FW伊藤達哉は昨年12月に、ハンブルガーSV(HSV)と2021年までの契約を締結した。ドイツ紙『ビルト』では、この契約は今年3月に解任されたイェンス・トッド前SD(スポーツディレクター)が担当した「最高の取引」だったと伝えられている。
昨年秋に当時HSVを率いていたマルクス・ギスドルにトップチームに引き上げられた伊藤は、クリスティアン・ティッツ監督の下でここ4試合に先発出場を果たし、主力選手の1人。第29節シャルケ戦や第32節ヴォルフスブルク戦では勝利を呼び込む好パフォーマンスを披露するなど、1部残留への希望をつなげるプレーを見せている。
そんな中、『ビルト』は伊藤がHSVと交わしたプロ契約の内容を明かした。当時交渉を担当していたトッド前SDは選手側と50万ユーロ(約6600万円)、降格時には35万ユーロ(約4600万円)の年俸と「今ならあり得ない条件」で合意に至ったという。つまり、同紙は今見せている活躍に相当しない契約が結ばれたことを指摘している。
なお、この契約には契約解除条項も盛り込められておらず、他クラブが獲得に乗り出した場合、移籍金交渉などでは主導権はHSV側が握るとのこと。評価を高め続ける20歳のウィングと、このような条件で契約を結ぶことに成功した前SDだが、クラブにとって「最高の取引」といえる置き土産を残したと見られているようだ。
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