ブンデス前半戦で“最高評価”のフランクフルトFWハラー「誰かのコピーじゃなく自分の歴史を作りたい」/インタビュー

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セバスティアン・ハラーがアイントラハト・フランクフルトのポテンシャルとこれからのプランについて、また、かつて自らが憧れた選手たちについて語る。

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セバスティアン・ハラーは今シーズン彗星のごとく現れたスター選手の一人である。フランクフルトでともにFWを務めるアンテ・レビッチ、ルカ・ヨヴィッチとパートナーを組み、ブンデスリーガでもヨーロッパリーグでも大きなセンセーションを巻き起こしている。

ハラ―はヨーロッパで最も確実にチャンスをものにすることのできるプレーヤーの一人となっている。実際、前半戦にリーグ戦で積み上げた得点数は「9」。加えて、恵まれた体躯を活かした高い水準のポストプレーはリーグ屈指にまで成長し、ドイツ誌『キッカー』が今季の前半戦終了後に発表したストライカーランキングではトップの評価を与えられた(ヨヴィッチは3位、レビッチは6位)。

しかし、ハラーが『Goal』の独占インタビューで明かすところによれば、かつての彼はもう少しでFWの道に進まないことになっていたかもしれないという。さらに少年時代に偉大な手本と仰いだ選手たちのこと、フランクフルトの前監督ニコ・コバチと現監督アディ・ヒュッターの違いについても話してくれた。

Sebastien Haller Eintracht Frankfurt SGE

■「スターになるためにフットボールをやってるわけじゃない」

Sebastien Haller Eintracht Frankfurt 1118

――現在、ヨーロッパで最も確実に点を取れる選手の一人に数えられていますね。リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、キリアン・ムバッペといった錚々たる顔ぶれと並んで自分の名前が挙げられるのはどういう気分ですか?

効率がいいというのは気持ちのいいことだし、望ましいことだ。とりわけFWにとってはね。だからこそ僕はフットボールをやっているんだ。けれど、今だけでなくシーズンの終わりにもトップレベルでいたいと思っている。まだまだシーズンは長いってことを忘れるわけにはいかない。まだまだ始まったばかりなんだ。

――それでも、あなたの活躍は大いに話題になっています。この熱狂ぶりをどう思いますか?

それも仕事の一部だね。大事なのは、調子の出ない時期もある、いつもうまくいくわけじゃないってことを常に忘れないでいることだ。実を言うと、自分のことが話題になっているのを聞いたら、あまり耳に入れないようにしているんだ。僕はフットボールが好きだし、ゴールを決めたいと思っている。それ以外のことはあまり重要じゃないんだよ。

――あなたは以前、スターになりたいとは思っていないと言っていましたね。それはどうしてですか?

僕はもてはやされたくてフットボールをやってるわけじゃないからさ。フットボールが好きだからやっているんだ。いくつかゴールを決めると、僕のことをスターだと考える人たちが大勢いることはわかっているし、それはそれでいいと思っている。けれど、僕が望んでいるのはそういうことじゃないんだ。僕はチームが結果を出すことを望んでいるんだよ。

――あなたはこれまでずっと非常に冷静でしっかりしたタイプだと思われてきていますし、ほとんど感情を表に出すことがありませんね。自分でもそういう性格だと思いますか?

当然のことだけど、ピッチの上のこととピッチの外のことは常に別にして考える必要がある。僕が試合中にあまり感情を表に出さないというのはその通りだ。とにかく僕はそうなんだよ。けれど一方では僕はごく普通の人間だし、チームメイトとふざけるのも好きなんだ。僕たちの仲間は素晴らしいチームで、みんなで一緒になってよく笑っているよ。フットボーラーというのはハードな仕事だけれど、それでもフットボーラーでいられて幸せなんだってことを忘れるわけにはいかないからね。

――あなたは24歳ですが、すでに結婚して子供がいますね。フットボールをやっていない時には何をして過ごしていますか?

よく娘を幼稚園に迎えにいったり、一緒に遊んだりしているよ。僕は、娘や妻と一緒にごく普通の生活を送ってるんだ。

■少年時代はGKだった?

SEBASTIEN HALLER EINTRACHT FRANKFURT

――あなた自身の子供時代のことを教えてください。フットボールを始める前に柔道をやっていましたよね。どうしてフットボールをやるようになったんですか?

いつだって僕はフットボールが一番好きだったよ。だけど、母は僕に柔道をやらせたがったんだ。柔道をやったのはそれなりにいい経験だったけれど、ともかく3年経った頃には僕はまったく興味を失くしてしまったんだ。僕はいつもボールを身近に置いていたし、学校でも、それから放課後にはボルツプラッツ(ミニゴールを備えた小さな広場で、ストリートサッカーが行われる)でずっとフットボールをやっていた。僕が本当にやりたかったのはフットボールだったんだよ。

――少年時代はゴールを守っていたというのは本当ですか?

時々ね(笑)。  本当はFWだったんだけど、トーナメントでPK戦になるとたいてい僕がゴールに立ってたんだ。あの頃からもう僕はチームで一番背の高い選手の内の一人だったし、反射神経が良かったからね。僕のセーブのおかげで優勝できたことが何度かあったよ。だけど、ピッチでプレーすることができれば、その方がずっとうれしかったね。幸い僕は十分な数のゴールを決めることができたからよかったけれど、それができていなかったら、ひょっとするともっと頻繁にゴールに立たされていたかもしれないね。

――あなたのFWとしての才能は早くから注目を浴びていましたし、フランスの年代別ユース代表のあらゆる段階を駆け抜けて、18歳の時にフランス2部リーグのAJオセールでプロデビューを果たしました。にもかかわらず、あなたがブレークしたのは故郷であるフランスを去った後でした。それはなぜなのでしょう?

いろいろな事情が重なっていたんだよ。僕は若かったし、とにかくまだ週末の試合日が来るたびに自分の力を最大限発揮できるようにはなっていなかった。それに、オセールの監督との間にいくつか意見の食い違いもあったんだ。最善の道はどこか他のクラブを探すことだった。そして、オセールは2部リーグの他のクラブに僕を渡す気はなかったけれど、僕個人としては3部に行きたくはなかった。それだと一歩後退することになっただろうからね。

――その時FCユトレヒトがあなたに目をつけたわけですね?

その通り。オランダからオファーが来た時、僕は1秒だって迷わなかった。あれは僕にとって最善の決断だったよ。ユトレヒトではちょうどFWの選手が一人重傷を負って、穴を埋める選手を必要としていたところだったから、僕は自分が重要な存在だと感じることができたんだ。チームになじむのに2~3か月かかったけれど、その後はとても順調だった。僕はちゃんとした仕事をして、結局2年半ユトレヒトでプレーすることになった。あそこでは素晴らしい時間を過ごすことができたよ。

――当時ユトレヒトの指揮官であなたを支えてくれたのは、現在アヤックスで監督を務めるエリック・テン・ハーグでしたね。彼はあなたのキャリアにとって重要な意味を持っていますか?

非常に大きな意味を持っているよ。彼は最初から、僕をもっと上のレベルまで成長させたいと考えていたんだ。彼は素晴らしい監督だよ。フットボールを愛していて、フットボールが彼の人生なんだ。彼はあらゆる手段で成果を出そうと努めていて、時には夜遅くまで対戦相手を研究することもあるんだ。

――あなたはユトレヒトを経てフランクフルトへ来ることになったわけですが、ついにそのフランクフルトで、今シーズンは毎週必ず期待を裏切らない活躍を見せていますね。それなのにフランス代表を率いるディディエ・デシャン監督から招集の声がかからないことで苛立ったりはしませんか?

僕にできるのは成果を出すこと、これからも頑張り続けてもっともっとゴールを決めることだけだ。他に僕にできることはないよ。僕が監督なわけじゃないんだから。だけど、プレッシャーは感じていない。いつか選ばれれば万事OKだし、そうならなければ、またこれまでと同じように頑張るだけだ。

Sebastien Haller Frankreich U21 2016

■「自分ならではの歴史を作りたい」

――あなたはアディ・ヒュッター監督のもとで絶対的な信頼を勝ち得ていますが、彼と前任のニコ・コバチとの違いはどういうところにありますか?

ニコは自分ですべてをコントロールするのが好きだ。彼はファイターのようなタイプで、チームの肉体面を非常に重視している。それはどの練習を考えても、どの試合を見てもわかることだ。だから、僕たちにとって昨シーズンは今シーズンよりもずっとハードだったよ。昨シーズンは、ヨーロッパリーグで戦っている今シーズンに比べれば試合数は少なかったんだけれど、1週間丸々すごく密度の高いトレーニングをやっていたんだ。アディの場合はそうじゃない。彼はニコよりリラックスしている。ニコよりたくさん選手と話し合いの機会を持つし、体のコンディションよりボールの扱い方で違いを生み出すことを大事にしている。けれど、2人とも対戦相手の分析を綿密に行う素晴らしい監督だよ。

――アンテ・レビッチとルカ・ヨヴィッチはFWのポジションでのあなたのパートナーですが、3人のコンビネーションが非常にうまくいっているのはなぜだと思いますか?

彼らと助け合ってプレーするのは簡単さ。ピッチに立った時にどうするか、3人で話し合ったりする必要はたいしてないんだ。そういうのは直感の問題なんだよ。僕らが果たすべき役割はできるだけたくさんのゴールを決めることだ。僕たちはチームに貢献したいと思っているし、敵にとっては脅威になりたいと思っている。ただそれだけだよ。

ONLY GERMANY Sebastien Haller Luka Jovic Ante Rebic Eintracht Frankfurt

――あなたが目標としているようなセンターフォワードはいますか?

子供の頃に僕が最も尊敬していた選手の一人はティエリ・アンリだったね。半分コートジボワール人の血が流れている僕は、ディディエ・ドログバも好きだった。それからズラタン・イブラヒモヴィッチにも憧れていたことがある。けれど僕は、誰かのコピーじゃなくて、自分ならではの歴史を作りたいと思っているんだ。

■「フランクフルトはチャンピオンズリーグで戦える」

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――あなたはすでにフランクフルトで1年半を過ごしていますが、この町とクラブはあなたにとってどんな意味を持っていますか?

ここで何か学んだことがあるとすれば、それは、フットボールに夢中になっている町で自分が暮らしてるってことだ。フランクフルトの人々はフットボールを愛していて、彼らにとってはフットボールが人生そのものなんだ。時には、そのせいで僕たちの試合に違いが生まれることもあるんだよ。5万人の観衆が90分間ずっと燃えるような声援を送ってくれれば、理屈抜きで持っている以上の力が出せるものだ。ここにいるのはすごく楽しいし、今までのキャリアの中で最高に有意義で素晴らしい時間を過ごしているよ。僕はこの町が、ファンが、クラブが好きなんだ。

――昨年の夏には、プレミアリーグのいくつものクラブから打診がありましたね。どうやってフランクフルトはあなたが出ていかないように説得することができたんでしょうか?

僕を説得する必要なんて全然なかったよ。ここに残るのは僕にとってごく当たり前のことだったからね。僕のフランクフルトでの最初のシーズンは何も問題はなかったけれど、特に素晴らしい働きができたわけでもなかった。僕は自分自身を成長させて、このクラブでもっと大きなことをやり遂げようと思ったから、ここを離れたくなかったんだ。

――ブンデスリーガはよく “若手養成リーグ” と呼ばれていますね。多くの若手外国人選手がブンデスリーガへやって来て、さらなる成長を遂げては国際的なトップクラブへと大きな一歩を踏み出しています。そういう意味では、あなたにとってのフランクフルトも飛躍前の中間のステップのようなものなんでしょうか?

何とも言えないな。自分が望むことと実際にできることの間には常にギャップがあるからね。新しい国へ移ることは僕にとって何も問題じゃないけれど、もしかしたら僕は残りのキャリアをずっとこのフランクフルトで過ごすことになるかもしれない。このチームのメンバーでいるのはとても楽しいし、フランクフルトというクラブは何かを打ち立てようとしていることがわかるんだよ。バイエルンやドルトムントの場合を見ても、もう10年も籍を置いているトップクラスの選手たちがいるからね。フランクフルトでも同じようなことが起こるだろうと思うよ。フランクフルトはそういうクラブになろうとしているんだ。

――フランクフルトの野心的なもくろみについて聞かせてもらいましたが、チームはこれから先どこまで行けそうですか?

僕たちはチャンピオンズリーグでプレーできるだけのポテンシャルを持っている。今だけじゃなく、いつでもね。僕たちはそこまで行くつもりだ。けれどはっきりしているのは、そのためには言葉だけでなく実行が伴わないとだめだってことだ。

インタビュー・文=ケリー・ハウ/Kerry Hau

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