2年前、アストン・ヴィラがエミール・スミス・ロウと契約したいと2,500万ポンド(約45億円)を提示したとき、アーセナルは笑い飛ばした。その理由は簡単だ。ガナーズはアカデミー出身で年月をかけて育てた、最もエキサイティングな選手のひとりを売るつもりなどまったくなかったのだ。まして、そんな少ない金額では。
アーセナルにはマルチに活躍できる攻撃的ミッドフィルダーを育てる壮大な計画があり、ほどなくスミス・ロウと新しい契約を交わして、そのことを印象づけた。また、その年の初めにはメスト・エジルがつけていた背番号10のユニフォームが欠番になっていた。
ただ背番号が変わっただけ、ともいえるかもしれない。だがそれは非常に象徴的なことであり、クラブの選手獲得方針が変わったことを明確に示していた。イヴァン・ガジディスの最高責任者としての最後の年を台無しにして、高額なスター選手たちを加入させるのではなく若い才能に焦点を当ててチームを作るという、より賢明な方法にシフトしたのである。
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