みなさん、こんにちは。中村憲剛です。今回はCL展望シリーズの2回目。グループCからEまでをフォーカスしていきます。いずれのグループも本当に興味深いですよ。いったいどこが勝ち抜くのか、予想を立てにくいですからね。グループEのバイエルン(ドイツ)を例外とすれば。今シーズンは「波乱含み」と話しましたが、今回の3グループについては純粋に力が拮抗した「混戦模様」かと。では早速、展望していきましょう。
■グループC:単純に面白い!今大会屈指のグループ
【グループC】
・パリ・サンジェルマン(PSG=フランス)
・ナポリ(イタリア)
・リバプール(イングランド)
・レッドスター(セルビア)
単純に面白い――という意味では今大会でも指折りのグループでしょう。欲を言えば、サッリ(現・チェルシー監督=イングランド)率いるナポリが見たかったですね。今シーズンのチェルシーが面白いですから。監督でこうも変わるものかと。いない人の話をしても仕方がないですが。後任のアンチェロッティは前政権の良い部分を生かしながらチームをつくるのが上手なタイプなので、サッリ時代の小気味のいいパスワークは継続されると期待します。
昨シーズンのファイナリストであるリバプールはチームとしてワンランク「格上げ」されたなと。良い意味での余裕が出てきた。従来の前のめり一辺倒ではなく、懐の深い戦い方もできる。速攻だけではなく、ボールを握る横綱相撲も取りますから。さらに新守護神アリソンの存在も大きい。少し不安定なポジションでしたからね。選手層も厚くなったので、個人的に凄く楽しみなチームです。
この2チームにPSGが絡んでくるわけですから、それこそ一寸先は闇。筋書きの読めないスリリングな展開が期待できるでしょう。PSGは新監督となった戦術家のトゥヘルがチームをうまく掌握できるかどうか。ディマリオを先発させ、アタック陣の大駒を使い切るアイディアやマルキーニョスをボランチに据える起用法は面白い。リーグ1のすべり出しも上々です。ただ、フォーメーションを含め、チームをいじり過ぎると、ドルトムント時代の二の舞になりかねません。ネイマールの扱いを含め、気になるところです。
ただ、タレント力ではグループ内でも抜けていると思います。順当ならPSGとリバプールが勝ち抜くでしょう。その一角をナポリが崩せるかどうか。パスワークの頭脳となっていたジョルジーニョ(チェルシー)の「穴」がそう簡単に埋まらないとなれば、三番手という評価が妥当かもしれませんね。さすがにレッドスターは厳しいかなと思います。
■グループD:予想というよりも期待、願望を込めて…
(C)Getty Images【グループD】
・ロコモティフ・モスクワ(ロシア)・ポルト(ポルトガル)
・シャルケ(ドイツ)
・ガラタサライ(トルコ)
不動の本命が見当たりません。何しろ、ポッド1がロコモティフ・モスクワになりましたから。ただ、先が読めないという意味ではスリリングなグループと言ってもいいと思います。個人的には佑都(長友)がいるぶん、ガラタサライに期待しています。この組み合わせなら、勝ち抜きのチャンスは十分でしょう。残る3チームにも同じことが言えますが。
正直、どこがトップ2に食い込むか、予測がつかないですね。ポルトは唯一、CL制覇の実績を持つチームで、この大会の常連ですから経験値の点で優位な立場にあるかもしれません。もちろん、ブンデスリーガ(ドイツ)で揉まれるシャルケにも相応の力がある。ロコモティフもかつてシャルケで篤人(内田)と同僚だったペルー代表のFWファルファンやDFヘーベデスがいて、オフにロシア代表の点取り屋スモロフを獲得するなど、それなりに名の知られたタレントがいますから、やはり侮れないですね。
ここは予想というよりも期待、願望を込めてガラタサライを推します。残る1枠については「保留」ということで、ご容赦願えれば。いや、本当にどこが勝ち抜いてもおかしくないと思っているので。
■グループE:バイエルン1強、2位抜けは混戦か
(C)Getty Images【グループE】
・バイエルン(ドイツ)
・ベンフィカ(ポルトガル)
・アヤックス(オランダ)
・AEKアテネ(ギリシャ)
どこが首位で抜けるかという話なら、バイエルンの一択でしょう。フランクフルトでハセ(長谷部誠)が仕えたニコ・コバチが新監督となりましたが、主要メンバーに大きな変更はありません。今シーズンの結果次第では世代交代を迫られる可能性もありますが、いまのところはベテラン勢が健在ですからね。そのぶん、戦い方を含め、チームを動かしにくい側面はあるでしょう。ここ数シーズンはペップ時代の斬新な戦術よりも、個々のタレント力で勝っている印象が強くなったと思います。
それでも、この組分けなら、勝ち抜きは固いでしょう。6連覇中のブンデスリーガでは他クラブと力の差があり、ターンオーバーしながらも勝ち点を拾っていける状況ですから、二束のわらじがネックにならないアドバンテージも大きいですね。
2位抜けはベンフィカとアヤックスの争いでしょうが、アテネにもチャンスがあると思います。ベンフィカにしても、アヤックスにしても、太鼓判を押せるほどの実力を持っているのかどうか分からないので。確かに、この大会の経験値は高いですが、例年のようにメンバーが入れ代わる宿命を背負っていますからね。
アヤックスは自前で育てた若手選手がベースとなってきましたが、国際舞台での経験値に乏しい弱みがありました。その意味でベテランのブリントが復帰したのはプラスでしょう。ベンフィカは近年、すっかりCLの常連となりましたが、昨シーズンのグループステージは6戦全敗。国内リーグでも5連覇を逃がしており、変化が求められるシーズンですね。得点源として期待されるフェレイラの働きを含め、新戦力がどこまでプラスの要素をもたらすか。ともあれ、2位争いは混沌。現状では、そう結論づけるしかないかと思います。
▶UEFAチャンピオンズリーグ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
【DAZN関連記事】
● DAZN(ダゾーン)を使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
● DAZN(ダゾーン)に登録・視聴する方法とは?加入・契約の仕方をまとめてみた
● DAZNの番組表は?サッカーの放送予定やスケジュールを紹介
● DAZNでJリーグの放送を視聴する5つのメリットとは?
● 野球、F1、バスケも楽しみたい!DAZN×他スポーツ視聴の“トリセツ”はこちら ※提携サイト:Sporting Newsへ

