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U-24日本代表、東京五輪優勝候補のアルゼンチンを3発粉砕! 久保建英の左足から板倉滉がヘッド2発

U-24日本代表は29日、北九州スタジアムで行われた「SAISON CARD CUP 2021」でU-24アルゼンチン代表と対戦した。

東京五輪本大会に向けた貴重な強化試合として、3月のインターナショナルウィークに南米予選首位通過の強豪・アルゼンチンと2試合をマッチメークした日本。26日に東京スタジアムで行われた1試合目では、0-1の敗戦を喫した。

リベンジがかかる2戦目に向けたスタメンでは、日本は大幅に9名を変更。久保建英と板倉滉のみが連続先発となったほか、瀬古歩夢や田中碧、食野亮太郎らが送り出された。布陣は4-2-3-1が引き続き採用され、久保はトップ下、食野は右サイドに入っている。

一方のアルゼンチンは4名変更。オーバーエイジ枠のGKヘレミアス・レデスマが引き続き守護神を務めるほか、1試合目の決勝点を奪ったアドルフォ・ガイチもスタメンに名を連ねた。一方、その得点をアシストした背番号10のマティアス・バルガスはベンチスタートとなっている。

試合の立ち上がり、日本は久保が高い位置でボールを引き出しつつ積極的に高い位置でプレーしようとするが、1戦目同様に局面で強さを発揮するアルゼンチンも危険なエリアへの侵入は許さない。

10分にはアルゼンチン陣内中央右でボールを受けた久保が精度の高いスルーパスを右サイドに供給。食野が深い位置まで抜け出したが、中央への折り返しは味方に合わない。

ピッチの各所で肉弾戦が繰り広げられる一戦。タフな展開が続くが、日本は久保が左右に顔を出して起点となってアルゼンチンを揺さぶっていく。20分には左サイド深い位置でボールを持った相馬勇紀が対面のDFを完全に抜き去ったものの、上手くカバーされてそこから味方につなぐことはできなかった。

さらに26分にも左サイドでボールを持った相馬がドリブルで勝負。またしても相手を抜き去ってマイナス方向に折り返す。食野のシュートは相手DFにブロックされたものの、アルゼンチンゴールを脅かした。

この日の日本はアルゼンチンに攻撃の縦パスを簡単には入れさせず。29分に後方でボールを捌いた田中碧に対して最前線のガイチが遅れ気味にタックルに行くなど、アルゼンチンの選手がストレスを溜めている様子が目立つ。

さらに37分、右サイドを抜け出した原輝綺がクロスを供給すると中央で飛び上がった林大地がヘディングシュート。枠を捉えなかったものの、アルゼンチンが一本のシュートも放てずにいる間に日本がいくつかの形を作る。

そして前半終了間際の44分、ディフェンスラインの瀬古歩夢からのロングパス一本に、“ビースト”の愛称を持つ林が抜け出す。右足で枠を捉え、ラ・リーガ1部カディスの正守護神レデスマが守るゴールネットを揺らした。

日本はアルゼンチンに何もさせないまま先制点を奪い、スコアでも内容でも優位を保った状態で前半を終える。ビハインドを背負ったアルゼンチンは、サンティアゴ・コロンバットとエルナン・デラフエンテに代えてA代表経験もある2名、フェルナンド・バレンスエラとバルガスを送り出して後半に入る。

立ち上がりから攻勢に出るアルゼンチンは左右のワイドを起点としてセットプレーを連続して獲得。積極的にボックス内に蹴り込んでくる相手に対して日本も譲らないが、中盤においてもアルゼンチンがプレスをうまくかわしていくシーンが増加していく。

51分には右サイドで溜めを作った久保から逆サイドでフリーになっていた相馬にパス。しかし、相馬の左足でのシュートは右のポストに当たって追加点とはいかない。

前がかりになるアルゼンチンに対して田中碧を中心にカウンターを狙っていく日本だったが、アルゼンチンはマリーシアを発揮して幾度も身体をぶつける形でストップ。60分に先制弾の林に代えて田川亨介を送り出し、攻撃に変化をつけていく。

途中出場した田川は最前線で執拗にボールを追いかけ、アルゼンチンのビルドアップに制限をかける。なかなか決定機が作れないアルゼンチンは、64分にボックス手前右のガイチが強烈なミドルシュートを繰り出すが、GK谷晃生がキャッチした。

そして68分、食野が左サイドでドリブル突破を図ってCKを獲得する。キッカーの久保が左足で中央に蹴り込むと、高く飛び上がったのは腕章を巻く板倉。強烈なヘディングシュートがバーを掠めてネットに突き刺さった。

さらにその5分後、日本が左CKを獲得するとキッカーは再び久保。左足で鋭く曲がるクロスを供給すると、またしても板倉が頭で合わせてリードを広げた。

日本は直後に久保に代えて背番号10の三好康児を投入。アタッカーを入れ替えて攻撃のインテンシティを維持する。決定機を迎えることができないアルゼンチンは終盤にガイチに代えてエンソ・カブレラを送り出す。

対する日本も食野に代えて旗手怜央をアタッカーとして起用。さらに最終盤、手を緩めない日本は相馬に代えてドリブルを武器とする三笘薫、そして古賀太陽に代えて17歳の中野伸哉を投入した。

途中出場の田川が後半ATに再び渡辺皓太との交代を強いられるアクシデントもあったが、その後もアルゼンチンの反撃を跳ね返し続けた日本が無失点を保ったまま試合終了。1戦目を0-1で落とした日本だったが、見事にリベンジを果たした。

■試合結果
U-24日本代表 3-0 U-24アルゼンチン代表

■得点者
日本:林大地(44分)、板倉滉(68分、73分)
アルゼンチン:なし

U-24日本代表|最新情報

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