6万人の“完全アウェイ”。U-19日本代表、世界切符を懸けてインドネシアとの決戦へ!

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(C)Takuya Hashidate
U-20W杯出場権を決めるAFC U-19選手権準々決勝が本日28日夜行われる。U-19日本代表の対戦相手はU-19インドネシア。開催国であり6万人の動員が見込まれる「完全アウェイ」での戦いとなりそうだ。

■日本は一番厄介な相手を引いてしまった?

10月28日は、インドネシアの歴史において1928年に「青年の誓い」が立てられた重要なメモリアルデーである。オランダの植民地支配を受ける中で「インドネシア人」としての自覚を持つ層が生まれ、民族主義が勃興していく過程での重要な日付である。それから90年を経て迎える10月28日は、インドネシアサッカーの歴史にとって、特別な意味を持つメモリアルデーになるのだろうか。

今日、インドネシアサッカーは凄まじい速度で進化しつつある。その実感は確かにある。先月のAFC U-16選手権に続き、開催中のAFC U-19選手権でも8強へ進出。決して簡単ではないグループステージを突破してきたその力を「たまたま」などと軽視するわけにはいかないだろう。

ポーランド1部リーグで活躍を見せている「インドネシアのメッシ」(この辺りのネーミングセンスは日本と一緒だ!)エギー・マウラナの存在が象徴するように、タレントも確実に出てきた。Jリーグの選手供給源として期待する声もあるのだが、今後は欧州進出がメインロードになっていく可能性もある。それほどにインドネシアサッカーは長足の進歩を遂げてきた。

AFC U-16選手権を取材しているときは毎試合大挙して押し寄せるインドネシアサポーターの熱気に感銘を受けたものだが、今回のAFC U-19選手権はホーム開催なのでより強烈である。「街中を歩いていても、(サッカーの)ユニフォーム着ている人が多くて、サッカー熱心だなと感じます」と語っていたのは久保建英。グループステージを劇的に過ぎる形で抜け出してみせたのも、そうした空気感を加速させているのだろう。次の準々決勝には6万人の動員が見込まれている。

そしてその準々決勝で彼らと対峙するのが、U-19日本代表である。日本は、破竹の勢いで伸びてきた近未来の大国と、「完全なアウェイ」(影山雅永監督)で対峙することとなったわけだ。

この大会の4強チームには来年のU-20W杯出場権という魅力的に過ぎる褒美が用意されており、ここで勝つのと負けるのではまさに雲泥の差。そういう意味ではノックアウトステージ進出の8強チームの中で一番厄介な相手を引いてしまった感覚もあるのだが、影山監督は「幸せ」を強調する。

「秋葉コーチは『そんな大観衆が入るなんてうらやましい。俺が出たい』と言っていた」と笑いつつ、むしろこれを楽しむようなメンタリティを持ってほしいという考え方で選手たちに働きかけてきた。

■「緊張をパワーに変えて最高のプレーを」(久保)

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(C)AFC

実際、MF安部裕葵(鹿島)は「スポーツ選手なら、(観衆の多さを)エネルギーに変えないと」と不敵に笑い、FW田川亨介(鳥栖)は「緊張はあまりしていないし、心の余裕はある」と語り、DF橋岡大樹(浦和)は「緊張するというより、楽しんでやれると思う」と言い切った。彼らのようにJ1舞台で大観衆に囲まれてプレーした経験値を持つ選手が複数いるのは、チームとして確かな強みだ。

影山監督は「当然ながら選手たちはプレッシャーやストレスを感じることになるけれど、これはサッカーにおいて普通のこと。もし近い将来、彼らがA代表の選手になりたいと願うのであれば、(アウェイで戦う)今回の試合は素晴らしい経験になってくると思う」とも言った。特別な財産を得られる機会なのだとポジティブに思えばいいというわけだ。

またグループステージで23人中22人の選手をバランス良く起用できたことにより、特定の選手に消耗が偏っていることもない。田川が「意外と疲れは残っていない」と言うように、コンディショニングがうまくいっている点も、決戦に向けて前向きな材料だろう。誰が出てもおかしくないし、その前提として「誰が出ても戦える」(田川)感覚をチームで共有できている。

何より誰に話を聞いても、「自分のことよりチームの勝利」という言葉が聞こえてくるのも頼もしい。たとえば安部は「ゴールできるかは運だったりタイミングもある」と言った上で、「絶対にできることは走ることだったり戦うこと。それは100%やれる自信があるので、チームのために頑張りたい」と力強く語ってくれた。

またMF齊藤未月は「戦うところで負けてしまったら相手にすべてが転んでしまうのがサッカー。うまいチームではなく、強い集団になるために何をするかを考えてやりたい」と静かな闘志をたぎらせる。そして「明日は緊張をパワーに変えて、65,000人くらい入っても、その中で最高のプレーをみんなで見せられればいい」と言ったのは久保だった。

勝敗が分かりやすく世代の未来を左右する大一番を、完全アウェイの大観衆の前で迎えることとなった。こんな一発勝負ですべてを決めてくれるなよとも言いたくなるが、彼らが将来のA代表選手だと思えば、この二重のプレッシャーの中で活き活きと輝いてこそホンモノとも言えるだろう。

日本サッカー界が幼少期からのバトンリレーで育て上げてきた、世代を代表する23名の選手たちによるビッグマッチ。10月28日は、日本のU-19世代にとっての大切なメモリアルデーとなるだろうか。

文=川端暁彦

■AFC U-19選手権インドネシア2018(いずれも日本時間)

10月19日(金)21:00 グループステージ第1戦 日本代表 5-2 北朝鮮代表
10月22日(月)21:00 グループステージ第2戦 日本代表 3-1 タイ代表
10月25日(木)18:00 グループステージ第3戦 日本代表 5-0 イラク代表
10月28日(日)21:30 準々決勝 vs インドネシア代表

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