Man City Power RankingsGetty

2023-24シーズン、マンチェスター・シティ全選手パワーランキング:ハーランドが1位にジャンプアップ、ロドリも順位を上げる

マンチェスター・シティは多少ぐらついたものの、今は仕事に励んでいる。ペップ・グアルディオラ監督のチームは史上最高タイのプレミアリーグ6連勝というスタートを切った後、負けたのは、ウルブス戦とアーセナル戦の連敗と、カラバオ・カップのみだ。

しかも、この3試合はロドリの出場停止中に起こったことであり、このスペイン代表選手が通常営業に戻ってからは、マンチェスター・Cは3連勝を成し遂げ、つい先日のマンチェスター・ダービーではマンチェスター・ユナイテッドに3-0と大勝した。

GOALは今シーズンこれまでのマンチェスター・Cの各選手を評価してみた。同クラブのシーズンMVPに選ばれそうな有力選手は誰か…。

  • Kevin-de-bruyne(C)GettyImages

    22ケヴィン・デ・ブライネ(評価保留)⬇️

    ベルギー代表のデ・ブライネは、バーンリーでの開幕戦、わずか20分でハムストリングを負傷してしまい、悪夢のシーズンスタートとなった。12月までピッチに戻れない。それまでも不運に見舞われており、コミュニティ・シールドのPK戦で外してしまい、アーセナルに優勝を奪われていた。

    それでもグアルディオラ監督によれば予定よりは回復が早く、年内は無理でも2024年明けの復帰を目指している。

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  •  kalvin-Phillips(C)GettyImages

    21カルヴィン・フィリップス(3点/10点)⬇️

    リーズのMFだったフィリップスは、夏にレンタル移籍で出ていくチャンスを逃し、チーム内での居場所を確保するために戦うことを決意した。昨シーズン、フィリップスをほとんど起用せず、体重が重すぎると批判していたグアルディオラ監督は、チャンスを与えることに前向きであると示してきており、ロドリの3試合出場停止は、フィリップスにとって自身の価値を証明する絶好のチャンスであった。

    残念ながら、最初のテストとなったニューカッスル戦で失敗し、マンチェスター・Cに入ったばかりの頃の残念な勝率が悪化して、今や5試合で2勝しかしていない。ウルブス戦とアーセナル戦では再び先発から外れ、1月の移籍市場が近づくにつれ、長期的な将来に深刻な疑念が生じている。

  • Sergio Gomez Man City 2023-24Getty

    20セルヒオ・ゴメス(4点/10点)⬇️

    スペイン出身のセルヒオ・ゴメスは、マンチェスター・Cでの最初のシーズンで苦しみ、数少ない否定的な評価を受けてしまったひとりである。2年目もあまり進歩しておらず、まだ他のチームメイトのレベルに追いついていないように思われる。

    フラム戦でのハーランドへのアシストが唯一の注目に値するチームへの貢献で、レッドスター戦やニューカッスル戦で珍しく先発したにもかかわらず、活躍できなかった。それ以降もパッとせず、ヤングボーイズ戦で後半アディショナルタイムに交代出場したのみである。

  • Oscar Bobb Manchester City 2023-24Getty Images

    19オスカー・ボブ(5点/10点)⬇️

    プレシーズンのツアーから強い印象を残しており、フラム戦でプレミアリーグにデビューすると、レッドスター戦でチャンピオンズリーグに登場した。ノルウェー代表のボブが、ニューカッスルに敗れたカラバオ・カップの試合でマンチェスター・Cの中では一番の選手であったことは間違いない。それが彼にとってトップチームでの最初の試合であったことは、より一層注目すべきことである。

    しかしながら、カップ戦の敗退で出場時間を稼ぐチャンスが減ってしまい、それ以降プレーできていない。次の出場試合は、マンチェスター・Cがチャンピオンズリーグのグループステージ突破を決めるか、FAカップが始まるまで待つことになるかもしれない。

  • Rico Lewis Man City 2023-24Getty

    18リコ・ルイス(5点/10点)⬇️

    バーンリーでの開幕戦で先発し、大きな役割を果たす準備ができているように思われたが、それ以降はほとんど起用されず、先発したのは、カラバオ・カップのニューカッスル戦、チャンピオンズリーグのRBライプツィヒ戦とヤングボーイズ戦、さらに緊迫した試合のアーセナル戦だけであった。

    ニューカッスル戦では経験不足を露呈したが、ライプツィヒ戦では活躍し、深い位置から素晴らしいプレーを見せた。まだ学ぶことは多い(実際まだ18歳なのだ)が、徐々にチームに適応しつつあり、もっと多くのチャンスを得られるようになるだろう。

  • Man City vs Fulham Nathan AkeGetty Images

    17ナタン・アケ(5点/10点)⬇️

    昨シーズン終盤、グアルディオラ監督は、ディフェンスに真摯に取り組む、元ボーンマスのセンターバックとの契約を喜んだが、グヴァルディオルが加入したことで監督が起用する選手としての序列を落とし、プレミアリーグの試合には10試合中5試合しか先発していない。

    それでも試合に出してもらえれば左サイドバックとしてもセンターバックとしても信頼に足るプレーをするが、アケが突然重要視されなくなったことは、マンチェスター・C内でのポジション争いがいかに熾烈であるかを示すものである。

  • Stefan-Ortega(C)GettyImages

    16シュテファン・オルテガ(5点/10点)⬇️

    オルテガは、コミュニティ・シールドとカラバオ・カップのニューカッスル戦、リーグではブライトン戦の3試合でプレーしている。ブライトン戦でのキックは少し疑念を感じさせ、エデルソンと正GKの座を争うまでにならない理由が強調された。ただし、バックアップ要員としてはこの上なく信頼できる。

  • John Stones Manchester City 2023-24Getty Images

    15ジョン・ストーンズ(6点/10点)⬆️

    「バーンズリーのベッケンバウアー」ことジョン・ストーンズは、コミュニティ・シールドで負ったケガのせいでシーズン最初の2カ月を棒に振ったが、先発した最初の2試合では最高の状態に戻っているように見える。ブライトン戦では完全に試合をコントロールし、マンチェスター・U戦ではブロックに次ぐブロックを見せ、赤い悪魔がエデルソンのゴールの射程距離に入ることはほとんどできなかった。

    リヴァプール、チェルシー、トッテナムとの重要な試合を前にして、ストーンズの完全復帰は良いニュースである。

  • Gvardiol(C)Getty Images

    14ヨシュコ・グヴァルディオル(6点/10点)⬆️

    移籍金7,700万ポンド(約140億円)でRBライプツィヒから加入したクロアチア代表のグヴァルディオルは、当然ながら大いに期待されていたが、マンチェスター・Cに慣れるのに少し時間がかかっていた。だが、徐々にチームに馴染みつつある。

    今はまだ得点にもアシストにも貢献していないが、コンバートされたサイドバックという新しい役割に慣れつつあり、左サイドで相手選手たちを黙らせている。

  • Jack Grealish Manchester City 2023-24Getty Images

    13ジャック・グリーリッシュ(6点/10点)⬆️

    グリーリッシュはシーズン当初のシェフィールド・ユナイテッド戦で膝を負傷し、次の一カ月を棒に振ってしまいって大した活躍ができなかった。復帰してからは少々動きが鈍く、アーセナル戦に出場できなかったため冷遇されているように見える。生き生きと活躍するドクのせいで、鉄板だったグリーリッシュの先発の座が危うくなってきている。

    しかしながら、直近の2試合でのパフォーマンスは傑出しており、ヤングボーイズ戦とマンチェスター・U戦では圧倒的で決定的なプレーをしていた。オールド・トラッフォードでのパフォーマンスは、彼がまだ最高の舞台で主役になれる選手であることを示しており、その動きと、ハーランドの2得点目につながったベルナルド・シウヴァへのパスは、まさに、グアルディオラ監督が依然として彼を信頼しきっている理由を示していた。

  • Ederson Manchester City 2023-24Getty Images

    12エデルソン(6点/10点)↔️

    ブラジル代表のエデルソンは多くの試合で手よりも足の方が注目され、試合ではほとんど見せ場がなかったが、ノッティンガム・フォレスト戦とマンチェスター・U戦では、優れた反射神経を見せた。これまでのシーズンと同等以上の活躍で、マンチェスター・Cの正GKは相変わらず安定している。

  • Manuel Akanji Man City 2023-24Getty

    11マヌエル・アカンジ(6点/10点)↔️

    スイス代表のアカンジは昨シーズン、たった1,500万ポンド(約27億円)でマンチェスター・Cに加入し、ヨーロッパで最も過小評価された契約のひとつだったが、たちまちグアルディオラ監督のシステムに適応し、様々なポジションで活躍できることを証明している。

    アカンジは止まることなく成長し続けており、タイミングよく危険を察知したり、難なく中盤にボールを運んだりできる。マンチェスター・Cに数的優位をもたらし、試合のペースを生みだすことができる選手だ。ブライトン戦での不用意な2枚目のイエローカードでダービーに出られなかったが、その代わりヤングボーイズ戦では得点を決めている。

  • Mateo Kovacic Manchester City 2023-24Getty

    10マテオ・コヴァチッチ(6点/10点)↔️

    チェルシーから2,500万ポンド(約45億円)でやってきたコヴァチッチは、たちまちマンチェスター・Cのプレースタイルに適応し、中盤で活躍している。元キャプテンのイルカイ・ギュンドアンと入れ替わりで加入したため、不幸にも、どうしてもギュンドアンと比較されてしまう。

    クロアチア代表のコヴァチッチは、ギュンドアンほど攻撃面で脅威を与えることはできないが、チームが試合をコントロールすることに貢献し、監督やチームメイトが自分に何をしてほしいと思っているか、正確にわかっている。しかしながら、アーセナル戦で退場にならなかったことは非常に幸運であった。直近のリーグ戦2試合では先発していない。

  • Matheus Nunes Man City 2023-24Getty

    9マテウス・ヌネス(6点/10点)↔️

    ポルトガル代表のヌネスはウルブスで大活躍のシーズンを過ごした後、サプライズ気味にマンチェスター・Cと契約したが、ずいぶん前からグアルディオラ監督は彼のファンであった。もっとも、ヌネスのことを「世界最高の選手のひとり」と言ったのは、少々大げさであったことは監督自身が認めている。

    彼の有能さは明らかで、ヌネスはマンチェスター・Cの複雑なプレースタイルに、ほとんど時間をかけることなく適応し、リズムよく目的をもってボールを運ぶことができる。たった2試合先発しただけで、最初のアシストを記録することができた(ウルブスにいたときは1年で1アシストしかしていなかった)。

    グアルディオラ監督が彼のことをレギュラーの先発メンバーというよりはチーム・プレーヤーだと思っているからだろう。

  • Bernardo-Man-City-West-Ham-2023-24Getty

    8ベルナルド・シウヴァ(7点/10点)⬆️

    ポルトガル代表のシウヴァは夏にその未来が大いに騒がれたが、結局新しい3年契約を結んだ。ただし、小さなケガが重なって、力強いスタートを切ることができなかった。その後はウェストハム戦で素晴らしいプレーをした後、またも良い流れが中断されることとなった。

    それでも結局は、オールド・トラッフォードでのダービーで圧倒的なプレーでマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、良い流れをたぐり寄せ、最高潮に戻ったように見える。グアルディオラ監督も手放しの褒めようだった。

  • Jeremy Doku Man City 2023Getty Images

    7ジェレミー・ドク(7点/10点)↔️

    リヤド・マフレズがいなくなった代わりにマンチェスター・Cが契約したのがこのベルギー代表で、このキレのあるウイングがいればチームは相手の予測を上回ることができ、難敵に対しても優位に立つことができるに違いない。それだけにとどまらず、マンチェスター・Cの左サイドで圧倒的な存在感を示しており、すでに2ゴール2アシストを記録している。

    ブライトン戦では見るものを楽しませるプレーをしており、今後、多くの対戦相手に恐怖を与えるだろう。だが熱くなりすぎるあまりボールを失ってしまう傾向があり、最高の舞台で先発に選ばれる可能性は低い。そのため、アーセナル戦やマンチェスター・U戦では途中出場だった。

  • Ruben Dias Man City 2023-24Getty

    6ルベン・ディアス(7点/10点)↔️

    相変わらずバックラインでは不動のリーダーであり、これまでのところほとんどミスを犯していない。マンチェスター・Cがリーグ戦10試合で7失点しかしていないのは彼のおかげである。ケガ人続出でさまざまな選手とコンビを組まなければならなかったが、コンスタントに出場し続けている。

    特に印象的だったのはニューカッスル戦だが、他にもロドリがフォレスト戦で退場となったときも本領を発揮した。試合の残り時間を深く引いて戦い、チームを勝利に導いたのだ。

  • Kyle Walker Manchester CityGetty

    5カイル・ウォーカー(8点/10点)⬇️

    昨シーズンは見事なシュートを積みあげて、グアルディオラ監督の辛辣な批判が間違っていたことを証明し、三冠に向かうマンチェスター・Cにおいて中心的な役割を担っていた。ウォーカーは、チームにとって重要な選手であり、夏にはチームメイトからバイエルン・ミュンヘンに行かないでくれと懇願され、マンチェスター・Cと新たな契約を結んだ。

    今シーズンはさらにチームに欠かせない選手となり、デ・ブライネ不在時にはキャプテンを務め、守備でも攻撃でもリーダーシップを発揮している。ウォーカーは再びマンチェスター・Cで最も生き生きとした攻撃的選手のひとりとなったが、守備での責任も引き受けている。

    33歳になると下り坂に入ってしまう選手が多いなか、現在のウォーカーは完璧なサッカー選手であり、フィジカル面でも絶頂にいる。

  • Phil Foden Man City 2023-24Getty

    4フィル・フォーデン(8点/10点)⬇️

    昨シーズンのフォーデンは微妙な立場にいた。マンチェスター・Cが目の前の敵をことごとく倒していく姿のほとんどをベンチで見守っていたのだ。チャンピオンズリーグの決勝では途中出場から素晴らしいプレーをするなど、活躍するときもあったが、フォーデンはもっと大きな役割を負わなければならないのは明らかだった。

    それが今シーズンは与えられ、完全にチャンスをつかんでいる。チーム全体のプレーを指揮できる、中盤のより深い位置での役割を与えられて活躍する一方、相変わらず前線に出ていって得点にも貢献している(4アシスト3得点)。

    フォーデンが輝いているおかげでマンチェスター・Cはデ・ブライネの不在を忘れることができている。ストックポート出身でブルーズとともに成長してきた若武者が、マンチェスター・U戦の最後のゴールを決めたことは必然であった。

  • Julian Alvarez Man City 2023-24Getty Images

    3フリアン・アルバレス(8点/10点)⬆️

    ワールドカップ優勝ストライカーにしては、昨シーズンのアルバレスにほとんどプレー機会がなかったのは不思議だが、今季は実際にすべての試合に先発しており、全公式戦で7ゴール4アシストを記録している。

    アルゼンチン代表のアルバレスは今シーズン自信を強めており、レッドスター・ベオグラード戦では崇高なコントロールと得点を生みだした。ニューカッスル戦ではペナルティーエリアの外から大砲のようなシュートを決め、ライプツィヒ戦ではパスを受けた立ち位置のままで鮮やかな弧を描くシュートを、ブライトン戦では先制点を決めた。ハーランドの良き引き立て役であり、彼自身もトップクラスのストライカーであることを証明している。

  • Rodri Manchester City 2023-24Getty

    2ロドリ(9点/10点)⬆️

    イスタンブールのヒーローは、チャンピオンズリーグの決勝以降、ますます影響力を高めている。実際、プレーしたすべての試合をコントロールし、ディフェンスの前では不屈のストライカーとして、深い位置からは鋭いパスで攻撃陣をあおっている。6得点という直接的な貢献も忘れてはならない。

    ロドリはチームにとって真に重要であり、そのことは彼の出場停止で強調された。ロドリが復帰した途端にマンチェスター・Cは再び連勝するようになったのだ。ロドリがいるのといないのではグアルディオラ監督のチームの記録が全く違う。今シーズン、ロドリが先発した11試合はすべて勝っているが、彼が出ていない試合はすべて負けているのである。

    グアルディオラ監督はロドリをヨーロッパ最高の守備的ミッドフィルダーと評しており、それに異論を唱えられる者はいない。ロドリが負傷したり、再び出場停止になったりしないことをマンチェスター・Cは祈るばかりだ。

  • Erling Haaland Manchester City 2023-24Getty

    1アーリング・ハーランド(9点/10点)⬆️

    イングランドでの記録破りの最初のシーズンを過ごしたハーランドは、今シーズン、何を上乗せできるか注目されていた。ところが新しいシーズンでも最初の試合で得点を決めてしまったのである。バーンリー戦の開始4分のゴールはハーランドが決して減速しないことを知らしめた。10試合で11得点を決めて、プレミアリーグの得点ランキングのトップを独走している。アルバレスとのコンビネーションも良好だ。

    驚異的な得点力にもかかわらず、ハーランドは数少ない残念なプレーのせいで批判されるようになってきている。特にウルブス戦とアーセナル戦では、2試合合わせて1本しかシュートを打てなかった。だが、ゾンビのようなこのノルウェー代表は決して長く眠ってはおらず、直近の3試合で5得点を挙げ、マンチェスター・Uに大勝したダービーでは大いに輝いた。