1999年~2004年までアーセナルでプレーし、かの有名な“インビンシブル”の一員であるヌワンコ・カヌ氏。現在は慈善団体の代表を務める同氏が、イギリス『The Sun』のインタビューに応じている。
1993年にわずか15歳でアヤックスに引き抜かれ、その2年後にはチャンピオンズリーグ優勝を経験したカヌ氏。その後インテルを経てアーセナルに加入すると、無敗優勝を含めプレミアリーグ2回、FAカップを2度制覇した。また、1996年アトランタ五輪では金メダルを獲得。1996年と1999年には、アフリカ最優秀選手にも選ばれた。
偉大なキャリアを歩んできたカヌ氏だが、選手生活は順風満帆ではなかった。オリンピックの直後に心臓に問題が発覚し、手術を受けることとなった。当時のことを以下のように振り返っている。
「私はその時世界の頂点にいた。オリンピックでは毎試合90分でプレーしたが、止めるものは何もなかった」
「何の症状も兆候もなかったんだ。疲れや咳もない。インテルとサインし、親善試合2試合を戦った。だが、3試合目はできないと言われた。数回メディカルチェックを受けた後、心臓に問題が見つかった。夏の間多くの医者を尋ねたが、同じことを言う。もはやプレーすることすらできなかった」
幸運にも、すぐに手術を受け、1年後には回復したカヌ氏。1999年にアーセナルに加入したが、クラブは大きな賭けをしていたと話している。
「コーチとクラブは大きなギャンブルをした。誰も信じてくれなかったが、アーセン(ヴェンゲル前監督)とアーセナルはそうしてくれたよ」
■「1人の命を救うことはどのトロフィーよりも意味がある」
Getty現役引退から2年後の2014年にも、不整脈の手術を受けたカヌ氏。2度の手術を受けた同氏は、現役選手たちも定期的に検査を受けるべきだと提言している。
「たとえ立っていても、走っていても、何も感じていなくとも、それはすべて安全だと示しているわけではない。フットボールをプレーしたことで亡くなった選手を数人見てきたが、メディカルチームが防げなかったことは大きな疑問だ。3カ月毎には検査を実施するべきだ」
「足首のケガや膝のケガで6カ月離脱しても、またプレーできる。だが、心臓がダメになれば、もう終わってしまう」
そう語るカヌ氏は、2000年に『カヌ・ハート・フェデレーション』という慈善団体を立ち上げ、今までにアフリカ全土で心臓に抱える542人の命を救ってきた。自身と同じ病に苦しむ人々を救うことを、以下のように語っている。
「私にとって、1人の命を救うことはどのトロフィーよりも意味があることなんだ。タイトルは素晴らしい。そのために懸命に働き、獲得し、保持し、失う。だが、人生は一度止まってしまえば、もう終わってしまうんだ」
「1年に1度でも手術ができれば、我々は社会に貢献できたということだね」
9月30日にはチャリティマッチを開催し、その収益全額を団体に寄付するというカヌ氏。フットボーラーとして世界中に熱狂をもたらす役目は終えたが、現在は自身の活動でアフリカ中に笑顔をもたらしている。
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