香川真司はW杯イヤーをどう過ごしたか?総括と現在地【日本代表×当落線上の男たち】

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(C)Getty Images
ロシア・ワールドカップを目前に控え、5月末には本大会へと臨む日本代表メンバーが発表される。『Goal』では、当落線上にある選手たちにフォーカスし、彼らがどのようなシーズンを送ったか現地ライターの目線でお届けする。

香川真司にとって2017-18シーズンはケガとの戦いを強いられたシーズンになった。昨年6月の代表戦で左肩を脱臼し、ピーター・ボス新監督を迎えたチームのプレシーズンに参加できないままシーズン開幕を迎える。シーズン最初の公式戦となったドイツ杯1回戦で途中出場を果たし、復帰を果たしたものの状態は万全ではなく、W杯出場を決めた8月末のオーストラリア戦も出場機会が訪れることはなかった。

その後、代表を早期離脱してチームに戻り、調子を上げ始めたが、チームが絶不調に陥ると香川もそこに巻き込まれてしまった。そんな香川に追い打ちをかけるように、11月の代表戦では招集外に。

■転機訪れるも…

転機になったのは12月のペーター・シュテーガー監督就任だ。ケガ人が多いチームにおいて攻撃の中心的役割を任され、ハイペースでゴールとアシストを積み上げてチーム復調のキーマンになった。

そんな香川をまたしてもアクシデントが襲う。2月上旬のハンブルク戦で相手選手と競り合った際に左足首を痛め、戦線を離脱することに。4月中と見られていた復帰はずれ込み、結局最終戦15分間の出場のみでシーズンは終わってしまった。

今季リーグ戦19試合出場で5ゴール3アシスト。昨季同様、離脱期間が長くシーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮することはできなかった。しかし、独誌『キッカー』が「香川は監督交代による最大の勝者である」と指摘したように、シュテーガー監督就任から7試合で6つのスコアポイントを稼ぎ出した12月から1月の好調時のパフォーマンスは期待のできるものだった。

一方で、同誌が「W杯メンバー外の危機にさらされている」と指摘したように、3カ月ほぼ実戦経験を積めないままメンバー発表のときを迎えることになってしまったのは不安要素だ。とはいえ、メンバー入りを果たしたとして、コンディション面で問題を抱えることはないだろう。

■求められるのは本番での出来

例えば前回大会でドイツ代表は、ケガで離脱していた主力選手を招集して直前合宿と親善試合、そして本大会中に状態を上げていった。優勝が目標のドイツと異なり、日本の場合は本大会初戦を最高の状態で迎える必要があるが、香川は2カ月前に全体練習に合流しており、大きな心配は必要ないだろう。シーズン終盤でプレーしていないため、疲労が蓄積していないと捉えることもできる。

本人のW杯に懸ける想いは強い。ブラジルW杯後の4年間は、毎年のように苦境に陥ることがあったが、それを無駄な時間だと思わず成長の糧にして取り組んできた。現在は状態が上がっていないため、西野朗監督が「(W杯への)強い気持ちは感じたが、(状態との)ギャップがある」と感じるのは無理もない。口で何を言っても、結局のところ評価されるのはW杯でのパフォーマンスだというのは本人も分かっている。

■欧州トップで戦う唯一の日本人という事実

焦点は現在の香川が日本代表入りに値するかという点になる。確かに、今季のドルトムントはチャンピオンズリーグでグループリーグ敗退を喫し、リーグ戦でもギリギリで来季の出場権を獲得したように以前のような力はない。そのドルトムントにおいて香川は前半戦、絶対的なレギュラーというわけでもなかった。

ただ、香川は欧州トップレベルのクラブで戦っている唯一の日本人だという事実は忘れるべきではないだろう。そもそも今季の欧州CLに出場したのは香川だけなのだ。過去5シーズンの欧州カップ戦での成績をもとに算出されるUEFAクラブランキングでドルトムントは10位。次に日本人選手が所属するのは28位ザルツブルクになる。対戦国のメディアや選手たちが持つ日本の印象として、真っ先に上がるのも香川(あるいはヴァイッド・ハリルホジッチ前監督)だった。ネームバリューで負けないというのも、ひとつ重要な要素だろう。直前の監督解任でチームの方向性が見えない今、実績を大きな評価基準にせざるを得ない。

最終的にどれだけ要素を並べても、結局はどの要素をどれだけ評価するかに過ぎない。香川がメンバー入りすべきかどうかに関して、誰もが納得する根拠を示すことはできないだろう。最後に判断をするのは西野監督であり、決断が下されればあとは行く末を見守ることしかできない。

文=山口裕平

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