1日のロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦で、開催国ロシアと1−1で引き分け、PK戦の末に敗れたスペイン代表だが、同国のメディアは失望を隠せない様子だ。
自慢のパスサッカーによってEURO2008、2010年南アフリカW杯、EURO2012で優勝を果たし、サッカー史上最大級の黄金期を謳歌したスペイン。だが2014年ブラジルW杯ではグループステージ、EURO2016ではベスト16で敗退するなど、近年はその勢いに陰りが見えていた。
このロシアW杯でもDFジェラール・ピケ、DFセルヒオ・ラモス、MFダビド・シルバ、MFアンドレス・イニエスタら黄金期を支えたメンバーは存在し、スペイン国内ではもう一度輝きを見せることが期待されていた。が、大会開幕直前の監督交代などもあり、結局はベスト16敗退という結果に。スペインメディアは、この結果を悲しみでもって報じている。
スペインのスポーツ紙『マルカ』は、ロシア戦の試合レポートの見出しを「涙のアディオス」とした。記事本文は「すべてが終わった」との言葉で始まり「黄金世代はイタリア戦の魔法のPK戦で始まり、ロシア戦の悲劇のPKで終了した」と続く。感動的だったEURO2008準決勝イタリア戦のPK戦勝利から始まった黄金期が、ついに終焉を迎えたとの見解だ。
またスポーツ紙『アス』の電子版はトップページで、「W杯でさらなる失望」との言葉を記載。その試合レポートでは「軌跡の終わり、一時代の終わりだ。スペインは最近の3大会を連続で失敗している」と記し、『マルカ』同様に黄金期の終焉を強調した。
このロシア戦直後には、黄金期を支え続けたイニエスタが代表引退を発表。今夏からヴィッセル神戸でプレーする同選手は「サッカーも人生も望むようにはいかないものなんだ」とその心情を吐露したが、黄金期が完全なる終わりを迎えたとして、スペイン国内は悲嘆に暮れているようだ。

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