元ドイツ代表MFのパウル・ブライトナー氏は、古巣のバイエルン・ミュンヘンに大きな失望感を抱いているようだ。ドイツ『バイリシャー・ルンドフンク』の番組で、クラブが先日開いた “怒りの会見”について苦言を呈している。
バイエルンは19日、カール=ハインツ・ルンメニゲCEO(最高経営責任者)、ウリ・ヘーネス会長、ハサン・サリハミジッチSD(スポーツディレクター)が登壇する異例の記者会見を実施。ルンメニゲCEOはドイツメディアの一部、コメンテーターを務める元選手などによる批判を「敬意を欠く、見当違いな報道」とし、今後はそれらに対して法的処置を講じる可能性を示唆した。
同CEOがドイツ基本法で定められる「人間の尊厳の尊重」を引き合いに出していたが、その一方でヘーネス会長は元バイエルン選手のDFフアン・ベルナト(現パリ・サンジェルマン所属)について「昨季のセビージャ戦では彼のせいで敗退しそうになった。そのときに売り払うことを決めた」「彼はクソのようなプレーをした」と痛烈な批判を口に。この会長の発言が、大きな波紋を呼んでいる。
ブライトナー氏も、ヘーネス会長の発言に黙っていられなかったようだ。1970年代にバイエルンの黄金時代を築いたチームの1人であり、レアル・マドリーでも活躍した同氏は『バイリシャー・ルンドフンク』で次のように語っている。
「依然として落胆している。48年間バイエルンとともに過ごし、クラブに関わってきたものとして、このクラブがこのように身をさらし、弱々しさを見せるとは想像できなかった」
「カール=ハインツはしっかりと準備していた様子で臨み、基本法も引き合いに出している。だが、その10分後に隣に座っていた者がその基本法を踏みにじったんだ」
ドイツメディアでは「“FCハリウッド”の再来」などと伝えられるこの会見。バイエルンのOBもその意図に理解を示さなかった。
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