アルゼンチン代表のホルヘ・サンパオリ監督は、FWリオネル・メッシを同チームの絶対的な存在であると捉えているようだ。
サンパオリ監督はこの度、新たな著書「ミス・ラティードス(我が鼓動)」を発表。その中で、メッシを生かすためには、彼のためのチームを構築することが必要と説いている。
「メッシと、彼と理解し合わなければならない選手たちによるチームを機能させるのは、一般的な選手たちでもってコレクティブなプランを考え出すよりも難しい。天才がいるチームを組織化し、その天才を生かして、ほかの選手たちが怖気付かないようにするのは複雑なことなんだよ。もちろん、彼を自チームに擁することは、誰もが望んでいることにほかならない。何となれば、バルセロナが過去も今もああした存在であるのは、メッシがいるからだ」
「メッシがいるとして、考えるべきは彼の周囲へのアプローチとなる。つまりはメッシ抜きのチームだ。彼から責任を取り払って、周囲が彼に適応しなければならない。レオは自クラブと同じ形でプレーする必要がある。メッシをシステムに適応させるため、プレーの構造にはめ込むために一つのポジションを用意するなど、もってのほかだ」
「メッシはいつだってペナルティーエリアの近くにいなければならない。もし、そこから遠い場所にいれば、ゴールだって遠ざかってしまう。彼のチームメートは誰であってもいいし、メッシのスタイルが何が必要かを定めていくんだよ。だが僕はこうしたい、ああしたいと彼が決断を下していくわけではない。それは監督の仕事となる」
サンパオリ監督は、対戦相手としてのメッシには頭を悩まし続けたという。
「彼と対戦するときの心配は尋常ではなかった。止めることなどできない選手に対して障害を用意するわけだから、考えるための時間など、すべてふっ飛んでしまう。彼を抑えるための戦術、ほかを抑えるための戦術を用意しなければならなかったんだよ。そして今、私はメッシという解決策を持っていることを楽しんでいる。最も難しいのは、彼の周囲の選手たちがあれだけ決定的かつ重要な存在を前にして、縮こまってしまうことだね。ほかの選手たちはメッシと理解し合わなければならないが、それは簡単なことじゃない」
「今現在、私は史上最高の選手を指揮しているのだと感じている。それは非常に大きなテーマであり、ありきたりの変化の上をいく。彼は10年にわたって世界最高の選手に位置している存在で、監督はその指導法を変化させなければならない。そうした役割を引き受けるのは難しくもあり、大きな責任となるが、しかし結局のところは喜びを享受している」
その一方で、メッシがワールドカップ優勝に重圧にさらされてきたことには、嫌悪感を露わにしている。
「現代フットボールはメッシさえも痛め付けている。その頭をワールドカップで満たし、もし勝てなければ発砲して、彼を殺すんだ。その才能を楽しめないなんて、狂っているよ」
「例えば、南米予選のエクアドル戦では選手たちにこんなメッセージを伝えた。少し強い口調で、フットボールはメッシにワールドカップという貸しがある、その重荷を私たちで取り除かなければならないと語ったんだ。それがチームの助けになったならば良かったが、私たちは彼の威信を守らなければいけない」
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