今、C・ロナウドが再びサッカーを楽しんでいるらしいことは間違いない。バロンドールを5回受賞したC・ロナウドは、アル・ナスルに移籍して最初の2試合は得点できなかったかもしれないが、たった4試合で8得点をあげ、サウジ・プロフェッショナルリーグの2月の月間最優秀選手に選ばれた。19試合で14得点をあげており、そのうちの5得点がPKによるものだったとしても、見事な成績である。スピードに変化をつけてディフェンダーを置き去りにしていたかつての姿を彷彿とさせることもあり、フリーキックからの得点もあった。
だがもちろん、今現在の自分をさらけ出すこともたびたびある。年齢を重ねたスーパースターは、レベルの低いチームメイトとの連携に苦労している。「神に誓っていう」と、アル・ナスルの元スター、ファド・アル=フライフィはツイッターでつぶやいた。「私はクリスティアーノにアル・ナスルに来てほしくなかった。アル・ナスルにはタリスカがいる。2人の選手が『決めてやるからボールをよこせ』と言い出したら、大惨事になる」
「私はロナウドが大好きだ。彼のプロ意識は素晴らしいし、尊敬している。すべてに文句のつけようがない。だけど、彼はもはやドリブルができないし、ひとりで完結することはできない。彼はアシストを欲している」
それこそが、その驚くべきキャリアを続けるために彼がならなければならないストライカーの姿だ。だがそれは、代理人のジョルジュ・メンデスが昨年の夏、当時クライアントだったC・ロナウドをヨーロッパのエリート・クラブに移籍させることができなかった理由でもある。それゆえ、二人はつらい「別れ」をすることになった。
C・ロナウドは、自分はまだ最高のレベルで得点を決めることができると信じている。サッカー人生であらゆることを成し遂げてきた自分に「できないはずがない」と。だが、マンチェスター・Uのレジェンド、エリック・カントナはC・ロナウドがどこでプレーしようと、もはや先発メンバーにはなれないことを受け入れるのに苦労していると感じている1人だ。今シーズン早々、エリック・テン・ハーグがオールド・トラッフォードで早急に結論づけていたことである。
「ベテラン選手には2つのタイプがある。自分はまだ25歳だ、全部の試合でプレーしたいと思う選手と、自分はもう25歳じゃない、若い選手たちがいるのだから、全部の試合でプレーするのは無理だ。でも、自分が輝ける瞬間はあると知っている選手だ」
「新しい選手を助ける選手たちがいる。(ズラタン)イブラヒモヴィッチはまだミランでそういうことをしているし、(テクニカル・ディレクターの)パオロ・マルディーニもミランの選手だったとき、そうだった。ロナウドは自分が25歳でないことに気づいていない。彼はもう年を取っているし、フルタイムでプレーできないことを不幸だと思うのではなく、状況を受け入れることを知るべきだ」
だが、C・ロナウドにそんな役割は向いていないように見える。自身で認めているとおり、2回目のマンチェスター・U在籍中、若い選手たちとうまくやろうと苦労していた。間違いなく自分よりも若い選手たちのためだと思っていたのだ。