ドイツフットボールに再び求められる大改革――”言うは易く行うは難し”の道のり【W杯特別コラム】

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ロシアW杯でのグループリーグ敗退によって、ドイツのフットボール界には怒りが渦巻いており、「今こそ改革の時だ」との声が高まっている。もちろん解決へのアプローチは容易なことではない。『Goal』では特別コラム第12弾として再びドイツ代表に焦点を当てる。

まず、はっきりさせておこう。ドイツ代表のロシアでのパフォーマンスは本当にひどいものだった。相手の4人の攻撃陣がまたもディフェンダー2人に向かって突進するショッキングなシーンがあったかと思えば、その数瞬後に見られたのは、芸もなければアイデアも感じられない、延々と続くパスのやり取りだった。

代表チームのパフォーマンスとしては、ポルトガルで行われた2004年のヨーロッパ選手権以来おそらく最も精彩を欠き、同時に最も無気力な戦いぶりだった。14年前同様グループリーグで早くも敗退が決まったのももはや当然のことだ。ドイツ代表にとってW杯で初めて舐める辛酸であり、歴史的な屈辱だ。言い繕いようのない失態である。

■非難の矢面に立たされる “黄金の世代”

この大失態を受けて、今やあらゆる方面から根本的な改革を求める声が湧き起こっている。トニ・クロース、マッツ・フンメルス、メスト・エジル、サミ・ケディラ、マヌエル・ノイアー、トーマス・ミュラーといった ”黄金世代” の時代は終わった、成功への道筋を再び見つけ出すには、新たな若い選手たちが必要――というわけだ。

実際、スポーツ面で正しいのかもしれないし、仮にそれが時期尚早だったとしても、こういう意見はメディアに触れる読者や視聴者に受け入れられやすい。「その通り、このままではどうしようもない! エジルは去るべきだ、ケディラもミュラーも然り! 若い選手たちでチームを作れ」と、そんなふうに言えば支持が得られることだろう。

2018-06-28 Germany Ozil

では、その後はどうするのか。誰が彼らの後を継ぐのか。韓国戦の後ミックスゾーンでミュラーが使ったうまい例えを借りるなら、“敗者の乗った小舟”をいったい誰が勝者の乗る豪華客船に変えることができるというのか?

もう一つ、変革を望む声と並んですぐに湧き出してくるのが「たられば」という終わりのない問いだ。例えば――「もしヨアヒム・レーブがリロイ・サネを代表メンバーに含めていたらどうなっていただろう?」だが、答えは明らかだ。十中八九何も変わらない。今のような時に大衆受けを狙って、代表入りしなかった選手たちを潜在的な救世主のように取り上げてみても誰のためにもならない。

今回ロシアで成果を出せなかった選手たちには、その誰を取っても、本来W杯で成功するだけの実力が備わっている。今のような状況においてもそのことは十分に明らかだ。ミュラー、クロース、フンメルス、エジル――彼らは全員、以前なら概ね “フットボーラーとしての最盛期” と見られたキャリアの時期にある。その彼らが今、そろって背景に退けばいいのか? 誰もが脳裏に浮かべているのはどんな改革なのか?

Thomas Müller Germany Mexico

■キミッヒら新たなタレントの台頭

それは必然の成り行きであり、これまでも常にそうだった。ドイツには、来る2020年や2022年に開催されるトーナメントでかなり確実に後継者の務めを果たせそうな前途有望なタレントが十分にそろっている。例えばヨシュア・キミヒ、ユリアン・ブラント、レオン・ゴレツカといった、現在すでに代表入りしている多くの選手たちが、いずれ成熟したフットボーラーとして指導的な役割を担うことになるだろう。

South Korea Germany Joshua Kimmich

もうひとつ確かなのは、さしあたっては今のままで、黄金の世代を中心に進めていくしかないということだ。これらの世代もまた時の流れとともに次第に道を譲り、長年の貢献をねぎらう引退試合を迎えることになるだろう。それが世の習いだ。

ドイツ代表のパフォーマンスはどんなに厳しく批判されても仕方のないものだった。能力のせいでこういう結果になったのではないことを誰もが知っているのだから。だが抜本的改革を望むなら、解決へのアプローチを示さなければならないだろう。だが、その糸口を指摘するのは容易ではない。

文=デニス・メルツァー/Dennis Melzer

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