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「タイトルを獲るために来た」。セレッソ大阪FW都倉賢、新天地での今

DAZNでは、オフシーズン企画として「プレシーズンニュース」を配信中だ。Goalでは今回「プレシーズンニュース#2」の中からセレッソ大阪FW都倉賢選手のインタビューをお届けする。

コンサドーレ札幌からの移籍はまさに”電撃“と言えるものだった。移籍を決めたその理由、そして新天地で取り組むロティ―ナ監督のサッカーとは? DAZN取材陣が九州キャンプでじっくり話を聞いた。

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以下に続く

■たくさんの人に支えられた5年間

――移籍は大きな驚きでした。決断した一番の理由は?

いろいろな要素があります。ただ、純粋にこの話(セレッソ大阪への移籍)をもらったときにワクワクしたことが一番大きな…もちろんそれがすべてではないけれど、大きな要因であることは間違いありません。

僕は今年33歳になりますが、こういった新たな種類のワクワクに身を投じられるチャンスというのはそうそうありません。サッカー選手である以上、引退というものは近づいて来ます。札幌で5年プレーして、僕自身成長させてもらいました。ようやくJリーガーとして認知してもらえたのが札幌だと思っています。そこでキャリアを終える選択肢もありました。

でも、僕の性格上、とどまるチャレンジもあるけれど、新しい環境に飛び込んで、居心地の悪さに居心地(の良さ)を感じる。そんなマインドが昔からあったので、自分の純粋な気持ちに懸けよう、挑戦してみたいという気持ちが大きかったんです。

――札幌のサポーターは特別です。都倉選手はチームでも重要な立場だったと思います。

どちらの道を選んでもチャレンジなんですよね。5年後に振り返ってみて「あの決断が」と言うことはできるけど、今この瞬間に答えは出ません。

自分らしい選択というのは、人生のどの瞬間でもしているつもりです。それがたまたま目に見える、周りを巻き込んでそういう形になっただけなんだと思います。いきなりその決断がポンと生まれたわけではなく、その連続の延長線上にある。僕の生き方がそういう選択をさせた。もちろん、いろいろ理由はありますが、本質的に自分はそういう決断を下すマインドを持った人間なのかなと思っています。

――後ろ髪を引かれる気持ちは?

それは当然ありました。あれだけ大好きな土地、チームでしたし、本当にたくさんの人に支えられた5年間だったので。寂しい思いはありましたが、それとまたワクワクする気持ちは違ったんです。残ることがワクワクしないわけではないけれど、より僕らしいワクワク感がありました。

■自身の “個性“とロティーナ監督

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――セレッソ大阪に加入しての率直な印象は?

すごく雰囲気の良いチームです。練習して感じる部分は一人ひとりのクオリティーの高さ。端から見ていて「すごくレベルの高いチームだな」とは思っていたけれど、実際一緒にプレーすることでより納得できました。

――C大阪の昨季の成績はリーグ戦7位で、タイトルは獲れませんでした。

以前から個々の能力の高い選手がそろっていて強いチームだと思っていました。2年前はそれが噛み合って実際タイトルを2つ獲得しています。でも、昨年はそこまでメンバーが代わっていない中で、結果が出なかった。個々の能力は間違いなかったけれど、やはりチームとしてのマネジメントや方向性が定まらなかったのかもしれません。サッカーチームではよくあることです。

ただ、うまくいかない中で、苦しみながらも最低限の結果に踏みとどまれたのが去年の結果かなと客観的に見ていて思いました。実際に入ってみても、選手のクオリティーは間違いない。チームとして一つになって同じ方向を向ければ本当に強いセレッソになると肌感覚で感じています。

――そんなチームに還元できる自分の強みは?

どん欲さですね。どん欲さと言うのはセレッソのなかでまた違った種類のキャラクターだと感じているので。僕自身、順風満帆に来ませんでしたが、少しずつステップアップしてきて、今この舞台に立てているのだと思います。周りの成長速度と違いましたが、紆余曲折しながら成長してきたことが僕の強みでもある。その辺はセレッソにないキャラクターの一つであり、良い影響を与えられるんじゃないかなと思います

――C大阪も変革の時期です。ロティーナ監督のサッカーの印象は?

すごく理詰めで論理的なサッカーです。

去年チームがうまくいかなくなって、みんなのベクトルが違う方向になってしまいましたが、おそらく2年前はロティーナ監督が教えてくれているようなことが自然にできていたのだと思います。今は、以前は感覚的にできていたことを論理的に下から順々に積み重ねている段階なんです。選手たちも「今までできていたのはこういう理由があったからか」と、(以前と)同じプレーをするにもすごく理解力を上がっているように見えます。理解力が上がることで再現性も高まってプレーの安定性につながり、勝つ確率が高くなる。その部分では、監督が求めることに対してみんな良い方向で成長できていると思います

――練習後、監督と話していましたね。

札幌ではミシャ監督のもと、1トップ2シャドー(の1トップ)としてやってきました。C大阪では(柿谷曜一朗との)2トップで、求められる役割が少し異なるんです。昨年までやっていた癖みたいなものがついている中で、自分が動く範囲について話しました。流れ過ぎてもダメだし、かといって流れないと連動は生まれない。そのあたりのバランスは早い段階で共通の理解を持ちたいなと思って。

――ロティーナ監督のサッカーで、成長できると感じる?

ロティーナ監督のサッカーは後からビルドアップしていくことが前提です。チームとしては安定したビルドアップが求められます。そこが安定してくれば、FWにいいボールがさらに供給されてくると思います。セレッソはパサーのクオリティーが高くてパスの出どころがたくさんある。そういう部分で自分がどういう動きでボールを引き出せるのか。ゲームを重ねていけば、新たな動き出しや予測、ゴールを取る幅やポイントが増えると思います。

FWとしての成長という部分ではいろんなプレーがありますが、点を多く取れるかどうかが成長の目安だと思います。その点ではサイドからも中からも(攻撃の形が)あるので楽しみにしています。

■開幕戦の相手は神戸、楽しみしかない

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――セレッソは主力が移籍し、都倉選手への期待は高いですね。

期待されることが喜ばしいこと。それに対して自分は自分のプレーをするだけで、それ以上でもそれ以下でもないです。すごく楽しみです。自分たちがどれだけできて、昨年より成長した姿を見せることで、サポーターのみなさんも安心してくれると思います。

――2月22日の開幕戦はホームでの「金J」。相手はビジャも加わったヴィッセル神戸です。

相手として最高です。日本のスポーツ、2019年Jリーグの最初に注目されるビックゲームだと思うので、本当に楽しみでしかないです。ヴィッセルは有名な選手がいっぱいいますが、名前で勝敗が決まるわけではない。僕たちはロティーナ監督の下、しっかり準備をして開幕戦を迎えたいと思います。

――神戸の印象は?

僕にとっては古巣で(2010年から13年まで)4年在籍していましたが、そのときとはすっかり変わってしまいました。やはりすごいですよ、イニエスタやビジャがいるんですから。僕もコンサドーレで小野伸二さんや稲本潤一さんとやらせてもらいましたが、最初の1年はずっと「あ、小野伸二だ…」と思いながら練習していたので。

ヴィッセルの選手たちは毎日そういう状態で練習できているわけですから、選手としてはすごく幸せな時間だと思います。僕も伸二さんと5年、イナさんと4年やらせてもらった経験は貴重でした。僕くらいのレベルの選手がその二人とチームメートになれるのは日本代表以外ではありえない。運も感じました。僕からしたら毎日ディズニーランドでミッキーやミニーが常にいてくれるような感覚だったのは本当に今でも覚えています。ヴィッセルの選手もそう思っているはずです

――C大阪では都倉選手の若手への影響力も期待されています。

それが難しいもので、コンサのときは32歳で普通からしたらベテランだったけれど、40歳や39歳の先輩方がいました。そんなにベテランの感覚はなく、中間くらいの立ち位置でやっていたんですけど、今は最年長なんです。

僕自身は何か変わることはないけれど、周りからそういう目で見られると分かっています。僕が何かを劇的に変えるわけではありませんが、最年長だと意識は持つようにしています。自分の言動が思った以上に若手に影響を及ぼす可能性があることを理解した上で行動するようにしています

――今年のテーマは?

タイトル獲得です。やはり一昨年に二冠を獲ったわけで、タイトルはセレッソにとって使命だと思っています。それだけのポテンシャルがあるチームです。獲れるタイトルはしっかり目指していきます。

――最後に今シーズンの意気込みを。

自分自身にとってワクワクする挑戦の1年です。チームとしても成長していきたいし、試合になれば持っている力を毎試合ピッチに置いていく。その連続だと思っています。全力を尽くしてやっていくだけです。

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 #1:内田篤人インタビュー/川崎F、鹿島、湘南、清水、仙台、松本
 #2:都倉賢インタビュー/C大阪、広島、横浜FM、磐田、鳥栖、大分のキャンプ情報!
 #3:元FC琉球FW播戸竜二が浦和、川崎、G大阪の沖縄キャンプを訪れ対談!/札幌、名古屋、FC東京、神戸の新戦力に直撃取材!

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