MbappeGetty Images

エンバペが圧巻の4ゴール!オリンピアコス戦で守備崩壊のレアル・マドリー…エースのおかげで打ち合いを制する

26日のチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第5節、レアル・マドリーはアウェーでのオリンピアコス戦に4-3で勝利した。

リヴァプール戦(●0-1)、ラージョ戦(△0-0)、エルチェ戦(△2-2)と3試合連続で勝利を逃したマドリー。結果はもちろんのこと、そのパフォーマンスの低調ぶりによってシャビ・アロンソ監督と選手たちの軋轢や、意思の疎通が取れていないことも噂されている。クライシス回避のためにも、“万物の良薬”である勝利がほしいところだ。

クルトワ(胃腸炎)、ハウセン(筋肉系の負傷)の欠場のほか、試合直前に少し痛めたというベリンガムをベンチスタートとしたシャビ・アロンソ監督は、GKルニン、DFトレント、ラウール・アセンシオ、カレーラス、メンディ、MF後列チュアメニ、カマヴィンガ、前列バルベルデ、ギュレル、ヴィニシウス、FWエンバペを先発で起用。システムは4-4-2を使用している。

マドリーは開始8分にオリンピアコスの先制点を許した。アタッキングサードで、ワンタッチで次々とパスを繋がれると、チキーニョにミドルシュートを決められている。

早い時間帯での失点に、クラシス突入を思わせたマドリーだが、すぐさま流れを変えた。スペイン人指揮官メンディリバル監督が率いるオリンピアコスは、彼の代名詞と言えるハイプレスを仕掛けてきたが、そのため後方には広大なスペースが広がることに。そのスペースでプレーするエンバペは、まさに水を得た魚だった。

エンバペはまず22分、ヴィニシウスが出した浮き球からDFラインを抜け出し、右足のシュートで同点ゴールを記録。また24分には“相棒”ギュレルが送ったクロスから珍しくもヘディングシュートでネットを揺らし、スコアをひっくり返している。

背番号10の勢いは、2ゴールを決めてもまだ衰えない。29分にはカマヴィンガのスルーパスからDFラインを突破。そのままペナルティーエリア内左に侵入し、対角線上に右足のシュートを決め切って、今季2回目のハットトリックを達成している。

エンバペの活躍でスコアを3-1としたマドリーだが、全体的なパフォーマンスについては緩慢で、オリンピアコスのチャンスも許していった。そうして52分に再び失点。ポデンセのクロスから、タレミがヘディングシュートでルニンを破っている。

1点差に迫られたマドリーだったが60分、またもエンバペが点差を広げた。左サイドのヴィニシウスがドリブルでゴールライン際を駆け上がりマイナスのパス。マドリーのエースはこのボールを枠内に押し込み、マドリー加入後初めてのポーケル(4得点)を達成した。エンバペの今季成績は、これで18試合22得点となっている。

もう一度リードを広げたマドリーだったが、その後も守備の脆弱さが目立ち、オリンピアコスのチャンスを許していく(セバージョス、ベリンガム、ブラヒム投入の効果も薄かった)。3失点目を喫したのは必然と言えた。81分、ペナルティーエリア内に送られたクロスから、カレーラスが守らずフリーとなっていたエル・カービがヘディングシュートを突き刺している。

その後も苦戦するマドリーだったが、同点ゴールまでは許さず、なんとか1点リードのまま試合終了にこぎ着けている。エンバペのポーケルは素晴らしかったが、やはりチームとしては機能していない……“万物の良薬”のはずが、いつでもクライシスに突入する状況と感じさせる勝利だった。

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