「前で自分の仕事をしろ」川崎F小林、中村からの激励に応える2得点…3季連続の二桁達成

川崎フロンターレFW小林悠が首位攻防戦を振り返った。

「先制されて苦しい試合でしたけど下を向く選手はいなかった。この試合の重要性を分かっていたので、みんな最後までゴールを目指してやりました。リードしてからは、みんなで身体を張って守って、戦い方としてはすごく良かったと思います」

川崎フロンターレの主将、FW小林悠が首位攻防戦を振り返った。

明治安田生命J1リーグ第23節が19日に行われ、2位の川崎Fはアウェイ・エディオンスタジアム広島で首位のサンフレッチェ広島と対戦。56分に先制されるも、小林が63分と77分にゴールを決め、川崎Fが2-1と逆転勝利を収めた。

1点目は、川崎Fらしい、相手ディフェンスを崩してのゴールだった。MF守田英正のフィードにDFエウシーニョが反応。ペナルティエリア内に進入したエウシーニョがパスを出し、小林がゴールネットへ突き刺す。

「横パス後の守田（英正）のダイレクトパスは狙っていました。どこかでダイレクトに背後を狙わないと絶対に崩れないと思っていたので。あの場面は僕も反応したのですが、エウソン（エウシーニョ）の方が先に抜け出したので、自分は中に入れば確実にフリーになれると思いました。エウソンもしっかり見てくれていました」

2点目はPK。左に蹴ると決めていたと話すが、「左に蹴ったら止められそうだな」と感じていたようだ。しかし「（コースを）変えて止められたら一番嫌だな」ということで、左にキック。「読まれている気がしたから強めに蹴りました」と語るように、広島GK林卓人の手をはじき、ゴールネットを揺らした。

「（広島の先制点を）パトリックが取ったからこそ逆に燃えました」と話す小林は2ゴールを挙げ、3シーズン連続での二桁得点を達成した。小林はゲームメイクにも関わった方が良いと考えていたようだが、MF中村憲剛からは「そこは俺らに任せて、前で自分の仕事をしろ」と言われたと明かす。

「本当にチームメイトのおかげ」と小林。これで、1試合消化が少ない川崎Fは、首位・広島との勝ち点差を6に縮めた。「残りの試合もみんなを信じて、最後のところで仕事をしっかりしたい」と、昨季のJ1リーグ得点王は優勝に向け、自身のゴールでチームを勝利に導くと誓った。