日本代表の新監督候補に浮上していると報じられた元イタリア代表指揮官のロベルト・ドナドーニ氏が『Goal』の取材に応じ、現在の状況や日本に対する印象を語った。
日本代表はロシア・ワールドカップでグループリーグを突破。決勝トーナメント1回戦でベルギーに2−3で敗れて惜しくも大会から去ることになったが、前評判を覆す結果を残した。しかし、帰国会見で日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は西野朗監督の退任を明言。新監督が誰になるのか、注目されている。
そんな中、ユルゲン・クリンスマン氏やアーセン・ヴェンゲル氏らと並んで候補に挙がっているのがドナドーニ氏だ。イタリア代表を率いた経験を持ち、セリエAのナポリやパルマなどを歴任。昨シーズンはボローニャを率いていた。
ドナドーニ氏は取材に対し「公式なオファーは受けていない」とコメント。現状では接触がないことを明かした。その上で「もしオファーが届くのであれば非常に光栄に思う。名前が出るだけで光栄なことだし、正式なオファーを受けたとしたら快く受ける準備がある」と回答。日本代表監督の職に興味を持っていると話した。
選手時代にはミランの一員としてトヨタカップのために来日。指導者になってからも「研究対象としてJリーグを見て、日本に興味を持っていた」という。今回のロシアW杯でも日本代表の試合を見たといい「4試合すべてをチェックした。非常にオーガナイズされていた。特にテクニックがあり、クオリティが高い選手が揃っているという印象を受けたよ」と語る。
今までのキャリアを振り返ると、指導者としてはイタリア一筋。イタリア国外でトップチームを指揮した経験は持っていない。
もっとも、本人は「私はミランからアメリカへ行き、サウジアラビアでもプレーした。しかも当時、ヨーロッパからサウジアラビアへ行く選手はほとんどいなかった。しかし、私は成長を求めて未知なる地に飛び込んだんだ。冒険心を持った人間だからね」と振り返り「今までイタリアでキャリアを積んできたが、まだまだ指導者として成長したい、素晴らしい経験をしたい、という思いを強く持っている。日本という国でそれができるとしたら幸せなことだ」と、意欲的に語った。
イタリア人監督の就任となれば、ブラジル大会で日本を率いたアルベルト・ザッケローニ氏以来となる。果たして今後、JFAがドナドーニ氏に接触することはあるのか。4年後のカタール・ワールドカップ、その先にある日本サッカーの未来を担う人事だけに、目が離せないところだ。
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