川崎フロンターレMF中村憲剛が20日、ロシア行きの最終選考となるガーナ代表とのキリンチャレンジカップ2018に招集されたMF大島僚太に熱いエールを送った。
自身の2得点を含む3ゴールで清水エスパルスを破った試合後、大島に関して聞かれた中村は、長く一緒に戦ってきた同僚に期待を込めて口を開いた。
「（日本代表が）どういうサッカーをやるかが見えてないところもありますけど、自分らしくやれるのが一番いい。いつもどおりにやれば、日本で一番うまい選手だと思う。日本のために堂々とやってくれると思っていますし、楽しみにしたい」
この日、中村は獅子奮迅の活躍を披露した。19分に鮮やかな直接FKで先制点を叩き込むと、57分には前線からの果敢なプレスで相手からボールを奪ってダメ押しの3点目をマーク。これまで同様に攻撃のリズムを作るようなパスさばきを見せただけでなく、勝敗に直結する決定的な仕事も披露した。どちらも今の日本代表に足りないと言われているプレーである。ロシア行きを狙う大島に、先輩として背中で“お手本”を見せた形だ。
「（僚太には）もっと怖くなってほしいですね。今でもみんな十分に認めているけど、本当に試合の勝敗を決するようなプレーをバンバンやってほしい。まだちょっと見ているようなところもあるので。性格的なところもあると思うけど、『俺が勝たせるんだ』というくらいの気持ちでやってほしい。その気持ちがあるから彼は伸びているし、それを今度は日本代表でしっかり出してもらいたい。（世界を相手にしても）十分にやれると思うので、期待しています」
30日に行われるガーナ戦のメンバーから漏れてロシア行きが難しくなった中村からのエール。日本代表に熱い気持ちを持ち続けた屈指のゲームメーカーが、自身が「日本一うまい」と能力を認めるチームメートに日本代表として戦う意識と覚悟を託した。
文＝青山知雄
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