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往年の名GKカーン氏が独自の目線で振り返るロシアW杯…最も評価したGKとは?

ドイツ代表のレジェンドであるオリバー・カーン氏が、GKの目線でロシア・ワールドカップを振り返ってくれた。

カーン氏は現在、優れたGKとその指導者育成を主な目的とした『GOAL PLAY』を運営。2016年に設立した『GOAL PLAY』では、現代のGKの役割がゴールを守るだけでなく、試合に積極的に参加することと定義し、その役割のことを「ゴールプレーヤー」と呼んでいる。また、『GOAL PLAY アカデミー』では、フットボール協会やクラブのためにコーチを教育。GKというポジションの重要性をより高いものであると認知されることを目指している。

2002年の日韓W杯でGKとして史上初となるMVPに選ばれた名選手は、今大会は「何人かの素晴らしいGKがいた」と語り、「彼らは『ゴールプレーヤー』の基本原則をほぼ完璧にマスターしていた」と独自の目線で解説している。

一人目に名前を挙げたのは、本大会を制したフランス代表の守護神ウーゴ・ロリス。

「素晴らしい存在感と勇気、攻撃的なポジショナルプレーを兼ね備えており、ゴールライン上では世界最高のGKの1人だ」と称賛した。

ベルギー代表の準決勝進出に貢献したティボー・クルトゥワについては「一対一とクロスボールの処理では並外れた能力を持っている」と評価。準優勝に輝いたクロアチア代表GKダニエル・スバシッチに対しては「大会を通じて多くのPKを止めたことによって自信を深めることができた」と分析している。

そして、多くの優秀なGKの中で最も高い評価を与えたのがイングランド代表ジョーダン・ピックフォードだ。

「彼は『ゴールプレーヤー』に限りなく近い 。反射能力に秀でていて、最後の試合が始まってすぐに彼の素晴らしさが発揮されていた。準決勝のクロアチア戦では、パス数自体は対戦相手のスバシッチよりも少なかったが、もう一人のDFとしてプレーしていた。また彼は左右どちらの足でもボールを扱うことができるんだ」

GKとしては身長が高くないピックフォードの活躍は「185センチという身長でもGKとして重要な役割を果たすことができることを証明した」と多くの選手に希望を与えたと強調した。

最後に、GKに与えられる役割はまだまだ限定的であり、持っている力を全て出し切ることができないと現代サッカーの問題点を指摘している。

「過去25年間、GKのボールコントロールスキルは大きく向上したが、チームのポゼッションに参加しない限り、試合に影響を与えることはほとんどない。私の考えではGKのポゼッションへの関与は試合の構成要素の中で軽視されている。しかし、それは様々な試合のシチュエーションで有利にプレーするための最も明白で論理的な基準となるだろう。今回、私はGKにとってとても大きな可能性を見た」

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