今夏にエイバルから日本代表MF乾貴士を獲得したベティスだが、クラブとして国際戦略に力を入れているようだ。スペイン『パルコ23』が、同クラブの戦略をレポートしている。
アンダルシアの名門ベティスは、クラブがさらなる成長を果たすためには、国外で需要を生み出すことが重要と捉えているようだ。そのために渉外担当ラモン・アラルコン氏、ラ・リーガ・グローバル・ネットワークで働いていたトニ・オルテガ氏、マーケティングマネージャーのフアン・ウセーロ氏の3人が、海外戦略を展開している。
ベティスが狙いを定める国は中国、アメリカ、メキシコ、そして乾の母国・日本だ。アラルコン氏は『パルコ23』に対して「成長のためには、国の外に向かっていかなくてはならない」「私たちはグローバルなクラブになるべき」と説明。また東京で乾のベティス入団発表を行った際に、日本市場の開拓にある程度の手応えを得られたとも語っている。
「日本での彼の入団発表によって、あの国の企業家たちと知り合うことができた。日本の利点は、サッカーの成長に興味を持っていることだね。あそこにある企業は、このスポーツへの投資に慣れ親しんでいる」
アラルコン氏は、現在日本でスポンサーを探している状況と話す。その主目的は、ベティスという存在を同国で浸透させるためだ。
「乾の存在は重要だ。ただ私たちが求めているのは、何よりもベティスのブランドを引き上げることなんだよ。全選手を価値を引き上げなくてはね」
ベティスはアジアでは日本のほか、中国にも目を向けている。こちらは中国全土ではなく、地域毎に市場を開拓していく考えだ。近々、温州市から5人の監督がベティスに研修にやって来るが、同市の人口は900万人と、アンダルシア州の人口を超えている。
アラルコン氏やオルテガ氏はこうした国際戦略がすぐに効果が出るものではないことを強調するが、すでに国外のスポンサーを複数獲得しているなど順調に歩を進めている。2017-18シーズンの収入が7200万ユーロだったベティスは、2020-21シーズンには1億3000万ユーロと、2倍近くの額を記録することを目指している
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