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「ランパード監督とプレミアに行きたい」。激戦のチャンピオンシップ、コヴェントリー・坂元達裕プレーオフに向けての決意

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夢にあと一歩のところまで来ている。イングランド2部チャンピオンシップ、コヴェントリー・シティに所属する坂元達裕は、プレミアリーグ昇格プレーオフ出場に向けてヒリヒリするリーグ戦を戦っている。リーズ・ユナイテッドとバーンリーの上位2チームの自動昇格が決まったため、3位~~6位までがPO準決勝2試合と決勝で残る最後の一枠を争う。最終節を残して得失点差でコヴェントリーは6位。勝つしかない状況だ。イングランドのレジェンド、フランク・ランパード監督とともに。

▶インタビュー後編:「チャンピオンシップの日本人選手旋風」
▶チャンピオンシップ日程・順位表
▶プレミアリーグプレーオフ日程・詳細

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    ︎負傷、監督解任、そして

    一昨年の夏にコヴェントリーに加入した坂元は、4月7日、2027年夏までの契約を延長した。23年夏、ベルギーからイングランドをプレーの場に移し、当初はよりフィジカルで激しい英国のフットボールに戸惑うも、持ち前の適応力で出場を重ねてきた。しかし、24年2月に大けがを負い、チームは坂元の離脱もあり失速、PO圏に届かず23-24シーズンを9位で終えている。

    ――まずは、契約延長おめでとうございます。

    シンプルに嬉しいです。この契約を結ぶ前までは2026年までのプラスオプションの契約だったんですけど、数カ月前から延長してほしいというお話をいただいて、悩むところもありましたが、コヴェントリーは間違いなくいいチームです。総合的に自分にとって一番良いと考えました。

    ――昨季PO進出はならずも、FAカップはベスト4、4月のマンチェスター・ユナイテッドとの準々決勝では0-3から追いつきPK戦まで持ち込みました。その流れを受けた今季でしたが、序盤チームは苦しみました。

    主力選手たちもほぼ移籍せず新シーズンがスタートできていました。FAカップの勢いに乗ってスタートダッシュできるかと思っていたのですが、うまくいきませんでした。僕自身も半年近く実戦から離れていたこともあって、ベストなプレーをできずチームに迷惑をかけたと思います。良い選手が揃っているのに、意志統一できずなかなかうまくいきませんでした。

    ――第11節で降格圏の22位まで順位を落とします。第13節の敗戦を受けて2017年から指揮を執っていたマーク・ロビンズ監督が解任されます。

    ショックでした。監督としても、人としても、間違いなく素晴らしい方でした。急に辞めると聞いて悔しかったし、僕らが結果を残すことができなかったからそうなったと責任を感じました。イングランドに来て1年目、ロビンズ監督の元ですごく成長できて、ここでやっていく自信を持つことができました。チャンスを与えてくださった監督なので、本当に感謝しています。

    ――退任されてからお話をされましたか。

    次の日からもういなくなってしまっていたので。でも、これはどのチームでも普通のことだと思います。直接会って話をできる機会はなかったので、メッセージで感謝を伝えました。

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    ︎ランパード監督就任、快進撃開始

    11月下旬、後任となったのはフランク・ランパード。指導者としては、コヴェントリーの前に、成績不振に苦しむ古巣・チェルシーに2度目の復帰、暫定監督として指揮を執るも持ち直せず、退任した後だった。ある意味、新天地・コヴェントリーで出直す形だったが、ここからチームは大きく変わり、勝ち点を伸ばしていく。いったんは諦めかけた昇格レースに食い込んでいった。

    ――ランパード監督就任を聞いた時の気持ちを教えてください。

    ランパード監督はイングランドのレジェンドでみんなの憧れの存在です。僕に限らず、特にイギリス人たちにとって、この気持ちはすごく大きかったと思います。お話を聞いた時は、みんな興奮していました。シンプルに嬉しかったですし、世界的に結果を残してきた人の元でプレーできることが本当に光栄で、すごく楽しみでしたね。

    普段から積極的に選手とコミュニケーションを取ってくれるタイプの監督です。例えばメンバーから外れた時にはその理由など、いろいろ話をしてくれますし、何かあった時は相談に乗ってくれます。すごく距離感が良くて、選手と話し合える。個人としてもチームとしてもいい関係だと思っています。

    ――ランパード監督が求める選手像に合わせるといったアプローチはされましたか。

    特にこれと言って自分のプレーを変えたことはありません。やっぱり僕の長所はまずハードワークできるところ。しっかりと守備をしてサボらずに行くべきところにしっかり行く。誰でもできそうで意外とできる選手は少ない印象です。それは日本人選手全般にも言える特長ですが、そういったプレーができる選手を嫌いな監督って多分いないと思うんです。まずそれができる選手っていうのが一つと、あとは自分の武器であるドリブル、1対1の部分で仕掛けて相手を崩すところ、それを見せてアピールしようという気持ちでやりました。

    でも…今まで通りですね。ランパード監督だからというわけではなく、僕が僕の長所、できることをやったという感じです。

    ――指導を受けている中でランパード監督が1番大事にされていることは何だと感じますか?

    1番っていうと難しいのですが、こちらの監督って、守備、攻撃はそれぞれ別々のコーチに担当させる形が多い気がするんです。でもランパード監督はトレーニングで、守備も攻撃も選手に直接伝えてくれます。特に守備の部分は思った以上に大事にしていると感じました。

    攻撃の部分は個々の力で打開することを求められていて、それがチーム全体としての武器になる。あと、守備は本当に細かいです。動き方、スイッチの入れ方、体の向き、細部までこだわる監督で、最初は驚きました。

    そこがチームにとってプラスになっていると思います。守備の改善が良い流れに持っていけた一つの理由かな? と感じています。

    ――印象的な言葉などありましたか?

    攻撃面でよく言われるのは、右サイドバックのミラン(・ファン・エワイク)との連係ですね。彼はすごくいい選手で僕とのコンビネーションもうまくいっています。僕がボールを持ったら「2人で攻撃して相手のディフェンスを崩していけ」と。クロスに逆サイドはしっかりと中に入ることも毎日のように強く言われています。「仕掛けられるところは仕掛けろ」も言われますね。

    守備面では、スイッチを入れるのはウイングの選手が多いんですが、その際の「あと1歩の立ち位置」を言われます。守備に行こうとする姿勢ですね。ただ突っ立っているだけの姿勢と、今すぐ走り出せる姿勢。相手のセンターバックにちょっとでも行こうとする姿勢を見せると全然違うと言われています。現に僕のところから守備でスイッチを入れて、ボールを取り切って攻撃に繋げるシーンが結構多いので、その言葉が実戦に役立っています。

    ――メンタル面では?

    それもすごく大事にしている監督です。まず大事なのは気持ちであって、そこから戦術的なことがついてくると言われます。それは間違いないと思いますし、どんなに戦術がしっかりしていても、選手のやる気がなかったら勝てません。選手のやる気や自信のために、試合前に結構長い時間を取って、みんなに伝えてくれます。

    普段は落ち着いているんですけど、中にあるものはすごく熱くて。みんなが大きなリスペクトを持っているので、監督の言葉で士気も上がりますし、やる気が出る。チームにいい影響をもたらしてくれます。

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    ︎「タツのことが大好きだ」と言われて

    ランパード監督は、現役時代、チェルシーの3度のプレミアリーグ制覇、欧州チャンピオンリーグ初優勝などブルーズの黄金期にキャプテンマークを巻いた主要プレーヤーだった。チェルシーの最多得点記録も保持している。イングランド代表では、リヴァプールのスティーブン・ジェラードと中盤でコンビを組んだ。ハードワークとテクニックに秀でた二人は魅力的だった。この頃のスリーライオンズには、デヴィッド・ベッカム、マイケル・オーウェン、ウェイン・ルーニーといった多彩なタレントも揃っていた。

    ――現役時代のランパード監督をご存知でしたか?

    海外サッカーというかサッカー自体あまり見ない子どもだったんです。海外で知っている選手もあまりいなかったんですけど、それでもランパード監督は知っていました。すごい選手だったこと、真ん中のポジションでめちゃくちゃ点を取る選手っていうのは知っていました。キャプテンシーがあって、イングランドの本当のレジェンドで。

    ――世界的なレジェンドの元でプレーする経験は貴重ですね。

    あまりないことだと思います。昨季、三好康児(ボーフム)はバーミンガムでルーニー監督の元にいましたね。やっぱりそういったレジェンドにサッカーを教わって、プレーすることはすごく自分にとってプラスになっています。

    名選手だった監督が思っていることや、プレーするにあたって気をつけていることを、もう肌で、直接ダイレクトで聞ける。これ以上ない機会だと思っています。

    ――ランパード監督が「タツのことが大好きだ」という発言をされたことはご存知でしたか?

    記事で見ました。ストーク・シティ戦後のインタビューですね(第36節・2試合連続アシストで5位をキープ)。すごく評価してもらっていることは、普段からプレーしたり話したりしていても感じます。1対1で話す時に、「本当にお前を信用している。プレミアに行くにあたってすごく大事な存在だ」と伝えてくれました。評価してもらっていることはありがたいですし、なおさらその期待に応えなきゃいけないという気持ちになります。

    ――良いチーム状況だということが伝わってきます。

    ここ2試合上位のチームに負けていますが(取材時)、それまでは12試合中10試合勝てていて、流れも素晴らしい中でプレーできていました。僕自身ここでプレーすることを楽しんでいます。このチームはいまプレーオフ圏にいて、プレミアリーグを狙える位置に現にいます。この状況を楽しめなかったら、もうそれ以上の環境は他にないと思っています。

    今の状況をかみしめながら、とにかく楽しみたい。結果を残して、監督と一緒にプレミアリーグに行きたいと思っています。

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  • 「全員が上を目指している。コヴェントリーは間違いなく良いクラブ」。坂元は何度もそう話した。昨季は昇格の可能性が消えていたが、FAカップ準々決勝に進み、マンチェスター・ユナイテッド相手に0-3から96分に追いつき、延長戦に持ち込むもPK戦で敗れた。8万人が入ったウェンブリーでのこの試合をスタンド観戦していた坂元は、チームの激闘に「このチームに移籍してきて良かったと感じましたし、ウェンブリーという大舞台で、今度は僕も絶対に試合に出たいと思った」と振り返る。

    プレミアリーグ昇格プレーオフ・決勝の舞台はウェンブリーだ。そのためにはまずは眼の前の試合に勝つこと。信頼するチームメイト、尊敬する指揮官ともにスカイブルーの小柄な7番は、世界最高峰のリーグを目指す。

    ▶インタビュー後編:「チャンピオンシップの日本人選手旋風」
    ▶チャンピオンシップ日程・順位表
    ▶プレミアリーグプレーオフ日程・詳細

    ◎取材・文=吉村美千代(GOAL編集部)

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