へ向けてアピール。だが開幕戦のサッスオーロ戦(0-1)において、ルチアーノ・スパレッティ監督は、彼よりもマッテオ・ポリターノ、ケイタ、さらには若きヤン・カラモーを好んだ。そんな仕打ちを受けながらも、彼はよみがえったのである。

通常はアシストを演出する側のカンドレーヴァだが、移籍市場において思わぬアシストを受けた。カラモーがボルドーへレンタル移籍し、チャンピオンズリーグ(CL)グループリーグのリスト入りを果たしたのだ。ロベルト・ガリアルディーニがFFP(ファイナンシャルフェアプレー)の規定上、リストから除外されたことにも後押しされた。

Gagliardini Candreva - Inter

この2つのエピソードにより、活力を取り戻したカンドレーヴァは、2017年4月15日のインテル対ミラン戦以来、504日ぶりとなるネットを揺らす。ボローニャ戦では後半からピッチに入ると、イヴァン・ペリシッチの素晴らしいアシストから勝利を決定づけるゴールを挙げた。呪縛から解かれたカンドレーヴァは、間もなく生まれる息子にゴールを捧げ、大いに歓喜した。これこそ彼が奮起したもう1つの理由でもある。

わずか数日のうちに世界がひっくり返るように、スパレッティ指揮下の序列も覆された。指揮官は、イタリア国内だけでなく、ヨーロッパの舞台においても頼りにできる武器を手にした。あらゆる面から見て新加入の選手と同然だ。カンドレーヴァは本当に帰ってきた。

文=ヴィットーリオ・ロトンダロ

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