明治安田生命J1リーグ第26節は15日に6試合が開催。なんといっても注目なのは2位・川崎フロンターレと4位・北海道コンサドーレ札幌の上位対決。両者の勝ち点差は5ポイント。川崎Fが引き離すのか、札幌がその差を縮めるのか。非常に注目度の高い一戦となる。
■川崎F：逆転での連覇へ負けは許されない
ホームに札幌を迎える川崎Fは前節、ガンバ大阪に0-2と完敗。下位に沈む相手を前に攻撃陣が不発に終わり、今季7度目の無得点ゲームとなった。守備ではセットプレーから2点を献上。1試合未消化ながらも、首位・サンフレッチェ広島との勝ち点差は9に開き、逆転優勝へ暗雲が立ち込めている。
それでも好材料なのは10番の早期復帰だろう。G大阪戦で負傷交代した大島僚太は、日本代表も辞退していたが、すでにトレーニングに合流しており、札幌戦での復帰は濃厚。その大島と代わる形で森保ジャパンに追加招集された守田英正、中村憲剛とのトライアングルに期待がかかる。
2試合ゴールから遠ざかっている小林悠も、日本代表で先発出場し、自信を得てチームに帰還している。「すごく手ごたえがあった。上手いコンビネーションで崩せたり、チャンスも作れたので、すごくやっていて楽しかった」と語る川崎Fのエースが日本代表での経験をしっかりとチームに還元する構えだ。
さらに、川崎Fには心強いデータがある。札幌とのリーグでの過去対戦は19試合で15勝4分と未だ無敗（J2も含む）。今季もエウシーニョと小林のゴールで勝利を収めている。そしてデータサイト『Opta』によると、川崎Fはホームで現在5戦連続無失点中（4勝1分）で、これは本拠地での連続無失点としてはクラブ史上ベストとなる。小林が札幌がJ1に復帰して以降の3試合で3ゴールを挙げている点も、今の札幌の勢いに物怖じせずに挑める要素になるだろう。
■札幌：都倉賢、古巣相手に連続弾なるか
札幌は現在5試合無敗の3連勝中と絶好調。1試合消化が多い3位・FC東京との勝ち点差はついに1となった。この勢いが続けば、クラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場権獲得も夢ではないが、「我々は追う立場から追われる立場にもなる」とミハイロ・ペトロヴィッチ監督は慎重な姿勢を崩さず。未だかつてここまで上位争いを経験したことがないだけに、メンタル面での懸念材料があるのも事実。しかし、それでもミシャが植え付けられた勝者のメンタリティによって、選手は着実に成長を続けている。
前節はアンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキといったタレント揃うヴィッセル神戸に3-1で快勝。その2大スターにまったくと言っていいほど仕事をさせなかった。神戸戦で4試合連続ゴールをマークし、札幌でのゴール数を71とし、クラブ歴代最多得点者となった都倉賢も「自分たちのやりたいような、準備してきたサッカーはできた」と満足感を示した。
その都倉は古巣神戸戦に続いて、同じく古巣の川崎F相手に5試合連続弾を狙っている。
「僕らの持っている力が、昨年のチャンピオンとどれだけ差があるのか、前半戦にやった時より詰められているのか。一つの指標になる試合だと思う。自分たちのサッカーをやれば、川崎相手でも勝てるんだというのをしっかり結果として示せていけたらなと思います」
ミシャも都倉同様に「ここからさらに上にいくには、川崎にも勝たなければならない」と意欲を示す。リーグで未だ勝利したことがない難敵を倒せば、いよいよACL圏内が現実味を帯びてくる。今まで起こせなかったミラクルを起こす力は有している。完全アウェイの等々力陸上競技場で、どこまで「持っている力」を出せるか。今節最大の注目カードは15日19時にスタートする。
■J1第26節 試合日程
9/14（金）
19:00 鹿島 2-1 湘南（カシマ）
19:00 C大阪 1-1 磐田（金鳥スタ）
9/15（土）
14:00 仙台vsFC東京（ユアスタ）
17:00 鳥栖vs広島（ベアスタ）
18:00 名古屋vs長崎（パロ瑞穂）
19:00 柏vs清水（三協F柏）
19:00 川崎Fvs札幌（等々力）
19:00 神戸vsG大阪（ノエスタ）
9/16（日）
16:00 横浜FMvs浦和（日産ス）
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