元イタリア代表監督のジャンピエロ・ヴェントゥーラが3日、イタリア国営放送『Rai』のラジオ番組『ラディオ・アンキオ・スポルト』に出演した。自身の近況を語る中で、スウェーデンへのトラウマを明かしている。
■対戦相手スウェーデンにトラウマ
昨年11月、ヴェントゥーラが率いるイタリア代表は、ロシア・ワールドカップ欧州予選プレーオフでスウェーデンに敗れ、60年ぶりに本大会出場を逃した。一方、スウェーデンはW杯において、8強に進出し、代表史上3番目となる好成績を収めた。W杯を逃した責任を問われて解任され、不名誉な予選敗退の象徴としてのイメージが定着してしまったヴェントゥーラは、現在の心境を告白している。スウェーデンの家具量販店イケアを避けていることを明かした。
「こういった歴史的な出来事が起きてしまうと、忘れることは難しい。スウェーデン人に出くわしても、反対の歩道に避けることまではしないが、イケアに行くのはもうやめたよ。(当時のイタリアサッカー連盟の会長カルロ)タヴェッキオとは以来、口をきいていないし、彼のことを話すのも嫌だ」
それでも御年70歳のヴェントゥーラは、自身の長いキャリアに誇りを持っており、監督として再出発することに意欲を見せている。
「一瞬で32年間のキャリアは消せるものではない。確かにスクデットを獲得することはできなかったが、私の率いたチームのクオリティにもよる。それでも競技上だけでなく、経済的にも良い結果を収めてきたと思う。ゼロから再出発するような場所で指導できればと意欲に満ちている。セリエAからオファーはあったが、プロジェクトに賛同できず、断りを入れた。セリエBでの指揮? リーグをえり好みするつもりはない。サッカーの仕事をしていきたい」
続いてヴェントゥーラは、現指揮官のロベルト・マンチーニや代表選手にエールを送った。
「彼と代表チームを応援するつもりだ。残念ながら若手選手は十分な出場機会を与えられていないが、チャンスが来れば、継続して結果を残してくれるだろう。才能ある選手はいないわけではない」
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