ロシア・ワールドカップ初戦屈指の好カードは15日、ソチで行われるポルトガルとスペインの一戦だろう。
主要大会は常にダークホース的立ち位置で出場してきたポルトガルだが、今回はユーロ2016を制し、ポット1で本大会へ。ポット2からスペインを引き当ててしまったのは不運だったものの、フェルナンド・サントス監督の下で負けづらいスタイルは健在。33歳となったクリスティアーノ・ロナウドも健在ながら、ベルナルド・シウバ、アンドレ・シウバといった若手の台頭も目覚ましい。
最後にワールドカップで対戦した2010年は敗れているものの、その頃とはすでに全く違ったチーム。直前のテストマッチでもベルギーとスコアレスドロー、アルジェリアに3-0と勝利し、手堅さを見せている。
一方でスペインは今大会、ネガティブな点で最大の注目を集めることになっている。来季からのレアル・マドリー行きが発表されたジュレン・ロペテギ監督が、開幕前日に解任されてしまった。後任にはスペイン代表を知り尽くしたフェルナンド・イエロ氏が就いたが、初戦までは2日あまりしかなく、チームを構築することは期待できない。
とはいえ、選手の質は大会屈指。ラストダンスの期待高まるアンドレス・イニエスタや世界最高のCBセルヒオ・ラモス、守護神ダビド・デ・ヘアなど隙は見当たらない。指揮官更迭がチームを一枚岩にできるのかが焦点となる。
2年前からスタイルを構築し続けるポルトガルと、かつて“無敵艦隊”と揶揄されたチームに戻りつつあるスペイン。両チームの今大会を占う上でも重要な一戦となりそうだ。
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