2018_9_13_Gerrard(C)Getty Images

吉田麻也がUEFAチャンピオンズリーグとプレミアリーグを語る 「もともとジェラードのファンで…」【DAZNアンバサダー・インタビュー】

2012年の夏にサウサンプトン入りした吉田は、今シーズンで同クラブ7年目。世界有数のアタッカーたちとピッチ上で相まみえた経験は、間違いなく日本代表にも還元されている。その吉田がUEFAチャンピオンズリーグの魅力や思い出、そしてプレミアリーグで共闘する武藤嘉紀(ニューカッスル)や岡崎慎司(レスター・シティ)らについて口にした。(聞き手:青山知雄)

――まず、UEFAチャンピオンズリーグについておうかがいします。この大会の魅力はどんなところにあると思いますか?

やはりヨーロッパのトレンド、サッカーのトレンド、最先端が凝縮されている大会で、毎年新しい戦術、新しいやり方が研究されています。そういう意味では、世界の最高峰を見ることができる、すごくいいコンテンツだと思いますね。ワールドカップは4年に一度ですけど、チャンピオンズリーグは毎年行われていますし、莫大なお金が動いて、いろいろなところで投資が行われている。大きな選手補強をして、ビッグクラブ同士が戦う世界最高峰の大会だと思います。

――選手としてもUEFAチャンピオンズリーグに出場することで価値が高まるのでしょうか。

もちろん多くの選手がそこを目指して頑張っていますし、実際に僕がプレーするサウサンプトンもチャンピオンズリーグ出場圏内の順位に食い込むこと(4位以内)は、イングランドでは非常に難しいです。ステップアップするために、上位クラブに移籍していく選手はたくさん見てきましたからね。

――これまでのUEFAチャンピオンズリーグで印象に残っている試合はありますか?

そうですね。たくさんありますけど、やはり2004-05シーズンにリヴァプールが優勝したときの“イスタンブールの奇跡(※注1)”はすごかったですね。もちろん運も味方したとは思いますけど、精神力であったり、全員が最後まで諦めずに信じ続けた結果が、あのようなドラマを生み出したんだと思います。
(※注1 ミランとファイナルで対戦したリヴァプールは前半だけで0-3とリードを許したが、後半の反撃で見事に追いつき、PK戦の末に栄冠を勝ち取った)

――その試合で覚えているシーンを挙げるとすると?

スティーブン・ジェラードの1点目は特に覚えています。もともとジェラードが好きだったこともあって、彼を中心に当時はサッカーを見ていたのでシビれました。

2018_9_13_Gerrard(C)Getty Images

――今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグで注目しているチームを教えてください。

マンチェスター・シティですね。ここ数年はもともと強かったんですけど、ジョゼップ・グアルディオラ監督の就任でプレミアリーグの中でも明らかに頭一つ抜きん出た感じがあります。その上で次はチャンピオンズリーグで結果を出したいと思っているはず。昨シーズンはプレミアリーグで優勝して、今度はチャンピオンズリーグを狙う流れになると思うので、そこが非常に楽しみですね。

――実際に対戦した感覚を振り返って、マンチェスター・シティの強さをどう感じていますか?

上位クラブの中でも「頑張ればイケる!」と感じられるチームと、「これは相当キツいな」と思うチームがあるんですよ。その中でもシティに勝つのは相当厳しいという分析をしていました。試合自体はホームもアウェーもあと少しのところでやられてしまったんですけど(※注2)、そこを取りこぼさないところがチャンピオンになった秘訣でもあると思います。
(※注2 昨シーズン、サウサンプトンはマンチェスター・シティにアウェーで1-2、ホームで0-1の敗戦)

――続いて、UEFAチャンピオンズリーグで注目している選手を教えてください。

やはりクリスティアーノ・ロナウドですね。レアル・マドリーであれだけの結果を残して、新シーズンからユヴェントスへ移籍しましたけど、そこで果たしてどんな結果を残すことができるのか。今までに行ったことのない国、リーグ、そして環境の中で、年齢的な部分も含めて、本当に適応できるのかは楽しみです。

――UEFAチャンピオンズリーグを見る視聴者に感じてほしいことはありますか?

僕も一人の視聴者ですけど、とにかく予選から楽しんでほしいですね。決勝や準決勝だけを見るのではなくて、このトーナメントは予選からつながっている。しかもリーグ戦と並行しながら戦わなければならないので、非常に難しさがあります。それに予選の戦い方や勝ち抜き方は、今後の日本代表がアジアカップやワールドカップのような国際大会を戦う上で学ばなければいけないところもありますから。そういう意味では日本のサッカーファンの皆さんにそういうところをもっともっと観戦していただいて目が肥えていただければ、僕たちへの意見ももっと厳しいものになってくるんじゃないかと思います。

2018_9_3_maya_yoshida2(c)Suguru Saito/DAZN

――ここからはプレミアリーグについて聞かせてください。7シーズン目を迎えるサウサンプトンで掲げる目標は何でしょう? 昨シーズンは辛くも残留して17位でした。

昨年は個人的としても、チームとしても非常に悔しいシーズンでした。僕はケガが続いてしまったこともありますし、チームは僕が在籍した中で初めて残留争いに引きずり込まれてしまった。本来は残留を目指すチームではなく、“ビッグ6”の次に食い込んで行かなければならないと思っているので、僕たちのクラブはまず“ハーフテン”と言われている10位以内に安定して入り続けることが必要だと思っています。

――レスター・シティに所属する岡崎慎司選手についてはどのように見ていますか?

レスターでプレーする場合と、日本代表で戦う時では立ち位置が違って、レスターではより守備的なものを求められる。純粋なFWとしての役割を担っているとは思わないです。岡崎選手の献身性がレスターのパフォーマンスに影響を及ぼすのは、彼らがボールを持っている場合よりも、僕たちがボールを保持している状況だと思うので、対戦するときにはいつもそこに気を付けていますね。

――日本代表として一緒にワールドカップを戦った武藤嘉紀選手が今シーズンからプレミアリーグに参戦します。ニューカッスルに加入しましたね。

彼はどの日本人選手よりも貪欲さがある。そこが一番の良さだと思います。それが昨シーズンにブンデスリーガで8ゴールをマークした理由の一つだと思いますし、メンタル面でも非常に良いキャラクター、良いマインドを持っている選手なので、ぜひ成功してほしいと思っています。日本人選手がプレミアリーグに来ることができるチャンスは非常に少ないですし、今まで多くの選手がチャンスを逃してきたところを見てきました。だから、このチャンスをしっかりつかんでほしいなと思います。おそらく、ドイツとイングランドのサッカースタイルは全然違うものなので、そこで活躍して点を取る“よっち”の姿を見たいと思いますね。もちろん対戦するのも楽しみにしています。

――ワールドカップを終えて、戦いの場がプレミアの舞台に戻ります。ロシアから戻ってきた今、ここからどんな部分を成長させていきたいと考えていますか?

ベースの部分をもっと一段二段と上げていけなければならないですね。なおかつ、現代フットボールの速い展開、スペースがない中で確実な判断を下せるかどうかが非常に大切になってくるので、そういうところでミスをなくせる選手になりたいです。あとはもう少し自分の武器を持てるようにしたいですね。ビルドアップにしても、守備にしても。もちろんセットプレーの攻撃の得点にしてもそうですけど、もうちょっと点を取れる選手になりたいですし、守備に関しても、もう一回り大きな選手になりたいと思っています。

――ここから新シーズンに向かうことになります。ワールドカップという大きな大会を経て、どんなモチベーションを持ってトレーニングを再開させたのでしょうか。

一つはこのワールドカップが終わって、気を緩めてはいけない、満足してはいけないというところですね。やっぱり僕たちのキャリアはずっと続いていくものなので、一つ結果を出したから終わりではなくて、この勝負にずっと打ち勝っていかなければならないし、勝ち続けなければいけない。そこが一番難しいんです。だから本当に自分自身に満足せずに、今シーズンはもっともっと貪欲に結果を出していこうと言い続けていますね。

――ワールドカップ開幕前に「出し切って帰りたい。そのためには覚悟が必要だ」と話していた中で、その先に見えたもの、感じたことはありますか?

やはり出し切っても出し切っても、まだまだ足りないなと。上には上がいるというのを痛感……それは毎週痛感しているんですけど、そこはワールドカップでも改めて感じました。日本全体がもう少し上に行くために、僕自身がしっかりと引っ張っていかなければならないと感じています。

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