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「自分に対して責任があるのは自分」元同僚が語るケインがトッテナムでブレイクした理由

19:13 JST 2018/12/19
Milos Veljkovic Werder Bremen
ブレーメンのDFヴェリコヴィッチが『Goal』の独占インタビューに応え、ファストフードの話題やハリー・ケインのこと、マンチェスター・シティのスター、ガブリエウ・ジェズスとの一風変わった出会いについて語る。

23歳にして、昨シーズンはブンデスリーガでリーグ戦30試合に出場。今季もここまで12試合に先発しているミロシュ・ヴェリコヴィッチの経歴は非常に興味深い。

ブレーメンの中心選手の一人であるヴェリコヴィッチはまだ23歳という若さながら、すでにプロキャリアで4クラブ目。さらには2つの代表チームでプレーした経験を持つ。セルビアに生まれてスイスで育った彼は、2011年にイングランドのトッテナムの下部組織へ加入。2014年には18歳でトッテナムのトップチームの一員としてプレミアリーグでデビューを果たし、2016年には現在もプレーするブレーメンへ移籍した。

2015年のU-20ワールドカップでは、セルビア代表として頂点にも立ったヴェリコヴィッチが『Goal』のインタビューに応え、イングランド時代の思い出やトッテナムのスター、ハリー・ケインとの意義深い交流のこと、また、大躍進する2人のセルビア人選手について語った。

■「イングランドのフットボールはとても激しい」

――あなたは23歳という年齢で、すでにいくつものクラブに在籍しています。10代でFCバーゼルの下部組織からロンドンのトッテナムのユースアカデミーへ移籍したわけですが、今イングランド時代を振り返ってどんな気持ちですか?

あれは大胆かつ思い切った一歩だったね。けれど、僕にとっては非常に有益な、学ぶところの多い一歩でもあったよ。フットボールに関しても、それ以外のことに関してもね。僕は15歳の時にはもうトッテナムのセカンドチームでプレーしていたんだけど、それからトップの練習に参加して、プレミアリーグでもデビューしたんだ。

――イングランドのフットボールを形容するとすれば、あなたはどう表現しますか?

非常に激しく、活動的だね。僕はプレミアリーグの試合には2度、それもほんの短い時間だけだったから、本当の判定は下せない。けれど、その後僕は、2部リーグのミドルズブラとチャールトン・アスレティックでもプレーした。イングランドの2部リーグは、フィジカル面でプレミアリーグよりさらに多くを求められるところだったよ。瞬時に状況に対応できなければ、体にダメージを受けることもあったんだ。

――では、イングランドのフットボールとドイツのフットボールではどういう違いがありますか?

もちろん、いくつかの点ではよく似ているよ。プレーを成功させるには、素早い判断と高いテクニックが必要だ。もしかすると、イングランドの方が、試合運びにより激しさがあり、少し余計に走らなければならない点が異なるかもしれないね。もちろん、その時の対戦相手によっても違ってくるんだけれど。

――トッテナムでは、あなたはガレス・ベイルやエマニュエル・アデバヨールのようなスターたちと一緒に練習していました。あなたが最も評価していた選手は誰ですか?

それはもうルカ・モドリッチだね! 彼のテクニックの素晴らしさやボールを持った時の冷静さは信じられないほどだった。僕は今まで、彼以上に素晴らしい選手と一緒に練習したことはないよ。残念ながら、公式戦では一度も同じピッチに立てなかったけれどね。

■「ハリー・ケインは常に上を目指して努力していた」

――今ではイングランド代表のエースに成長したハリー・ケインとはどのくらい親しかったんですか?

とても親しかったよ。彼とは2部リーグでかなりたくさんの試合を一緒に戦ったんだ。あの頃からすでに彼は素晴らしいプレーヤーで、並外れたゴールへの本能と素晴らしいテクニックを持っていたよ。

――多くの監督は常に「才能だけでは十分ではない」と言います。厳しい努力も必要だということです。ケインがブレイクする上でも、そういう努力が重要な役割を果たしたと思いますか?

もちろんだよ。彼は何度かレンタルに出されていたし、どこへ行っても成功を収めたわけじゃない。けれど、今日まで彼は常に上を目指して頑張ってきたんだ。彼がノリッジ・シティへ貸し出されていた時に彼と話し合ったことがあるんだけど、いい話を聞いたのを覚えている。

――どんな話だったんですか?

彼は足を骨折して長期離脱している最中だったんだけど、その時に彼が言ったんだ。「リハビリを進めながら、生活スタイルを変えていくつもりだ」って。彼は、プロのフットボールの世界で仕事を続けていくという夢のために、食事の摂り方や練習のやり方を完全に切り替えたんだよ。結局、その努力が報われたんだね。その話をした後は、僕も同じように努力したよ。それに、フィットネストレーナーの言うことには耳を貸さなければならないってことを、僕は何年もかかって学んだよ。無理をし過ぎるのは禁物だ。さもないと、ケガをする危険性が高まってしまうからね。

――プロ選手のあなたにとって、ハンバーガーやピザを諦めるのはつらいことですか?

どうしようもないほどつらいわけじゃないよ。目の前にはっきりした目標があって、週末ごとにできるだけいいプレーをしたいと思っているからね。ひょっとすると、夏の休暇にはちょっとだけ羽を伸ばすかもしれないし。だけど、そういう時には普段よりたくさん食べたっていいんだよ(笑)。

――ファストフードを諦めきれない選手もいますか? あるいは、今までにそういう選手に会ったことがありますか?

トッテナムのユース時代には、何人かの仲間が試合の後でマクドナルドへ行ったり、ドーナツを食べたりしていたよ。けれど、そういうのはむしろ例外だったね。16歳や17歳の年齢なら、時々少しくらい健康に悪いことをしても、それほど害にならないものだよ。結局、誰だって自分に対して責任があるのは自分だからね。誰もが、自分と自分の体のことに注意を払わなければならないんだ。例えば、僕はレストランで食べるより家で食事を摂ることにしているよ。

■「ジェズスは本当にきちんとした若者だった」

――代表プレーヤーとしてのあなたのキャリアのことを教えてください。以前、ユース時代のあなたはスイス代表として戦っていましたが、後になってセルビア代表として戦うことに決めましたね。それはなぜですか?

僕がスイスで生まれたのにセルビア代表として戦うことに決めたのは、両親がセルビア出身だったからだ。僕自身も、自分をセルビア人だと感じているんだよ。けれどそれは、僕にとってスイスが重要な意味を持っていないってことではないんだ。僕はスイスという国にとても感謝している。トッテナムが初めて僕に目を留めたのは、僕がスイス代表としてフランスと戦ったユースの最初の国際試合だったんだからね。

――その後、あなたの決断は報いられましたね。セルビア代表として、まず2013年にU-19でヨーロッパ王者になり、その2年後にはU-20で世界チャンピオンになりました。今年はW杯のブラジル戦でもフル出場できました。

W杯のピッチに立つことは、小さな頃からずっと夢だったんだ。もちろん、僕はいつかW杯やチャンピオンズリーグで優勝したいと思っているし、確かにこの方がずっと大きな夢だろう。けれど、W杯に出場できたことは、次の大きな夢への手がかりとしていい経験だったよ。ちょっぴり自分に誇りを持ってもいいかな、と思ってるんだ。

――セルビア代表には将来が楽しみなタレントが本当に大勢いますね。今は、アイントラハト・フランクフルトのルカ・ヨヴィッチのことを誰もが話題にしています。あなたはヨヴィッチに何を期待しますか?

ルカには途轍もないポテンシャルがある。あんなに素晴らしいフィニッシュを決められる選手は、ほかにほとんど知らないね。右足でも左足でも、それにヘディングでも決めることができるんだから。ペナルティーエリアは彼にとっては我が家のようなもので、最高に居心地のいい場所なんだ。けれど僕は、彼はもっともっと成長することができると思っているよ。まだ20歳で、非常に若いんだからね。彼に上を目指して努力する心構えができたら、きっと大きなことを成し遂げられると思うよ。

――ラツィオに所属しているセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチも、様々な国から大きな注目を浴びている選手の一人ですね。

彼とは同期で、何年間も一緒に戦ってきたし、U-19ヨーロッパ選手権とU-20ワールドカップではともに優勝も経験したんだ。彼がいつか大きな成功を収めるだろうってことは、昔から僕にはよくわかっていたよ。今の彼はワールドクラスのプレーヤーで、ヨーロッパのどこのトップクラブでも戦える実力を備えていると思うよ。

――あなたとミリンコヴィッチ=サヴィッチの2人にとって、最も素晴らしい思い出は何でしょうか?

いろいろな思い出がたくさんある(笑)。 それでも、一番いい思い出は、U-20ワールドカップ決勝でブラジルを破ったこと(2-1)かな。僕らは一晩中ぶっ通しでお祝いをして、次の日は表彰式に出るためにセルビアへ向かったんだ。あれは本当に素晴らしい経験だったよ。試合が終わってすぐに、ちゃんと喜ぶことができなかったけれどね。

――それはどうしてですか?

フランクフルトにいるミヤト・ガチノヴィッチと僕は、1時間を割いて、試合後のドーピング検査を受けに行かなければならなかったんだよ。そこで僕らは、今マンチェスター・シティでプレーしているガブリエウ・ジェズス(対戦相手のブラジル代表のメンバー)に会ったんだ。彼はひとりぼっちで、悲しそうにしていたよ。僕らの仲間はロッカールームでお祝いの最中だし、僕らは金メダルを手にしていたんだから、ちょっと気まずい状況だった。大っぴらにうれしそうにするのは、ジェズスに対して失礼な態度だっただろう。だから、僕たちはジェズスをちょっと元気づけようと思って、彼とおしゃべりしたんだ。彼は本当にきちんとした若者だった。あの頃すでに、僕は彼に言ってたんだよ。彼は、レアル・マドリーやバルセロナのような本当に大きなクラブでプレーする力を持っているってね。僕の目は間違っていなかったよね(笑)。

――ジェズスはゴールを決める選手で、あなたはそれを阻止する役割ですね。あなたはどのポジションでプレーするのが一番好きですか?

後ろの方のポジションなら、ほとんどどんなポジションでもこなせるよ。3バックやフ4バックでも、左や右、あるいは中央でもね。ボランチとしてプレーするのもまったく問題ない。けれど、一つ選んでいいと言われれば、センターバックを選ぶだろうね。

――あなたがお手本にしているセンターバックはどういう選手ですか?

以前はネマニャ・ヴィディッチのプレーを見るのがとても好きだったね。彼がマンチェスター・ユナイテッドやセルビア代表で、どんなボールもカットしてしまうのを見るとすごく感心させられたよ。今の僕にはもう、まさに手本にしたいと思うような選手はいないね。それよりも、いろいろな選手のそれぞれの優れたところを抽出して、それを見習って自分のプレーに取り入れることを目指しているんだ。たとえばセルヒオ・ラモスの守備、ジェローム・ボアテングの斜めのパス、マッツ・フンメルスの冷静さといった具合にね。

■「ピッチの上で力を発揮すれば、最高のリスペクトを受けられる」

――ウェルダー・ブレーメンの現在の状況について聞かせてください。15試合を終えて、ブレーメンは9位につけています。今シーズンはどこまで行けそうですか?

今のところ、僕たちはうまくいっていると思う。これまでの試合でもっと多くの勝ち点を手に入れられていたらもっとよかったにしてもね。とにかくヨーロッパの舞台に行きたいと思っているし、実際僕たちにはそれだけの力があると思うんだ。一つひとつの試合でその力を発揮していくことが何より重要になるだろうね。

――ブレーメンが成功を収める上で、フローリアン・コーフェルト監督はどんな役割を果たしていると思いますか?

非常に大きな役割を果たしているよ。彼はモチベーションを呼び起こすのが非常にうまいし、同時に、戦術的に適切なアドバイスもしてくれるんだ。チームで話し合う時、彼はあらゆる細かな点を分析してくれて、その上いろいろな話題について話してくれるんだ。フットボールに関することだけじゃなく、プライベートについてもね。誰かが問題を抱えていたら、彼のところへ行けばいいんだよ。彼はチームのみんなにとって大きな助けになってくれてるんだ。

――またもう一人、ブレーメンの拠り所となっているのはマックス・クルーゼですね。キャプテンはどんな人物ですか?

彼には少しも気どったところがないね。彼が僕たちに求めるのは当たり前のことばかりで、その一つひとつについて力を貸そうとしてくれている。だけど一番重要なのは、彼がピッチの上で自分の力を出してるってことだ。それができれば、最高のリスペクトを受けることができるんだよ。

インタビュー・文=ケリー・ハウ/Kerry Hau

構成=Goal編集部

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