ファン、そしてサッカーを愛するみんなへ
シーズンが終了し、今季を振り返る時期になった。パリ・サンジェルマン(PSG)にとっては、国内4冠を達成できた素晴らしいシーズンだった。僕が今考えているのは、来シーズンについてだ。
僕にとって今シーズンは、どっちつかずのシーズンではなかった。後悔もあるけど、幸せも感じている。国内タイトルに関しては、ベストを尽くせた。またしてもリーグ王者になれたし、国内カップ戦はすべて制覇できた。素晴らしい結果だよ。簡単なことではなかった。確かにチャンピオンズリーグ(CL)では残念な結果だったけど、だからと言って国内での活躍が過小評価されるべきではない。シーズン当初は、新加入選手たちに大きな期待がかけられていたけど、僕らは良い方向に進んでいる。来年は、さらなる結果を求めて引き続きハードワークを続けていくよ。
僕らは、シーズンのとても重要な場面で何度かミスを犯した。スタートは良かったけど、CLが最重要だったんだ。マドリードでは良い試合をして、良いスタートが切れた。だけど、相手は経験豊富なチームだったんだ。ベストの状態じゃなくても勝つ方法を知っており、僕らの集中力が切れるのを待って些細なミスを逃さずゴールを奪った。今思えば、ホームでのセカンドレグでもっとゴールを獲れればよかったんだ。相手チームを圧倒することができたはずだった。だけど、そうした部分でレアル・マドリーのように非常に素晴らしいストライカーが何人もいるチームには、やられていたのかもしれない。どうすれば良いのかわからなくなり、良い結果とはならなかった。
僕らが期待されるのは当然だ。日常生活と同じく、過去の栄光に慣れてはいけない。つねに前進していきたい。これは、選手たちはもちろん、ファンやジャーナリストみんなの願いでもある。PSGのプロジェクトが野心的であることは、誰もが知っている。その目標は、クラブや組織、そしてパリという街の名前をできるだけ広めることだ。この目標のもと、僕らは良い面も悪い面も分析する必要がある。
良かったことは、新加入選手がうまくチームにフィットしてくれたことだね。キリアン(ムバッペ)についていえば、フランス人が多くいるパリは余計なプレッシャーのかからない街だ。とても幸せそうにしてるよ。ネイ(ネイマール)とダニ(アウヴェス)は、強いメンタリティーを持つ選手。簡単にクラブにフィットしたね。さまざまなビッグクラブでプレーしてきたので、どうすればよいのかわかっている。ユリ(ドラクスラー)もそうだった。ここにはスペイン語を話す選手がいっぱいいるから、誰とでも話して笑いあっていた。昨夏にクラブに加入した選手たちのおかげで、クラブは豊かになった。新しいクラブに入ったばかりの頃には、困難もある。新しい家を探したり、他の選手たちとコミュニケーションをとったり、新しいロッカールームに慣れたり、関係性を構築したりしないといけないからね。僕らは全力で彼らをサポートし、アドバイスたんだ。
僕個人について述べるなら、素晴らしいスタートを切ったよ。選手として、たくさんのタイトルを獲得できた。プライベートでは、娘が生まれた。娘のおかげでいろいろなことが変わったよ。幼いころ両親に言われたのは、こういうことだったのかと理解できるようになったね。娘は私の命。娘といると楽しく、練習をもっと頑張ろうという気になり、何もかもがうまくいくようになったね。
悪かったことに目を向けると、もちろんCLの敗退がある。プライベートでは、ルーカス(1月にトッテナム移籍)の退団が最も悲しいことだった。ルーカスとは兄弟のように仲がよく、この関係は生涯つづくだろう。フットボール以外のことでも、彼を尊敬している。彼が退団してからも、お互いに連絡を取りあい、何かニュースがあるたびに話している。素晴らしい人物で、僕を受け入れてくれている。ずっと仲良くしていくよ。
Gettyimagesさて、僕らは新しい監督のもとで新たなスタートを切ろうとしている。ウナイ・エメリ前監督の情熱や手腕を、僕は忘れないだろう。彼は、いつも100%だった。一日中トレーニングセンターにいて、対戦相手を分析し、我々に戦術を授けてくれた。どんな苦境に立たされても、とてもポジティブだったね。良い時も悪い時も、僕を大いに信頼してくれた。いつもたくさん話をしてくれて、キャプテンマークを託してくれた。彼が与えてくれた良い面を、これからも大切にし続けるよ。
エメリはチームを去ると公表してからも、いつもどおりに振舞っていた。最後の瞬間まで、全力を尽くしていたよ。チームを去ると決めても、力を抜くことはなかった。練習でも、ミーティングでも、何も変わらなかったね。
PSGのようなクラブにいると、多くのプレッシャーがのしかかってくる。多くのファンが僕らを愛してくれ、今何をしているか一日中SNSでチェックし、ほとんど毎日、トレーニングセンターに来てくれる。選手たちはみな、責任を感じている。僕も、個人として、そして選手として、チームのサード・キャンプとしての責任を感じている。だけど、サッカー選手になるというのは子どもの頃からの夢であり、ファンからのプレッシャーや些細なことは、大好きなことができる喜びと比べようもないんだ。家族が幸せで、一緒の時間を楽しんでいるのを見るたびに、責任を負うことの喜びを感じている。うまくいくこともあれば、いかないこともある。でも、そんなことは人間として当たり前なんだ。僕は良い方向に進歩している。自分が得たものすべてに値するプレーをしようと思っているよ。
PSGは、少しずつ成長している。新しいトレーニングセンターを作る計画がある。ここに来て以来、その進歩を目の当たりにしている。チームとして以上に、1人ひとりが成長している。僕らは新しい次元に突入した。偉大な選手たちの加入のような、素晴らしいことが訪れ、僕らは前進していっています。最近の移籍でもそれはわかるはず。そしてそれは、PSGが偉大なクラブだからこそだ。僕らにとってそれは素晴らしいことであり、選手たちはそのために努力している。最も大事なことは、幸せになること、大きなタイトルを獲得すること、そして、ピッチで気持ちよく良いプレーをすることだ。僕ら来シーズンもそれを追い求めつづける。
文=マルキーニョス
構成=Goal編集部
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