今夏の移籍市場最終日に、レッドブル・ザルツブルクに所属するMF奥川雅也はブンデスリーガ2部のホルシュタイン・キールへのレンタル移籍が実現。ドイツメディア『シュポルトバッザー』が同選手を取材し、コメントなどを紹介した。
2015年に京都サンガからザルツブルクに渡った奥川だが、そのファームチームにあたるリーファリング(オーストリア2部リーグ)に2年間送り出され、さらに昨シーズンはマッテルスブルク(同1部リーグ)でプレー。今夏にはザルツブルクに復帰すると、今度はレンタルでドイツ北部のキールで過ごすことになった。
そんな武者修行が続く選手を『シュポルトバッザー』が取材。「疑う余地はない。この男は速い。弾丸のように速い」とトレーニングからの印象が記される22歳のウィングだが、ドイツ語能力については「流暢ではないが、簡単なQ&Aを行うにあたっては十分な語学力を持つ」と紹介されている。また、記者との会話では「少しばかりか人見知りな様子」をうかがわせたようだ。
奥川の夢はやはり「日本のA代表に選ばれること」。故郷を離れた決断について問われると、「日本のリーグのクオリティーは高いですよ。ですが、ヨーロッパはチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグは魅力的ですし、ここでのサッカーはよりスピードがあり、競り合いに関してもレベルがより高いと思います」と欧州でのプレーは自身の成長につながるとの考えを語った。
キールは3日にホームで行われた第4節でマグデブルクに2-1で逆転勝利を収め、ブンデスリーガ2部の3位に順位を上げた。この試合を満員の本拠地で観戦した奥川は「スタジアムは小さいですが、雰囲気は最高でしたね。席が埋まらない大きなスタジアムよりこの方が良いと思います」とスタンドの雰囲気を気に入った様子だ。
『シュポルトバッザー』では、ドイツでプレーするほかの日本人選手との交流にも触れている。ニュルンベルクに加わった日本代表FW久保裕也とは「いつも連絡取り合っています。彼もドイツでプレーしていることは嬉しいです」と語り、京都サンガF.C.時代の先輩と親しい関係であることを明かしている。
なお、キールはインターナショナルブレイク後の15日に行われる次節ではグロイター・フュルトと対戦。今夏、日本代表MF井手口陽介がレンタルで加入したチームとのアウェーマッチとなるが、2人がそれぞれの新天地でのデビューを果たせば日本人対決が実現するかもしれない。
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