大混戦のJ2。上位陣7チームが絡む白熱のJ1昇格争いの行方を占う

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明治安田生命J2リーグは11月10日から11日にかけて第41節の11試合が開催される。

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残り2節を残し、大混戦の明治安田生命J2リーグ戦。第41節を前にして昇格可能性を残すのは上位7位まで。ここでは各チームの今季の戦いぶりと現在の状態を測りつつ、自動昇格とプレーオフ争いにフォーカス。昇格争いの行方を展望する。

■上位4チームは自動昇格争いに焦点

近年稀に見る大混戦となっている今季のJ2リーグ戦。上位戦線は残り2試合の段階でも混沌としており、首位・松本山雅FCから4位・横浜FCまでが1試合で逆転可能な勝点3差以内でしのぎを削っている。さらに5位・東京ヴェルディから7位・大宮アルディージャまでの勝ち点差はわずか『2』。シーズン最終盤にもかかわらず、最終的な順位の予想は困難を極めている。

松本、大分トリニータ、FC町田ゼルビア、横浜FCの上位4チームが優勝に向けて戦っていることは当然だが、2位以内に入って自動昇格を勝ち取るか、それとも3位以下でJ1参入プレーオフに回るかでは天と地ほどの差がある。

■1位・松本山雅FC(勝ち点73、得失点+19)

残り2試合2勝すれば文句なしの優勝=昇格

首位の松本は、長期政権となる反町康治監督の下、J2屈指の手堅さで勝ち点を積み上げてきた。開幕6試合未勝利が続くなどシーズン序盤は苦しんだが、高崎寛之、セルジーニョ、前田大然という特長の異なるタレントが前線で輝きを放ち始めると、40試合34失点の守備と噛み合って安定感のある集団へと変貌。

大分、町田、横浜FCとの直接対決では1分5敗と分が悪いが、それでも首位に立っているのは取りこぼしの少なさゆえ。直接対決の成績はプレーオフに回ったときの不安要素ではあるものの、ラスト2試合の相手はすでに昇降格と関係のない栃木と徳島であり、客観的に見て優勝および自動昇格の大本命と言って差し支えないだろう。

■2位・大分トリニータ(勝ち点72、得失点+24)

頭抜けた+24という得失点差がアドバンテージ

2位・大分は松本と対照的なチームだ。J3時代から指揮を執る片野坂知宏監督の志向する攻撃マインドの強いサッカーを展開し、上位6チームでは最多の12敗と危うさをはらみながらも、リーグトップの73得点で22勝を挙げて優勝争いをリードしてきた。

GK高木駿からスタートする論理的なビルドアップによってボールを運び、最後は個性豊かな前線がフィニッシュする攻撃は、今季のJ2では明らかに飛び抜けてエンターテインメント性が高い。二ケタ得点を挙げている選手が4人(馬場賢治、藤本憲明、三平和司、後藤優介)おり、“どこからでも点が取れる”というワードを本当の意味で体現しているだけに、どこが相手でも正面突破で得点と勝利を奪い切れる点は明確な強みだ。

得点力の恩恵により頭一つ抜けている+24という得失点差が、最後の最後で大きなアドバンテージになる可能性もある。万が一プレーオフに回ったとしても、最終的にJ1チームとの参入戦を勝ち切れる可能性の最も高いチームかもしれない。

■3位・FC町田ゼルビア(勝ち点72、得失点+16)

昇格権はないが、残留・昇格争いを左右する

町田は他チームとは置かれている状況に大きな違いがある。Jリーグクラブライセンスの関係により、順位にかかわらずJ1昇格権を持ち合わせていないからだ。ただ、逆に言えばそうした状況でもモチベーションとサッカーのクオリティーを維持して戦い、40試合を終えても優勝戦線に踏みとどまっていることは称賛に値する。

相馬直樹監督が築き上げたサッカーの特徴は、ボールサイドへの徹底した圧縮と全員の絶え間ないハードワーク。試合延期などの関係で10月後半にアウェイ4連戦が組まれ、チームスタイルが発揮し切れず1勝1分2敗とやや失速したものの、前節はホームに戻っての福岡戦で2-1の逆転勝利を収めて息を吹き返した。

昇格に対するプレッシャーがなく、ただどん欲に優勝だけを目指す集団は、何が何でも昇格したいチームにとっては不気味でもある。最終的に3位以下となった場合はJ2からのプレーオフ出場チームが3チームとなって日程も変則的になるだけに、昇格の可能性はなくとも最後まで目が離せないチームだ。

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■4位・横浜FC(勝ち点70、得失点+17)

急速度で調子を上げてきた、まさにダークホース

横浜FCはリーグ最終盤に入ってグッと調子を上げてきた、まさにダークホース的存在。イバという絶対的なエースを柏レイソルでJ1優勝経験もあるレアンドロ・ドミンゲスが生かし、彼らを野村直輝、佐藤謙介らJ2屈指のクオリティーを持つ中盤が支えるチームだが、ここ2試合は大黒柱のイバが出場停止の中でも連勝を収めている。

特に前節はイバだけでなく野村も出場停止だったが、大分を相手に3-1の完勝。イバの代役以上の存在感を発揮している戸島章、大分戦で出色のパフォーマンスを見せた齋藤功佑など、終盤戦で頼もしいラッキーボーイと呼べる選手も出てきた。今節からはイバと野村も帰ってくる。昨年10月から指揮を執るブラジル人指揮官・タヴァレス監督にとってはうれしい悩みが増えていることだろう。

勝ち点的に優勝・自動昇格の可能性は決して高くないが、ポジティブな要素の多さを考慮すれば不可能なことでもない。また、ここに来て勢いを増していることはプレーオフに進出した場合にも、トーナメントを勝ち抜く上で大きな意味を持ってくる。いざとなれば高さと強さを併せ持つイバを活用してリスクの少ないサッカーも展開できるだけに、相手からすれば一発勝負では当たりたくないチームと言える。

■5位以下は現実的にはプレーオフ争いに

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5位以下の3チームに目を移すと、7位の大宮は自動昇格の可能性がすでに消滅しており、東京V、アビスパ福岡には自動昇格の可能性も残されているが、残り2試合での2位・大分との勝点差(東京Vは『5』、福岡は『6』)を考慮すると現実的とは言い難い。いかにして一つでも上の順位、少しでも良い状態でプレーオフを迎えられるかが焦点となるだろう。

■5位・東京ヴェルディ(勝ち点67、得失点+14)

自動昇格への望みもギリギリでつなぐ好チーム

東京Vはスペイン人のロティーナ監督が2年目を迎え、昨季に続いてのプレーオフ進出が現実味を帯びてきた。堅実な戦いで勝ち点を積み上げてきたことで、自動昇格への望みもギリギリのところでつないでいる。井林章、奈良輪雄太、内田達也といった中堅がチームの屋台骨を支え、渡辺皓太、藤本寛也、井上潮音ら若手がのびのびと自分たちのプレーを表現する好チームだ。

リーグ後半戦では上位7チームの直接対決で前節・松本戦(0●1)以外負けておらず、どこと対戦しても安定感のある戦いができることは強みと言えるだろう。プレーオフを見据えるならば、粘り強くドローに持ち込める力を生かすためにも、一つでも上の順位に入って引き分けで勝ち上がれる状況を作り出したいところ。

例えば勝ち点3差の4位・横浜FCを追い抜くことができれば、プレーオフ出場権のない町田が3位以下になった場合、引き分けOKの2回戦から参戦となる。最終節に町田との対戦が残っているだけに、連勝を収めて可能な限り良い状況でプレーオフを迎えたい。

■6位・アビスパ福岡(勝ち点66、得失点+15)

上位7チーム間での勝率悪。守備の立て直しを

福岡は2015シーズンの前回昇格時から指揮を執る井原正巳監督の4年目のシーズン。多くの上位チームと同様に手堅い戦いで上位をキープしてきたが、ここ3試合連続で2失点を喫するなど耐久力に不安がある。特に前節は町田を相手に70分に先制したものの、わずか6分の間に2点を奪われ逆転負け。好調な時期は常に少数失点を維持しているチームだけに、早急に守備を立て直さなければプレーオフ進出の先は見えてこない。

特に今季は上位7チーム間での勝率が非常に悪く、後半戦では大分と大宮を相手に勝利を収めているものの、12試合で2勝4分6敗という成績。まずは手堅く戦うためのベースとして失点数の多さを改善し、ベストに近い状態に戻してからプレーオフに臨めるようにしなければならないだろう。

■7位・大宮アルディージャ(勝ち点65、得失点+15)

プレーオフ進出のためには他チームも関係

そして7位の大宮。大分にシーズンダブルを達成し、町田をホームで破るなど戦力的に高いレベルのチームであることは間違いないが、好調が長く続かない傾向もあって煮え切らない順位のまま終盤戦を迎えてしまった。

三門雄大、大山啓輔のダブルボランチを中心に攻守をオーガナイズし、前線には得点ランクトップ・大前元紀が君臨する布陣は強力で、ハマったときには格上と目される相手にも内容・結果ともに上回れるポテンシャルがあるだけに、何が起こるか分からないトーナメント方式のプレーオフとの相性は悪くないと言える。

現時点で7位とプレーオフ進出のためには他チームの結果も関係してくるが、まずは目の前の2試合で勝ち点6を積み上げるしかない。ここ3試合で2分1敗と失速しているだけに簡単なことではないものの、良い意味で開き直って戦うことができれば希望も見えてくるはずだ。

果たして、最後にどこがJ1への切符をつかむのか――。各チームを分析しても、ここまでまったく予想のつかないシーズンは珍しい。ましてや今季はJ1参入プレーオフという形でJ1・16位も絡んでくるのだから、なおさらだ。

ともあれ上位7チームにはそれぞれシーズンを通してのドラマがあり、さまざまな浮き沈みを経て現在の順位でリーグ最終盤を迎えた。最終的な結果がどうなるにせよ、全員が悔いのない形でシーズンを終えられるように、すべてを出し尽くす白熱の“ラスト2”に期待したい。

文=片村光博

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