元ロシア代表が見る母国の苦しい現実「GL突破は難しいタスク」【W杯開幕直前連載】

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開幕まで残りわずかとなったロシア・ワールドカップ。『Goal』では、ついに開幕する祭典までロシアのレジェンドに話を聞き、全8弾の独占インタビューをお届けする。第4弾はイゴール・ヤノフスキ。

4年に一度の祭典が、間もなくやってくる。

『Goal』はFIFAワールドカップの開幕を前に、開催国ロシアのレジェンドたちにインタビューを行った。全世界の目がロシアに集まる特別な1カ月。レジェンドたちの現在や、ワールドカップに抱く期待、願い、思いとは?

「スペシャルウィーク・ロシア」の第4弾はイゴール・ヤノフスキ。ロシア代表としてユーロ1996でプレーした経験もあり、1998年には金満チームとなる前のパリ・サンジェルマンに加入。3年半に渡って主力として活躍した。ロシア国内だけでなく、フランスでも活躍した同氏が見る母国はどのようなものなのだろうか。ワールドカップへ向け、決して明るくはない展望を述べている。

■指導者は「僕の仕事ではない」

――元気にされていますか? 2006年に選手のキャリアを終えた後は何をされているのでしょうか?

元気にやっているよ。今は家族と一緒にスペインに住んでいる。友人たちと一緒に不動産関係の仕事をしているよ。

――指導者としてのキャリアには関心がなかったのですか?

なかったね、僕の仕事ではないよ。もちろんフットボールのことは今も追いかけているけど、選手を育成するのは本当に僕の仕事ではない。

■最高のときを過ごしたPSG時代

――20世紀の終わり(1998-99シーズン)からパリ・サンジェルマンに移籍したため、私の母国であるフランスであなたは知られた存在です。この経験にはどんな記憶をお持ちですか?

良い記憶しかないよ。PSGにもパリという街にも、僕が会った人たちにもね。知り合いとは今でも連絡を取り合っているよ。今も少しでも早くフランスに戻ろうとしているし、戻りたいね。

――パリで過ごした時代がキャリアのピークだったのでしょうか?

そう言われるかもしれないね。でもパリの前後にも素晴らしい瞬間はあったよ。例えばCSKAモスクワでロシアリーグを制したのもそうだね。

――あなたがパリにいたときは監督がいつも交代していましたね。これは自身の成長を妨げたと思いますか?

そうだね。当時は安定性とか継続性というのが重視されていなかった。財政面も今とは違ったよ。でも時間の経過とともにフットボールが発展しているのは良いことだ。チャンピオンズリーグでは早いうちに敗退したとはいえ、PSGはパワフルなチームだし、フランスリーグでは誰もが認めるチャンピオンになった。

――パリではどの監督と仕事をするのが最もお気に入りでしたか?

しょっちゅう監督が交代していたから難しい質問だ。最初がアラン・ジレス、続いてアルトゥール・ジョルジェ、フィリップ・ベルジュロー、ルイス・フェルナンデス。ルイス・フェルナンデス以外はどの監督ともうまくやっていたよ。

――パリでは長い間プレーしましたが、タイトルは手にできませんでした。落胆はありますか?

あるね。フランス杯決勝の敗戦やリーグを2位でフィニッシュしたことを覚えている。残念だったよ。でもそれがフットボールだ。自分たちがそれに値しないから勝てなかった。結局のところ、チャンピオンになるには強さが足りなかったのさ。

――当時のチームメイトでは誰と会いたいと思いますか?

エリック・ラベサンドラタナやエドウィン・ムラティとは最近会ったよ。ジミー・アルジェリーノとも良い関係を続けている。それが誰であってもみんな再会したいんじゃないかな。

PSG Les Herbiers Coupe de France 08052018

――今のPSGについて意見を聞かせてください。

強いし、野心的だよね。常に勝利を求めている。ヨーロッパの舞台でも大切なのは望みを失わないことだ。チームがスター選手や偉大な選手を買う機会に恵まれているのは良いことさ。いずれにしてもフランスではアンタッチャブルな存在になったことを強調しておくよ。

――チームやメンバーは素晴らしいとはいえ、現在は偉大なレフトバックがいないように思います。あなたももう一度プレーできるのでは?(笑)

そんなことないよ。今のPSGは全てのポジションで最高のパフォーマンスを見せている。新聞はあまり読まないけど、確かにレフトバックへの批判は聞いたことがある。でも、僕はチームに決定的な弱点があるとも、再修正が避けられないようなことがあるとも思わないよ。

■母国開催のW杯も見通しは暗い?

――ロシア代表の話をしましょう。あなたは代表で32回試合プレーし、フランスを相手に得点も記録しています(1998年10月)。当時のワールドチャンピオンとの試合は良い記憶だと思いますが、いかがでしょうか?

そうだね、最高の記憶だよ。ワールドチャンピオンとの試合はいつだってとても困難さ。でも唯一無二の経験だし、フットボール選手にとっては自身を証明する機会にもなる。

――90年代のロシアは素晴らしい世代に恵まれましたね。でもなぜ彼らは国際トーナメントで成功を収めることができなかったのでしょうか?

旧ソ連が崩壊した後、フットボールは十分な注目を集めなくなった。この競技への投資を望むスポンサーがいなくなったからだ。今の状況にもつながっているよ。でもリソースや才能に恵まれた選手が不足しているということは、高みを目指せるということでもある。ロシアは2008年の欧州選手権でも準決勝に進出したけど、あれが限界だったね。

Russia team

――あなたの意見では、ロシア代表は次のワールドカップでどこまで勝ち進めると思いますか?

負傷のために大会に出場できない主要メンバーが複数いるよね。大きなプレッシャーにさらされるだろうし、布陣のクオリティ的にもグループステージ突破は難しいタスクに見えるよ。今のロシアでは、競争力のある代表チームを作り上げるのはとても難しいことだ。多くは見込めないよ。

――最後に、PSGのサポーターにメッセージをお願いします。

Facebookではよく話している。チームを助けなくてはいけないこと、特に難しい時期にチームに背を向けないようサポーターには伝えたいね。チャンピオンズリーグの勝者になる姿を目にするような、サポーターがチームを誇りに感じる日が来ると僕は確信している。

インタビュー・文=ナイーム・ベネドラ/Naim Beneddra

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