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判定への不満を一切言わなかったジダン、初めて憤りを露わに「怒っている。とても怒っているよ」

9日のラ・リーガ第35節、レアル・マドリーはホームでのセビージャ戦を2-2のドローで終えた。ジネディーヌ・ジダン監督は試合後、判定への怒りを初めて口にしている。

この試合に勝利すれば首位に浮上し、自力優勝の権利を得られたレアル・マドリー。しかし22分にMFフェルナンドに先制点を決められる厳しい展開を強いられると、67分に途中出場のMFマルコ・アセンシオのゴールで同点に追いつくものの、PKからMFイヴァン・ラキティッチの勝ち越し弾を許してしまう。終了間際、MFトニ・クロースのミドルがMFエデン・アザールに当たって枠に吸い込まれ、何とかスコアをタイに戻したが、勝利が必要な状況で勝ち点2を落としてしまった。

そして、この試合では疑惑の判定も存在した。MFイヴァン・ラキティッチが決めたPKはDFエデル・ミリトンのハンドを取られたものだが、ミリトンのハンドが意図的であるか判断が分かれるところであり、なおかつその流れから速攻を仕掛けたFWカリム・ベンゼマがペナルティーエリア内でGKボノに倒されていた。加えて52分には、ペナルティーエリア内でMFジョアン・ジョルダンがハンドを犯した疑惑があったが、この場面でPKは取られなかった。

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普段は判定に何も言及しないジダン監督だが、この重要な一戦ではさすがに様子が違った。試合終了後にマルティネス・ムヌエラ主審に詰め寄って何かを話し合い、そしてスペイン『モビスタール・プルス』とのフラッシュインタビューでも、「怒っている」と憤りを露わにしたのだった。

「ああ、怒っているよ。とても怒っている。ハンドのルールについて説明してもらわないといけない。しかし審判と話して、説明を受けた。もう、いいよ」

「言われたのは、ミリトンのハンドはあって、もう一つのはそうではなかったということだった。難しいよ。私たちは良い試合を演じたものの、そういうことになった。審判について話をするのは好きじゃない。しかし今日は気分が悪い。説明されたことは役に立たなかった。一つのエリア内でハンドがあれば、どちらのエリアでもハンドを取るべきだろう。しかし、もういいさ。それだけのことだ。もう一つのハンドを見ないで、最後にはこんなことになったが、しかし何かが変わるわけではない。今日、私たちに唯一できるのは、不快に思うこと以外にはないんだ」

また試合自体については、次のように振り返った。

「良い形でスタートできなかった。試合に入り込むのに苦労を強いられてしまったね。最初の25分間は難しかった。後半はかなり良くなって、勝利を欲する様子を見せることができた。いずれにしても、素晴らしい試合が見られたと思うよ」

「自力優勝の可能性がなくなったことについて? 試合前は私たち次第だったが、今は違う。残りの3試合に勝つしかない。それ以外の方法はないんだよ。勝ち点を積み重ねながら、アトレティコとバルセロナが何をするか見てみよう。何より、私たちは勝利を重ねる以外にないんだ。残り3試合、私たちは死ぬ気で準備に取り掛かるよ」

「怒っている」と感情を露わににするジダン監督だが、あのはにかむような笑みも何度か見せながらこのインタビューを進めていった。そしてインタビュアーから「それでも笑いながらインタビューを終えるんですね」と言われると、改めて笑みを浮かべて「ああ、でも怒っているよ」と返答して、その場から去っている。

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