本田圭佑は向かい風を受けていたはずだった。
西野朗新体制になって日本代表の先発に復帰した。しかし、親善試合で結果を出せなかったことで定位置を失った。運動量の少なさ、チームへの貢献度の低さから次第に”本田外し待望論”も聞かれるようになった。本大会前に出演したテレビ番組の内容も物議をかもしていた。
しかし、ワールドカップが始まってみれば本田圭佑は本田圭佑だった。
2試合連続で日本に得点をもたらし、セネガル戦では3大会連続となるゴールを決めた。本田自身が大会前に語っていた「いかに結果にコミットできるか」を実行してみせたのだ。
もっとも、今までの本田とは違う一面も垣間見られるようになった。それは本田自身が試合後に明かした仲間への気遣いだ。
「パーソナリティーを見てほしい。僕は皆さん(報道陣)にいい加減なことを言ったことはない。そりゃ、しゃべらない時もありますけど、ルールを設けてリスペクトしながら話してきた。どういう思いで前回や今回の試合に向けて準備してきたのか。ずーっと……2010年の初めてのW杯(南アフリカ大会)からやってきたのか。結果だけ見るのではなくてね」
「それは僕だけじゃなくて。代表にいる選手というのは出てないメンバーも含めて日本人が想像もできないような努力をしてこの場にいる。それをしっかり見てほしい。僕は割とたたかれるのを感謝しているし、楽しんでいる部分もあるんですけど、そうじゃない人もたくさんいる」
「そこの上げ下げを楽しむのは僕だけにしておいてほしい」
衝撃のパフォーマンスで日本をベスト16に導いた南アフリカ大会、「優勝」を掲げながら1勝もできなかったブラジル大会。結果は違ったものの、いずれもチームの中心には本田の姿があった。
そして迎えた今大会、一転して先発の11人の中に本田は含まれていない。しかし、だからこそ新しい感情が生まれたのだと本人は明かす。
「今までのサッカー人生でサブに対してこれだけ前向きに考えられたことはなかった。W杯がそうさせてくれていると思う」
「サブでも人のゴールがこれだけ嬉しいっていうのは、これまでなかった。それは間違いないです」
日本代表は大会の中で成長を続けている。本田自身も、成長を続けている。それらの積み重ねによってチームが一体となり、勝ち点4という結果に結びついている。
風向きは追い風に変わった。
まずは第3戦のポーランド戦。決勝トーナメント進出を決めるために。再び結果にコミットするために。本田は次の戦いへ準備を始めていく。

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