日本代表は12日、国際親善試合でパラグアイと対戦。4-2で逆転勝利で、ロシア・ワールドカップ前最後の試合を終えた。西野朗監督が、試合後の会見に臨んだ。
ロシアW杯初戦のコロンビア戦までいよいよ残り約1週間。開幕までいよいよカウントダウンが始まる中、大会前最後の親善試合に臨んだ日本代表。前半にリードを許したものの、後半に入って乾貴士や香川真司が躍動し、4-2で勝利をあげた。
西野監督は、アタッキングサードの攻略にフォーカスしていたとし、未だ足りない部分はあるが満足感を示した。
「この2試合で攻撃面でアタッキングサード、敵エンドに入って攻略できていなかったので、そこを今日1番にフォーカスしていた。前半から積極的にボックスを攻略するとか、人の侵入とかを積極的に加えて戦っていたと思いますが、まだ10メートル足りない、クロスが中と合っていない。攻略はしているんですけど、1、2戦と同様最終的なフィニッシュまで持っていけなかった。ハーフタイムに、香川に岡崎の近いポジションで、香川のプレーしているところにボランチが入っていく、そのくらいの距離感で相手のボックスを攻略していった。乾も武藤も少し動きをつけていけた。ハーフタイムのなかで香川が絡んでいったり、乾の仕掛けが増えたり、良い修正ができたと思います」
「(初勝利の意味合いをどう考えていますか?)1、2戦も負けた気がしないようなゲームでした。得点こそ生まれませんでしたが、少しずつ狙いを修正しながら、得点への気持ちを統一できた。乾に関しては、ハーフタイムに『なんかスパイクに入ってんじゃないのか?』と言った。スパイク変えたら抑えの効いたシュートを打っていたが。かなりアグレッシブにプレーしていたと思います。外した回数も多いし、2得点は妥当かなと。ゴールに向かって仕掛けていくのが持ち味ですし」
また、これまでのガーナ戦、スイス戦の失点は「屈辱的」とし、パラグアイ戦のパフォーマンスには満足していると喜んでいる。
「ペナルティ2つ、FK1つ、自分たちのCKからの逆襲が1つ。止まったボールから失点をしている。こんな屈辱的なことはないなと。リスタートで状況がガラッと変わってしまう。もったいないゲームの流れでした。今日も4得点を取って勝利したとはいえ、そこにフォーカスしなければいけない。そこは完全に崩されているわけでもなく、リアクションが遅かったり、不用意なファールでFKを与えるとか、寄せが少し足りなかったとか、その辺でガラッと変わるシーンがあって、決定機を与えていた。これからますますリスタートで精度の高いリアクションをしていかなければいけない。決して先発メンバーとバックアップメンバーを分けているわけでもないです。今日のゲームでは可能性を求めたかったし、スイス戦以上のパフォーマンスをやってくれるだろうという雰囲気はあった。メンバーはギラギラしてましたしね。そういう意味で狙いというか、選手個々の評価、可能性を感じる選手が期待に応えてくれたのでこれからの準備が楽しみです。選手個々のパフォーマンスには非常に満足しています」
大迫の投入で、一時2トップを採用した西野監督は、右サイドに香川を出した4-4-2は「得点を狙いに行くシフト」と説明。この日はコロンビアのスタッフも視察に訪れていたが、「まったく出していないもの」もあると話している。
「ここまで3試合常にテストしてきました。リスタートでもまったくやってないところは当然隠したいですし、コロンビアとすれば捉えづらいものを見ているんじゃないかと思います。まったく出していないものも当然あるわけですので。すべてはコロンビアに向けて。オープンにできるものと、出したくないものもある。こういう厳しいゲームのなかで厳しくトライしたいという気持ちがありました」
■「努力して戦ってくれたのは収穫」
この試合では、山口蛍がキャプテンマークを巻いてプレーした。
「山口のキャプテンは、本人に伝えずミーティングで指名した。その時の選手のリアクションが、乾、岡崎、本田圭佑が『ん?』っていう顔をしていたが、『異議あるか?』っていう。香川は十分ではないかもしれないが、まだそういう経験もないし、間違いなく彼はそういうポジションでそういう立場で、チームで役割を果たさないといけない選手。それを果たしてくれるリーダー性はあった。異議があったらどうしようか考えましたけど」
そして、乾や香川、岡崎らコンディションが不安視されていた選手の活躍を喜びつつ、チームの成長を実感しているようだ。
「(前の2試合を踏まえて)今日の試合は得点が生まれない中で修正をわずかな中でかけて、取った瞬間の守から攻への切り替えの瞬間を修正できて、なおかつアタッキングサードの狙いを捉えることができた。段階的には修正をしつつ、勝利をつかめた。少しずつチームは良くなっている。完成形と言われると、おそらくもっと深いものを急激に深めていかなければならない。彼らが劇的に変わる瞬間は、こういう今日の勝利や、ある程度ステップアップして感じ取れたとき。コロンビア戦に対して私が成長の確度が感じられるかもしれないので、それを求めていきたいと思います」
「成長を感じる、可能性を感じたいと思ったのは、やはり選手・チームをフォーカスしたアタッキングサードで点が取れない、決定機どうしたらいいかではなくて、チャンスをいかに増やしていくか、意識をどう高めていくか、選手一人ひとりのポジショニングをどう考えていくかの修正を考えた中で、そこを求めてましたし、それに応えてくれた選手たちにも満足している。岡崎、香川、乾、こういう選手たちがキャンプで積み上げてきて、どの程度パフォーマンスが出せるか、高いレベルでパフォーマンスを出してくれればと期待していたし、彼らはケガとの戦いもありました。彼らの状態がいい形で出てくれればなと思っていました。それも予想以上にいいパフォーマンスだったので、努力して戦ってくれたのは収穫というか、期待していた部分を感じられたかなと思います」
これで本大会前の親善試合をすべて終えた日本代表。いよいよ、19日にW杯初戦でコロンビア対戦する。その後24日にセネガル、28日にポーランドと激突。4年に一度の祭典で、どのような結果を残せるだろうか。

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