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レアル・マドリーに“心肺停止”の危機?セルヒオ・ラモスとヴァランは今夏に去るのか…

セルヒオ・ラモスとラファエル・ヴァランは何年もの間、レアル・マドリーの絶対的な基盤であり続けている。彼らが守備の要として君臨していたからこそ、チャンピオンズリーグを4度も制覇することができた。

ジネディーヌ・ジダンは2016年に監督に就任して以降、ケガで離脱しているとき以外はラモスとヴァランをずっと重用してきた。

ラモスとヴァランは補完的なコンビだ。ラモスのリーダーシップ・攻撃性と、ヴァランのカバーリング能力・爆発的なスピードは互いを補い合っている。

2019年に5000万ユーロ(約65億円)で加わったエデル・ミリトンは出場機会がほとんどなく、ラモスとヴァランの変わることのないクオリティをむしろ際立たせてしまっている。

しかし、彼らを揃って見ることができるのは今季限りかもしれない。ラモスの契約は今夏に切れるがいまだ契約延長はされず、ヴァランの契約は2022年6月に満了を迎えるのだ。

一体、2人を取り巻く状況はどのようなものとなっているのだろうか。

■ラモスは欲深い?

sergio ramos

ヴァランと比べ、ラモスの状況のほうがより急を要する。以前マドリーを去りそうになったことを考えると、ラモスのスペイン首都での時間に終わりが来ているのかもしれない。

ラモスは3月末に35歳になり、他クラブから好条件のオファーが来る最後のチャンスを迎えている。実際、マドリーの契約延長を阻んでいるのは純粋に金銭的な問題である。

マドリーは現在の給与の約75%を支払う2年契約というオファーを2度出した。そこにはコロナ禍で厳しい財政事情も大きく影響している。だがラモスと代理人は、これまでの給与全額を要求しており、より長期の契約を求めている。

ラモスは2019年に「僕はレアルで引退したいんだ。タダでプレーしてもいいくらいだ」と言っていたが、今となってはただのリップサービスにしか聞こえない。

現在、ラモスとレアル・マドリーの交渉は膠着状態。ラモスも先日、「何か言いたいところだが、新しい情報は何もないんだ。契約更新について何も新しいことは起きていない」と話している。

ラモスの欲深さを批判することは簡単だが、ここ数年クラブにおいていかに重要な役割を果たしてきたかを考えれば、彼が自らの価値を主張するのはもっともなことである。

ラモスは昨シーズンのラ・リーガ制覇に不可欠な存在で、重要な試合で数々のゴールを決めてきた。ジダン監督が週末のエルチェ戦で、ケガ明けのラモスをすぐに復帰させたことからも明らかな通り、指揮官からの信頼は絶大だ。

「我々はラモスがここに残ることを望んでいる。ラモスはいつも重要な選手であり続けるし、私はラモスがここに残ることを望んでいる」

■ヴァランの動き

Varane-Real MadridGetty Images

ラモスがマドリーの象徴的な選手であることは確かだが、クラブの中長期的な成功を考えれば、パートナーであるヴァランの将来のほうが重要かもしれない。

27歳のヴァランはキャリアのピークを迎えており、欲しがるクラブは多くあるだろう。マドリーとの契約があと1年で、割安な価格で獲得できるのならなおさらだ。

現地報道では、マドリーが契約延長の交渉を準備しているが、今のところヴァランにサインする意思はないと伝えられている。

ヴァランは数か月前に代理人を変更。この動きは移籍前の準備として捉えられており、マンチェスター・ユナイテッドを始めとするプレミアリーグ行きに興味を示しているという。

契約延長交渉に動きがなければ、ペレス会長は違う形の刷新を考えるかもしれない。ラモスとヴァランにかかっていた資金を浮かせて、後者の売却によって移籍金を得ようとするだろう。

そうすれば、マドリーは夏の移籍市場で目玉となる選手を獲得できるかもしれない。

■最高峰アタッカー獲得のために…

Kylian Mbappe Erling HaalandGetty Images

レアル・マドリーがターゲットとするのは今をときめくアタッカーたちだ。

ボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドやパリ・サンジェルマンのキリアン・ムバッペ。33歳のカリム・ベンゼマに依存して衰えつつある攻撃を活性化させるためには、多額の資金が必要となりそうだ。

ラモスとヴァランを手放せば、多少の金銭的な余裕が出てくるだろう。加えて、代役は思いの外、リーズナブルに解決できるかもしれない。バイエルン・ミュンヘンのダヴィド・アラバがすでに今季限りでの退団を発表しており、フリーでのスペイン行きを望んでいるという。

アラバは昨シーズンからCBとしてプレー。チームの攻守の要として3冠獲得に大きく貢献した。ヨシュア・キミッヒはアラバのユーティリティ性をこのように評価する。

「僕にとってアラバは左サイドバックとしてずば抜けているが、センターバックとしても世界最高峰だと思うよ」

アラバはラモスに匹敵する足元の技術を持っており、ヴァランにも劣らないスピードを兼ね備えている。そのため、セビージャのジュール・クンデ、ビジャレアルのパウ・トーレスと並んで、アラバはレアルの獲得候補だ。

クリスティアーノ・ロナウドが去って以降、攻撃は停滞し、ラモスやヴァラン、ティボー・クルトワを中心とする守備の強さがむしろクローズアップされてきたマドリー。だが、ラモスとヴァランが去ることになれば、方向性を変えて前線にエキサイティングなタレントを加え、新たな「銀河系軍団」を形成することになるかもしれない。

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