ジュビロ磐田・荒木大吾、怒られ続けてつかんだ「ラストチャンス」。3年目で本格ブレイクへ

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ついに芽を出した磐田が誇るドリブラー。荒木大吾は今季チームの大きな武器となるのだろうか。

24歳というのは昨今のサッカー界では決して若手ではない。2月17日が誕生日で、早生まれの荒木大吾にしてもそうだ。

それでも3年目にして、まさに今ブレイクスルーを遂げようとする荒木は、チャンスをつかみかけている。

柏レイソルの育成組織で育った荒木は青山学院大学からジュビロ磐田へ加入。大学在学中に磐田との練習試合で鮮烈なインパクトを残したことがプロへの扉を開いた。名波浩監督をして「掘り出し物」と言わしめた荒木の武器は鋭いドリブルと、左右両足で打てるパンチ力だ。

しかし、この3年間で出場したJ1リーグ戦はわずかに「10」で、その全てが途中出場によるもの。昨季は控えの切り札として、夏場にかけて徐々に出場機会を増やしていった矢先、右足関節じん帯損傷で全治5カ月の離脱を強いられた。

■「連れてくるつもりはなかった」柏戦

同じ時期にリハビリを行っていた小川航基らとともに苦しい時期を乗り越え、今季は存在感を示しつつあった。

4月4日のJリーグYBCルヴァンカップ第3節のヴァンフォーレ甲府戦では64分に途中投入されると、プロ初ゴールを含む2得点で3-2の逆転勝利に貢献。紛れもないゴラッソによってリーグ戦でも再びベンチ入りや途中出場が増え、彼自身も「次はリーグで」と息巻いていた。

しかし、5月5日のゴールデンウィーク最終戦、柏レイソル戦を迎えるまで2試合ベンチを外れていた。荒木は「ここ1、2週間くらいずっと怒られ続けていて、というか怒られるのは常なのですが、『ベンチを外されている理由を(自分で考えて)わかれ』とずっと言われていました」とその理由を明かす。

そんな中、訪れた古巣との対戦ではベンチ入り。名波監督をして「連れてくるつもりはなかった」とされながら、様々な要因が重なった結果、“運良く”遠征メンバーに名を連ねたのだった。

■得意のドリブルで生んだ違い

2018-05-07-araki-daigo

試合は1-1で後半まで推移し、75分に名波監督が動く。同点弾を挙げていた山田大記に代えて荒木を投入。「チームでシンプルにワンタッチを多くして、走ってきた味方を使う」と指示を受けたドリブラーは、自らの足でスコアを動かす。

84分、対峙した中山雄太を軽やかにかわすと、右足で柔らかいクロス。手を巧みに使いながらDFの間に飛び込んだ川又堅碁がドンピシャで合わせ、GK中村航輔の手を弾く豪快な逆転弾を頭で叩き込んだ。

柏のユース時代から「怒られながらドリブルをしてきた」と話す生粋のドリブラーはやはり感覚派。エースに合わせるというよりも、自らのドリブルに集中していたという。

「(中野)誠也と(川又)堅碁君が中に入っていたのは見えて、あとは対峙した相手を抜くだけだと思っていました。うまくかわすことができて結果につながったので良かったです」

磐田はこれで連勝を飾り、3試合負けなしとした。名波監督は「チームとしてゲームの終わり方をもう少しきれいにできれば」と反省の言葉も口にしたが、3ポイントの価値は変わらない。予定外のメンバー入りを果たした荒木が確かな貢献を見せたことも指揮官は認める。

「前向きな選択をたくさんしてくれたと思います。それからゴールへ向かっていく姿勢。ファーストシュートもそうでしたし、アシストもそうでした。チームのためにゴールへ向かってくれたと思います」

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■つかんだ「ラストチャンス」

荒木も自身に残された時間がそれほど長くないことを理解する。3試合ぶりのベンチ入りで、「自分の中では、勝手にラストチャンスだと思ってプレーしました」と話す。

アダイウトン、中村俊輔といった主力選手をけがで欠く磐田。だからこそ、再び出場機会が訪れる可能性もある。

「今は本当に総力戦だと思います。けがで戻って来た選手が出られないくらい自分たちが頑張って、良い位置にいられたらいいなと思います」

生かすも殺すも本人次第。しかし、チャンスは今、そこにある。荒木とは大学時代からの知り合いであるがために、握手は気恥ずかしさも覚えるが、彼は取材後、こちらの手をガッチリと握った。その思わぬ力強さから、すでにその手に確かな将来をつかんでいると感じさせてくれたのだった。

取材・文=平松凌

【プロフィール】

MF 27 荒木 大吾 Daigo ARAKI

1994年2月17日生まれ、24歳。178cm/71kg。千葉県出身。ヴィヴァイオ船橋→柏レイソルU-15→柏U-18→青山学院大を経て2016年磐田加入。J1通算10試合出場(2018年5月7日時点)。

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